恋愛先生、黒坂さん

CAST紀田 直哉紀田 直哉

作者:みー

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2019.12.26

おれの名前は
紀田ナオヤ。
普通の高校1年。





特に特技もない。





モテるわけでもないし、
まずみんな僕のことを
覚えてくれないのが
当たり前。





そんなおれだが、
一応恋をしている。





林メアリ、
成績優秀、
運動神経抜群、
めちゃくちゃ美人。





男子からも
女子からも人気者。





なぜ、林さんを
好きになったかというと、
何があっても
ずっと笑ってるところ。





でも、林さんは大人気だし、
僕なんか好きになって
くれるわけない。





話すチャンスがあっても、
勇気がでない。





まぁ、おれなんかと
話しても意味ないし。





あいさつをするだけで
精一杯。





林さん。
どうしたらあなたに
近づけますか?











*。*。*。*。*。*。*。*。





放課後♪





ナオヤ「あーあ
今日も喋れなかった・・・」





そんなことを言いながら
歩いていた。





すると、後ろから
ポンと手を置かれた。





後ろをみると、
サングラスに
マスクをした人が
立っていた。





髪がながいから、女?
っていうか、だれ??





「あなた、今
全然自信ないわね」





ナオヤ「え? あーはい。
でもどうして?」





?「私に話してごらん」





顔はわからないけど、
笑っている。





ナオヤ「あのー・・・」





?「何? 早く。
あっ!
道の真ん中じゃ
おかしいね・・・!
じゃあ移動しようか」





ナオヤ「あのっ・・・!」





おれはつい、大声で
叫んでしまった。





すると、
道を歩いていた人達が
いっせいにこっちをみた。





?「バカっ!
何やってんのよ。
みんなにバレるじゃない・・・
とりあえず、隠れるわよ」





バレる?
何を言っているの?





そして、おれ達は
街の隅に逃げた。





ナオヤ「あの、ずっと
言いたかったんだけど・・・
あなた誰なの?」





?「あー!
それを知りたかったのね。
それなら早く言ってよ」





(だからそれを
聞こうとしてたんだよ)





?「私はね、」





そう言いながら、
マスクと
サングラスを取った。





りな「黒坂莉奈でーす!」





えええええええっ?!
り、莉奈ちゃん!





黒坂莉奈とは、
今テレビで活躍中、
大人気モデルの高校生。





ファッション雑誌
「ニコラ」のモデルでもあり、
知らない人はいないくらい。





ちなみにぼくも、
妹のくるみが
ニコラを読んでいるから
知っている。





ナオヤ「でも、なぜ
黒坂さんがここに?」





りな「仕事帰りに、
ここを歩いていたらぁ、
自信ない男がいたから
放っておけなくて」





ナオヤ「そう」





りな「で、何が悩み事?」





おれは、
林さんのことを話した。





りな「なるほど・・・
恋するのはいいことよ」





ナオヤ「でも、なかなか
近づけなくて・・・」





りな「よしっ!
明日そのメアリちゃんの家に
行くわよー!」





ナオヤ「はぁ、黒坂さんったら、
そんな冗談いっても
今日どこに泊まるんですか? って、」





前をみた。
誰もいない。





ナオヤ「黒坂さん、
まじで本気ーーー?」













*。*。*。*。*。*。*。*。





次の日♪





りな「今日は土曜日!!
ほら、ナオヤ!
行くわよ?!」





くるみ「りなちゃーん!
行ってらっしゃい♪
お兄ちゃん、りなさんに
礼儀正しくするんだよ」





結局昨日、黒坂さんは
無理やりおれの家にあがりこみ、
泊まりになった。





母さんは大喜びだし、
くるみは嬉しすぎて号泣。





ナオヤ「じゃ、いってくるね・・・」





黒坂さんは、
人にバレないよう、
マスクとサングラス。





ナオヤ「黒坂さん、
今日仕事は
ないんですか?」





りな「もぉー!
細かいことは
気にしない!」





こんな調子で、
林さんの家についた。





ナオヤ「着いた・・・」





りな「ふむふむ。
これがメアリちゃんの家ねぇ」





そこは、とても
豪邸だった。





ナオヤ「じゃあ、押します」





ピーンポーン
ガチャ





メアリ「あれ? ナオヤ君?
どうしたの」





ナオヤ「あのっ!
ぼくのこと、
覚えているの?」





メアリ「えっ?
だって当たり前じゃん。
クラスメイトでしょ?」





なんて優しい・・・!
神ー!





ナオヤ「あの!
よかったらおれと
遊ばない?」





メアリ「えっ? いいの?
私でよかったら」





そして、林さんの家で
楽しく遊んだ。
時間なんて忘れて。





時間なんて
過ぎなければ
良いのに。













*。・ 3時間後 ・。*





メアリ「もうそろそろ
時間じゃない?」





ナオヤ「あっ! 本当だ!
楽し過ぎて、
すっかり忘れてた・・・」





メアリ「だよね! 私も」





2人「あはははははは!」





そして、おれは
黒坂さんを思い出した。





黒坂さんがいなかったら、
今、この楽しい時間を
味わえなかった。





黒坂さんが
いなかったら・・・





ナオヤ「林さん!」





メアリ「どうしたの?
真面目になって・・・」





おれは、
勇気をだして言った。





ナオヤ「ずっと、
ずっと林さんのことが
好きでした!
付き合って下さい!」





しばらく
2人とも沈黙。





メアリ「あーあ、残念」





ナオヤ「えっ?」





まさか・・・





メアリ「私から好きって
言おうとしたのに」





ナオヤ「それってまさか・・・」





メアリ「私も好きでした。
付き合って下さい!」





えっ! ・・・





2人「はははっ!」











*。*。*。*。*。*。*。*。





ナオヤ「ただいまー!」





くるみ「おかえり、
お兄ちゃん!」





そしてリビングをみると、
黒坂さんの
荷物がなかった。





ナオヤ「あれっ!
黒坂さんは??」





くるみ「あー!
急用ができたって言って
帰ったよ。
あと、りなちゃんが、
『兄ちゃん笑顔で帰ってくるから』
って言ってたよ。
サインももらったんだ~!」





くるみは、
サインが書いてある
色紙を抱いていた。





黒坂さん・・・
最後ぐらい
ありがとうって
言いたかったのに。





本当にありがとう。





そして、雑誌の中の
笑っている黒坂さんを見て、
おれは笑った。







*end*

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