恋歌

CAST小林 花南小林 花南

作者:かなみん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2018.01.12

♪キーンコーンカーンコーン♪





下校のチャイムがなった瞬間、
皆が出ていく。







・::・’°☆::・’°☆





私、小林花南!
ニコラ中学2年生。





私、下校のチャイムが
なった瞬間、
行くところがあるの。





今は、
行ってるとこ。





はい!
着いた。





私の行くとこ、
そこは・・・
屋上の入り口。





静かだし、
落ち着く。





ここで本を読むのが
好きなんだ☆





あれ?
誰か来た。





まー、
気にしない!?







「あの、もっと、
あっち寄って
もらえません?」





花「あっ、すいません!
ってうん?
よく考えれば、
ここ、あなたの場所じゃない!
ちょっと、あなた、何年?」





?「1年の渡江純也」





花「私の方が歳上!
私、小林花南」





純「分かりましたよ。
これでいいですか?」





純也くんがやったのは、
チョークで線をかいて
区別する事。





まあいいけど。





花「よしとする!」





純也くん、
ギター弾いてる。





うるさいなー。





花「あーもう!
集中して本が
よめないんですけど?」





純「わがままだなあ。
歳上のくせに」





花「なんですとー!!
もう、帰る」





もう、
なんなのよ!





1番好きな場所が
とられた気分!













☆翌日☆





今日は早く来てみた。





花「よーし、いないぞ!」





今日は
いないし、
線とびだしてやる!





あーもう!
また来たよー。





純「花南先輩。
線、とび出してます」





花「いいじゃない!」





純「分かりましたよ」





意外といい奴。





花南先輩なんて、
初めて呼ばれた。





ドキドキ・・・
なんだろう、
このドキドキ。





今日の私、へんだよ!
どうした?







ジャカジャカ。





また、
純也くん
ギター弾いてる。





線とびだしてるのに
許してくれたし、
意外と優しいから、
許そう!





純「今日は、
ギター弾いてるのに、
うるさいって
言わないんですね」





花「ああ、
線のお礼」





純「なるほど(笑)」





純「うーん」





あれ?
純也くん、
悩みながらノートに
何か書いてる。





花「純也くん、
どうしたの?」





純「ああ、俺、
バンドやってるんすよ。
今は、歌詞を考えてます」





花「えっ!
バンドやってんの?
意外~」





純「意外って。
あっそうだ。
今度ライブ
来てくださいよ!」





花「暇だったらね」





純「それって、
絶対来ないやつですよね(笑)」





確実に、
私と純也くんの距離は
ちかづいていった。













☆翌日☆





ライブの前に、
下見することにした。





ガヤガヤしてるなー。





うーん!
見えないよ!





ファン「キャー
純也くんー」





ファン「やばい!」





すごいな、
純也くんって。





もう、
行こう。













☆純也☆





うわ、
スゲー。
ファンの人たち。





あっ、
花南先輩!
来てくれたんだ!
嬉しい!





あれ?
もう帰っちゃった。





大丈夫か?





また、屋上で
会えるだろうから、
そんときに聞こう。











☆花南☆





屋上に行こう。





あれ?
純也くん
ギター弾いてる。
ここで聞こう。







(階段で)





花「純也くんってさ、
モテるんだね~」





純「花南先輩?
(上から階段を覗く)」





花「よっ!」





純「どうしたんすか?」





花「いや、
聞きたい事があって。
私、彼氏いるんだけど、
デートに行くとこが
もうなくて!
なんかいいとこないかな?」





純「どこでも
いいんじゃないですか?
好きな人と一緒なら。
俺も付き合ったことはあるんで」





花「いいこと言うじゃん!
年下のくせに。
じゃあ!」





私、嘘ついた・・・!
彼氏なんていないのに。





純也くんがモテるのを
知ってしまったから。





この日から、
屋上にいかなくなった。













☆純也☆





花南先輩、
屋上に来ないな。





そうだ!













☆ライブの日☆





今日は、
ライブの日だけど、
行きたくない。







先「・・・おーい、小林!
せめて教科書くらいだせよ」





花「あっ、
すいません!」





早く出さなきゃ・・・





うん?
純也くんの
歌詞ノート・・・
みてみよ。





[あの場所で君に会いたい]





なにこれ。





[最初は可愛くなかったくせに
いつの間にか
いとおしく思えた
君の声 君の笑顔
ふとした瞬間に
君のことを考えているんだ]





純也くん・・・





―ダッ―





先「おい! 小林!」







会いたい。
会いたい。





純也くん、
屋上に居るよね!





純「先輩?」





花「純也くん!
こ、これ・・・
(ノートを差し出す)」





一緒に座った。
線を守って。





純「先輩、俺、
ここで先輩と話すのが楽しくて、
密かな楽しみになってました。
練習に来てくれたとき、
いやな思いさせちゃったかなって、
ずっと考えてました。
でも、彼氏がいるって言われたとき、
正直辛かったです」





花「あっ、ごめん!」





純「いや、俺が・・・」





花「違うの!
私、純也くんがファンの人に
キャーって言われてるのが、
苦しかったって言うか・・・」





グイッ。





うわ、
私、純也くんに
抱きしめられてる!?













大好きだよ。
純也。







*END*

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