アイツの言葉

CAST若林真帆

作者：さっぴ

2017.08.27

「俺は何があってもお前を守る」

私、若林真帆。

訳あって
中島凱斗っていう
１つ年上の男子と同居しています。

カイトはあたしの
片思い中の相手でもある・・・

凱「マホ、
ご飯の用意
手伝おっか？」

真「ありがと！」

カイトは
すごく優しいから
大好き！

凱「俺は何があっても
お前を守る」

前、カイトが
言ってくれた言葉。
すごい嬉しかった！

何気ない日々。

いつかは壊れてしまうことを
私はまだ知るよしもない。

＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊

ビービー。

真「え、何!?」

凱「マホ、
ここで待ってろ。
俺が確認してくる」

真「え!?
でも・・・」

凱「安心しろ。
必ず戻ってくるからｗ」

私はガスコンロの火を
つけっぱなしにしていたことに
気づかなかった。

真「あ、
カイト！
どうだった？」

凱「うーん・・・
何かわからなかったｗ」

真「ま、いっかｗ」

２人でソファーに座る。

真「カイト～」

凱「マホ～」

真「ってあたしたち
新婚出来立てほやほやの
カップルかい！ｗ」

凱「ｗｗ」

ブクブク。

真「!?」

凱「マホ、
さっきガスコンロの火、
ちゃんと消したよね・・・？」

真「・・・やばい」

ブクブク・・・
ボー！

凱「！
火が大きくなってる！
マホ、下がれ！」

真「ごめんなさい！
ごめんなさい！」

凱「いいから!!」

真「・・・はい！」

凱「やばい・・・
消えない！
どんどん火が
大きくなってる・・・！」

真「カイト、
逃げよう!?」

凱「鍵、どこだ!?」

真「・・・あれ、
カイトのお父さんが
会社にもってっちゃったじゃん！」

うちには鍵が
１つしかない。

凱「・・・逃げれない」

ボー
バチバチ

真「キャー！」

凱「マホ、
２階に行くぞ！」

ダッダッダッ。

ボー！

凱「火がここまで来てる!!」

真「あたしたち
このまま
死ぬのかな・・・？」

凱「そんなこと言うな！」

と言って
カイトがあたしの上に
覆いかぶさってきた。

真「!?」

凱「安心しろ、
俺が守るから」

ボー！
バチバチ

凱「マホ・・・
最後に
言いたいことがある・・・」

真「え!?」

凱「俺は・・・
お前のことが好きだ」

真「あたしも・・・！」

凱「じゃあ・・・
両想いだったんだな・・・ｗ」

真「うん・・・」

バチバチバチ。

凱「マホ、
大好きだよ」

真「カイト、
大好き！」

凱「俺は、
何があっても
お前を守る」

バチバチバチ。

＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊

あれから３年・・・

私は今でも
君のことを
覚えています。

真「ん？
なにこれ」

棚の整理をしていると・・・
出てきたのは１枚の紙。

――――――――――――――――――――
愛しのマホへ

マホ、覚えてる？
カイトだよ。
俺は今でもお前のことが好き。
マホは新しい恋人でもできたのかな・・・

俺があの日に言った言葉、覚えてる？
「俺は何があってもお前を守る」
その約束は今でも守るからな！

それじゃ末永くお幸せに。
またどこかで会おう
　　　　　　　　　　　　　　　　カイト
――――――――――――――――――――

手紙を読み終わった後、
あたしの目は
涙でいっぱいだった。

真「カイト・・・
天国から送ってくれたの・・・？」

返事はない。

真「ありがとう・・・
カイト、
大好き！」

私は君のことを
一生忘れません。

あの言葉も

「俺は何があってもお前を守る」

＊ＥＮＤ＊