廃棄されるはずの化粧品から生まれたキラキラのボールペンで描く! 花王×コーセー主催「Makeup Art Pen Award 2024 」受賞作品紹介2024.10.24ビューティ

花王株式会社と株式会社コーセーが主催するデザインコンテスト「Makeup Art Pen Award 2024 」の最終審査に、ニコラの連載「スマート乙女塾」からうさぎお嬢さまとあざとにゃんこさまも潜入してきたよ! 
このコンテストのテーマは「彩りがひらく、未来」。多摩美術大学の学生から「SminkArtペン(※1)」赤・黄・青3色のみで制作される作品を募集し、10名の受賞が決まったよ。


「SminkArtペン(スミンクアートペン)」は、化粧品の開発過程で、最終的に商品にならなかったアイカラーなどをアップサイクル(※2)した水性ボールペン。化粧品ならではの透明感やラメを生かした、とってもキレイな受賞作品10作を紹介するよ!
(※1) 株式会社モーンガータの登録商標です。株式会社モーンガータはコスメの中身をアップサイクルする事業を展開しています。
(※2)アップサイクル:捨てられるはずだったものにアイデアを加えて、新しい価値のあるものに生まれ変わらせること。

作品に使用された「SminkArtペン」。全てこの3色のボールペンのみで描かれているよ。

グランプリ
「バタフライエフェクト」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/関原 優奈さん作

作者:関原さんコメント
蝶々の羽の鱗粉は肉眼では粉のように見えますが、拡大すると1枚が1色の小さな鱗が集まり、美しい模様をつくっています。
大きさや色の違う鱗が重なり、時にぶつかることで美しい模様に成長していく様は、多様性が重視され始めた現在と重なる部分があると感じました。一人一人の個性によって美しく彩られた蝶々は、軽やかに世界へ羽ばたき、どこか未来で大きな竜巻を起こすかもしれないと考え、この作品を「バタフライエフェクト」と名付けました。「SminkArtペン」は色を重ねても、それぞれの色やラメがくすむことなく、私が表現したかった色の重なりや、遠くから見てもキラキラと輝く様を表現することができました。
絵を描くことが大好きなので、今回の「彩りがひらく、未来」というテーマも、新しい絵の具を買った時のようなワクワク感で描き切ることができました。

花王賞
「beautiful」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/宇佐美 流華さん作

作者:宇佐美さんコメント 
メイクアップされた美しい女性と海や森に住む動物たちを描いています。アップサイクルによってつくられた「SminkArtペン」は、持続可能な社会を目指す製品です。捨てられるはずの研究段階のアイカラーをペンにすることで、化粧品が人を美しく彩るだけでなく、未来の環境も彩り続けてくれるという点に魅力を感じました。メイクアップにより、私たちの生活が華やかに彩られると共に、美しい地球環境が守られることを願って制作しました。
私自身、もともと自分にコンプレックスがあったのですが、メイクと出会ったことで、自分らしく、強くいられるようになりました。メイクも(絵を)描くことも大好きなので、強い想いを持ってこのコンテストに参加させていただきました。


コーセー賞
「おえかき、おしゃれ、それから、それから、」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/吉澤 舞さん作

作者:吉澤さんコメント 
私にとって、「彩りがひらく、未来」とは、子供の頃に思い描いていたワクワクするような未来です。大人になるにつれて、思い描ける未来は段々と窮屈なものになっていくけれど、もう一度子供の頃に思い描いた未来と、心が弾むような胸のときめきを表現するために、「忘れてしまっていた純粋な気持ちを思い出しながら、過去の私と未来の続きを描く情景」を創作しました。胸の奥にしまっている大切な未来を取り出して、大切に磨き上げて、もう一度まっすぐ見つめると、昔と変わらない輝きがそこにあるはずです。
子どもの頃、「SminkArtペン」のようなキラキラしたペンを買ってもらい、お絵かきしていたことを思い出したことが、この作品をつくろうと思ったきっかけでした。


多摩美大賞
「私たちの未来」

美術研究科 グラフィックデザイン学科/川村 汐音さん作

作者:川村さんコメント
人種、性別関係なく、私たちの瞳に映る未来が彩りで溢れますようにと願いを込めて、点描で眼を描きました。また、印刷表現である「網点」は、色の重なり合いによってさまざまな色になることができます。本来規則正しいものである網点を手作業で描くことで、従来の考え方を壊したいという意味を込めました。1つ1つの点が人間だとしたら、多様性を尊重し、調和された社会はとても美しい未来をひらいてくれると信じています。
最近はデジタルで表現することばかりで、アナログで絵を描くことが少なくなっていましたが、今回点描画を描く中で点を打つ1点1点に向き合うことで、何だか初心に帰ったような気持ちになり、純粋に「楽しく制作する」ということを思い出すことができました。


SminkArt賞
「繋げる、繋がる」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/増村 朋美さん作

作者:増村さんコメント 
作品制作にあたって最も意識したことは、「SminkArtペン」が生まれた理由や、開発時に込められた想いに寄り添えるような画面を作ることです。「SminkArtペン」は持続可能な社会への次世代への贈り物と考え、支持体(=キャンバス)には牛乳パックをリサイクルして自作の紙を使用しました。
アイカラーが自然由来であることから、「希望」「発展」「成長」を象徴するユッカ、サザンカ、ガーベラ、グリーンネックレスなどの植物で、未来の象徴として子供の横顔を描きました。また、未来が次世代を超えて続くことを表現するために、植物の中に小さな子供のシルエットをいくつか描き込みました。「SminkArtペン」の繋げた想いが繋がり続けることを願っています。
環境問題は、自分が普段生活している中では、途方もない大きな問題のように感じてしまうけれど、やはり誰かが始めないと解決にはつながらないと思います。どんなに小さなところからでも、今回いただいた賞のように、問題解決につながっていくきっかけになればいいなと思いました。


優秀賞(5作品)
「Rainbow Stream」

美術学部 グラフィックデザイン学科/蒔田 愛奈さん作 

作者:蒔田さんコメント
様々な人が「環境を良くする」という目標に向かう様子を、赤、青、黄の3色で表現しました。それぞれの色が交わって生まれた鮮やかな虹色を生かし、虹色の風を新しい時代へ繋がるトンネルのように描きました。
たくさんの人が同じ意志を持って行動することでできる、大きな風のようなトンネルが、鮮やかで輝かしい未来へ導くようなイメージで制作しました。


「光の細胞」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/佐乃あのこさん作

作者:佐乃さんコメント
全ての生物が共通して持つ「細胞」。様々な大きさの「光の細胞」がひしめき合う様を描きました。「SminkArtペン」のインクの煌めきは、光が乱反射しているような細かな輝きを表現できました。
地球上に共存する様々な生物は、見た目は全く違うように見えても、皆「細胞」という同じ構造を持っているのだと思うと愛おしく感じます。持続可能な社会を目指すのは、私のためであり、また同じ「細胞」を持つみんなのためでもあるのだと考えて行動していきたい、という思いを作品に込めました。


「そこにある想い」 

美術学部 生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻/岡本 愛加さん作

作者:岡本さんコメント 
この夏、祖母を亡くしました。自分を大切に想ってくれる人がいなくなったことを受け入れられませんでした。しかし、棺の中で頬に触れたとき、確かにそこにある祖母の想いを感じ取れた気がして、私の心の彩りがひらき、ふわっと体が温かくなりました。落ち込んだとき、心の彩りをひらいて一歩を踏み出すためには、誰かの想いが必要です。祖母の死から気付かされた私の答えを、描きました。


「Make up your future」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/赤佐 氏利さん作

作者:赤佐さんコメント
自然物を顔に塗り、メイクをすることで自立した女性であることを表現するアイヌの文化。
一方現代社会でもまた、差別、環境問題、他者の目線など様々な不安がある中で、人々は顔を自然物で彩り、自立した自分、可愛い自分、かっこいい自分、美しい自分など、それぞれ好きなように自分を表現することで勇気をもらっています。
自分を彩ることで開く、新しい未来の形を思いながら制作しました。


「未知惹かれて」 

美術学部 グラフィックデザイン学科/吉井宙子さん作

作者:吉井さんコメント
「彩りがひらく、未来」というテーマを見た時に感じた、「たくさんの色のカケラたちが見る人を未来へ誘う」というイメージをその言葉通りに描きました。未来そのものではなく、未来の一歩手前、”予感”に焦点を当てています。様々な大きさの多角形を敷き詰め、未来に導かれる様をグラデーションで表しています。遠目で見る時は形から、近くで見る時はインクから煌めきを感じられます。360度どこから見ても成立するように仕上げました。


11月1日発売のニコラ12月号「スマート乙女塾」では、「コスメと環境」のテーマで授業をお届けするよ。「Makeup Art Pen Award 2024 」を主催する花王株式会社、株式会社コーセー、そして「SminkArtペン」の生みの親・株式会社モーンガータの皆さんから、化粧品のエコな使い方について教わってきました。こちらも合わせてチェックしてね!

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https://smink-art.com/(SminkArtショップ)
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株式会社モーンガータは、化粧品の中身をアップサイクルし、様々なものへと生まれ変わらせていることを、事業として世界で初めて展開した会社。百貨店等や展示会において催事でのワークショップも実施予定。詳しくはSNS、ホームページのお知らせなどをチェックしてみてね♪


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