このアオハルに悔いはない!

CAST凛美凛美

作者:コザクラちゃん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.02.01

コロナのせいで
卒業式が短縮。





私はこの日、
「運命の日」に
したかった。





私は凛美。





中学3年生で
バリバリ部活などで
アオハルしてきた。





でも恋愛のアオハルは
したことがない。





だから卒業式の日、
恋愛を・・・
告白を決めたのだ。





私が好きになった
男の子の名前は
秋葉(あきば)。





初めて
同じクラスになった
男の子。





なんかいまだに
小学生感が
抜けていなくて・・・





一言で言うと小動物。
特にハムスター。





秋葉君を見ていると
可愛い。





給食を食べていると
ほっぺにぎゅうぎゅうに
なるほどものを食べて・・・





ふくれたほっぺが
まじでハムスター。





思わずかわいい・・・
といってしまいそう。





授業をしているときも、





男子だけが校庭体育を
しているときも、





ずっと秋葉君を
見てしまう。





「凛美ーっ!
また秋葉君
見てるの~?」





と私の友達、
美景(みかげ)が言う。





美景は私の恋を
応援してくれて
アドバイスをしてくれる
いわゆる、
「恋愛マスター」だ。





「あと5日で
卒業式だよ!?」





「なによ
いきなり
プレッシャー!」





思わず声を
あげてしまった。





ざっと目線が
こちらに来る。





・・・やめて
体に穴が開いちゃう!





秋葉君もこっちを
見ている。





忘れていた。
・・・ただいま授業中だ。





キーンコーンカーンコーン





やっと
授業が終わった。





「さようなら」

と、ホームルームが終わり
ぞろぞろと
教室から出ていく。





私もマフラーを巻き
下駄箱へいき、
靴を履いて校門をでる。





「ただいま・・・」





しんとした空気。
響く自分の声。





親2人とも出張中。
私1人か。





さっさとご飯を食べて
お風呂に入って寝よう。





今日はなんか疲れた。





ご飯をモグモグ
食べている時も





お風呂にブクブク
入っているときも





頭の中にあるのは
秋葉君だけ。





しかもハムスターの。





寝るといつもと同じ
秋葉君と
デートをしている夢。





・・・なんか私、
キモいかな?





と思いつつ
眠りについた。













.*





チュンチュンと
小鳥のさえずりが
聞こえる。





体がだるい。





おでこに
手を当てる。





「やば・・・
熱ある・・・」





頭によぎる。
コロナかもしれない。





起き上がれない。





眠気が襲ってくる。





そのまま
目を閉じた。

















* ‐‐‐ 美景 ‐‐‐ *





「凛美遅いなー」





と他の友達と
話しながら。





「1回メッセージ
してみれば?」





と言われ、してみるが
既読がつかない。





先生がガラガラと
ドアを開ける。





「出席確認・・・
凛美は??
どこにいる?」





急に秋葉君が
立ち上がった。





そして廊下にでる。





教室は一斉に
ざわつく。





「こらー! 秋葉!」





先生も秋葉君を
追いかけていた。





まさか秋葉君は
凛美のために・・・





と思いながら
自分のスマホを見ていた。





凛美が
見てくれるまで。















* ‐‐‐ 秋葉 ‐‐‐ *





凛美・・・
凛美





どうしたんだ、
あいつが休むとは
何かあったに違いない!





と思いながら
俺は走る。





凛美の家は分かる。





美景が教えてくれた。





家について
インターホンを押すが
反応がない。





玄関のドアの取っ手に
手をかけると
開いていた。





靴を脱ぎ
凛美を探す。





「凛美!
どこだ!」





と大きい声を出すと





「秋葉・・・君・・・」





と弱々しい声が
聞こえた。





部屋を探し回って
凛美を見つけた。





「私・・・
熱出てるから
近付かないで」





と言って
布団を深く被った。





「お前、
飯食ってないだろ」





と言って俺は
さっとお粥を作る。





「食えそうだったら
これを食べろ」





といって
俺は外に出た。













*.





私はこのまま
熱を出し
卒業式当日まで
学校に行けなかった。





今年の卒業式は
卒業証書授与式のみ。





全員が受け取り終わると
集合写真を取った。





秋葉君を探す。





あのときの
お礼を言うために。





告白するために。





秋葉君はたくさんの
男の子に囲まれ
話をしていた。





その様子を
ちらっと見ていると
目があった。





秋葉君は
俺、少しあっちに
いくわと言って
私の方へ来てくれた。





「この日まで
これなかったから、
教室、見て回ろう」





と誘ってくれた。





思いでの体育館。





音楽室。





これも見れるのは
最後かもしれない。





ゆっくり
ぐるぐるとまわる。





沈黙が続く。





気まずい空気の中
私たちの教室へ向かった。





「あの、秋葉君」
「凛美」





声が重なった。





「先に
凛美からいいよ」





といってくれた。





「秋葉君・・・
あの時、私が
風邪を引いたとき
お粥を作ってくれて
ありがとう。
美味しかった。
それと・・・」





また沈黙が続く。





「私ね、
秋葉君のことが・・・」





目をつぶって言う。





少し時間がたったあと、
秋葉君は私に近づき





「俺のことがどうした?」





と耳元で言う。





マスクをつけているので
聞きづらかったが
頭の中に響いている。





そして私は言う。





「秋葉君が好きです」







どれぐらい
時間がたっただろうか。





秋葉君は
黙りこんでしまった。





「さきこされた」





と言って
私を軽く
抱き締めてくれた。





そして離れて
しゃがみこんだ。





右手にはペンを
持っていた。





私の机の足に
イニシャルと
一言メッセージを
書いていた。





凛美のRと書いて
隣に大好きと
書いていた。





私もつられて
秋葉のAと書いて
大好きと書いた。





そして立ち上がり、
マスク越しで
キスをした。





ひゅぅぅぅぅっと
音がしてバンバン!! と
花火が上がる。





私達を祝福して
いるようだった。





そしてお互い
声をあわせて





「あなたのことが
大好きです」





と言った。







*end*

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