ミーハーな幼馴染の扱い方
作者:rina
俺の名前は
懸樋大晴空(おおぞら)。
「きゃーっ!!
翔くんカッコイイ!!!
ほんとにこの学校に
入学できてよかった~」
いま、なんでこんなに
はしゃいでる奴が
隣にいるかというと
俺と幼馴染みのまのかが
入学したニコラ学園の卒業生、
雨宮翔くんが
目の前にいるからだ。
そんな今日は文化祭。
スペシャルゲストみたいな感じで
翔くんは来ている。
ま「はぁーっ!
カッコイイ!
ほんとに目の保養だわ。
まず地球上にあんなイケメンいます!?
はぁぁぁ!!
神様同じ空間にいさせてくれて
ありがとうございますだよーっ!!」
大「なに1人で
はしゃいでんだよ・・・・
痛いぞ。
つか、目の前にもっと
いい男がいんのに・・・」
ま「よっ!
ナルシスト~」
まのかは見た目は小柄で
小動物のようなのに
中身はすっげーうるさいし
おまけにバカでイケメンが大好きな
ミーハー女だ。
学校に来れば、いつも
お気に入りの先輩を観察しては
ギャーギャー騒いでるような
正直かなり痛いヤツ。
黙ってれば
可愛いのにな・・・・
ほんとに。
(ま・・・そんなアイツを
俺は好きになったんだけどな・・・・)
そんなバカなまのかだから
俺のこの気持ちには
全く気づかずに
こんなに翔くんに
釘付けになっている。
まのかが好き。
この一言が言えなくて
日々、奮闘してるっていうのに。
コイツはなんでこんな
お気楽でいられるんだよ。
人の気も知らないで・・・・
でも、この文化祭の後夜祭に
ニコラ学園に伝わる
伝説の告白タイムがある。
実はこの告白タイムの前に
俺は翔くんと歌を歌うことになってて
そのまま前で告白することになった。
もちろん相手はまのか。
振られたら思いっきり
公開処刑を食らう
恥ずかしいヤツなのに
翔くんが行けっていうから
まぁその代わり翔くんも
付き合ってる彼女に
愛の告白をしてもらうことにしたけど(笑)
ま「大晴空~!
文化祭一緒に回ろ!」
大「ごめん・・・・
約束してる人いる」
これも作戦の1つだ。
本当は約束してる人とか
いるわけがない。
ま「あ! もしかして・・・
彼女?」
大「は!? ちげーし!
なに言ってんだよ」
ま「とうとう懸樋さんも
リア充さんになりましたか~
はいはーいどーぞ、
どーぞ、彼女さんと
お楽しみください!」
それだけを言うと
まのかは悠我のもとに
駆け出した。
ほんっとにアイツ
意味わかんねーし。
文化祭が始まり
学園全体がお祭りムードになる中
俺は1人で空いていた教室で
ギターをいじっていた。
多分いまごろまのかは
悠我と回ってるんだろうな。
アイツのことだから
他校のイケメン見て
ギャーギャー騒いで
悠我に呆れられてるだろうけど。
でも・・・俺も告るから
まのかに気持ち伝えるから
そう思ってた時、
外から悠我の声が聞こえた。
悠「俺さ、まのかのことが
ずっと好きだった」
ま「えっ?
うそ!? あたし?」
悠我がまのかに
告白してる。
まのかの返事を聞くのが怖くて
続きは耳を押さえてた。
ああ見えて
意外とアイツはモテる。
バカだけど、隠れファンが
実はいるって聞いた。
だから正直きつかった。
まのかはOKしたのか?
まじで悠我のやつ
タイミング悪すぎだろ・・・・
そんなことを
色々考えてると・・・・
翔「あ!
大晴空くん見っけ!
本番だよ?」
2人のことを考えてて
だいぶ時間が経ったらしい。
大「あ、すみません」
翔「いやぁそれにしても
大晴空くんの告白
楽しみだな~
まのかちゃん
結構モテてるでしょ?」
大「はい・・・
さっきも告白されてるの
聞いちゃって(苦)」
辛いことを
聞いたはずなのに
翔くんは余裕そうだ。
まぁ、後輩のことなんか
内心そこまで
興味ないんだろうな。
*...・・・*...・・・*
そして本番。
ステージに立った時、
真ん中らへんで
悠我と一緒に俺を見てる
まのかを見つけた。
“ああお似合いだな”
そう思った。
でも、最後に
気持ちだけは届けよう。
歌を歌い終わった。
次はいよいよ告白だ。
自分の心臓の音が
わかりやすく
聞こえてくる。
翔「さぁみんな
お待ちかねの告白タイム~!
・・・の前に!
なんと、今回一緒に歌ってくれた
大晴空くんが告白します!!!
大晴空くん頑張って!」
翔くんの司会により
俺はマイクの前に立った。
まのかの居場所を
確認する。
ふぅ・・・・・
と深呼吸して。
大「2年A組まのか!
広瀬まのか!
バカなところ、うるさいところ
ミーハーで天然なところ
お前の全部が大好きだーっ!!!!」
きゃあああああっ!!!!
ヒューヒュー!!!!
当の本人は困ったような
嬉しいような
複雑な顔をしてる。
ああ・・・・・
ダメだったか・・・
そう思いマイクから
離れようとすると。
大「大晴空くん、
ちゃんと答え聞かないと」
翔くんが耳元で囁いた。
大「いやで、でも・・・
ま「おおぞら!!!?」」
?
ま「えっと・・・・・
だいぶナルシストなところ、
意地悪なところ、
でも・・・いっつもあたしのこと
守ってくれるところ・・・・
あーっ! もう!
まとまんないや!
好きだーーーーーっ!!!!」
えっっっ??
いま、まのかが
すごいこと言ったような。
しかも俺以上に
デカい声で・・・・・
会場中から
拍手が起こった。
翔くんがまのかを
舞台上に呼び
まのかが上がってきた。
バカデカい声で
叫んでたクセに
今目の前にいるまのかは
すごく照れてて
顔が真っ赤だ。
今までに絶対
見たことがないような顔。
大「おまえ、悠我に
告白されてなかった?」
ま「されたよ?!
でも、あたしが好きなのは
こう見えてずっと大晴空だから。
ま、先輩達は目の保養だけどねっ!」
一言多いわ、全く。
でも嬉しすぎて
ニヤけてる俺がいた。
大「ん///?
でも、じゃあなんで
一緒にいたんだよ?」
ま「悠我がどうしても
体育館に行こって言ったから・・・」
悠我の方向を見ると
ニヤニヤしている。
あいつ、わざとかよ・・・・・
はめられた。
翔「大晴空くん、
よかったね!
さあ!! お待ちかねの
告白タイム行きましょー!」
こうして俺らは
体育館の外に出た。
うわ・・・・・・
改めて2人でいると
恥ずかしい。
沈黙が走る。
ま「・・・・・大晴空」
大「・・・・なんだよ?」
ま「あたしね、
実は告白タイム
立候補してたの」
大「はぁ!?」
ま「ふふ、
なに勘違いしてんの?
安心して、
相手は大晴空だから!
でもね3日前くらいに
人数オーバーですって言われて、
翔くんに(笑)」
待てよ・・・
俺が翔くんに
告白しないかって言われたのは
1週間前だから
翔くん、
仕組んだな・・・・
完璧にこれはやられた(笑)
ま「いやぁこれであたしが
告白してたら
Wになっちゃうな~(笑)
ほんっっとにどこまで
アホなんだコイツは・・・・」
ギュッ
大「もっかい言う。
まのか、
俺と付き合ってください」
ま「あ、当たり前だし//」
大「イケメンに沸いてたら
ぶっとばすかんな」
ま「うぅ・・・・
ぶっとばされたら泣くよ。
あたし大晴空いないと無理だから」
どこまでもバカでうるさくて
ミーハーな彼女は
俺がいないとダメみたいです(笑)
end ・・・*゜
懸樋 大晴空
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