素直になれたら

CAST安村 真奈安村 真奈

作者:rina

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2019.03.26

「真奈。帰ろーよ」





放課後、
隣のクラスの
大好きな人が
あたしを迎えにきた。





「やれやれ、
熱いですな~」





「ヒューヒュー」





同じクラスの男子の
空人と悠我が
体を仰ぐそぶりを見せ
そうからかう。





「・・・・・・っ」





侑也はうつむくあたしを
しばらく見つめると、





「ほら、行くよ」





と手をひいて
教室を出て行った。





「・・・ったく。
アホなの?
あんなこと言ってさ」





あたしがそう怒ると侑也は
まあまあ、と言って笑った。





あたし、安村真奈と
隣にいる石田侑也は
つい1週間前、
付き合うことになった。





侑也のことが
入学してから
ずっと好きだったから





告白された時は
すっごく嬉しかったのを
覚えてる。





今でもそれは
夢じゃないかと
思ってしまうくらいで。





「今日授業中
答え間違って
恥ずかしがって
照れてる真奈、
すごくかわいかったよ」





侑也は横で
優しく笑う。





「そ・・・
そんなわけないじゃん!
てか、バカにしてるでしょー(笑)
お世辞だって分かってるよ~」





・・・本当は違うのに





何やってるんだろ・・・・





本当はすごく嬉しいのに
素直に受け取れない自分。





それに比べて侑也は・・・
思ってることを
いつもちゃんと
伝えてくれるのにな。





「あれっ? 真奈じゃん!」





気がつけば、
前から親友の莉那が
やって来ている。





あたしは反射的に
侑也と繋いだ手を離した。





「もう帰るの?」





「ま、まあねっ」





「・・・ふーん
あ! 侑也と
どこかに行くのか~っ」





莉那はニヤニヤしながら
あたしの肩を叩く。





急に顔が熱くなった。





恥ずかしすぎる・・・
ここから逃げ出したい・・・!





「ち・・・っ、違う!!!」





「・・・え?」





いつのまにか口からは
そんな言葉が出てきていた。





「たまたま会ったのっ」





言葉は止まることを
知らない。





次々と嘘が
飛び出していた。





莉那はそうなんだと
気まずそうに言うと
その場から去って行った。





「真奈・・・・・」





侑也の方を向くと
今までに見せたことのない
とても悲しい表情をしていた。





「ごめんな。俺・・・
無理やり付き合わせちゃったみたいだ。
真奈の気持ちは
よく分かったから。
今まで・・・ごめん」





「・・・違う・・・違うよ」





あたしのその言葉は
相手の耳には届かず、
侑也は目の前から消えた。





傷つけてしまった・・・





あたしが傷つけたんだ、





あんなに優しい侑也を。





侑也はいつも好きだと
あたしに言ってくれていた。





1番にあたしのことを
考えてくれていた。





どんなに周りに
からかわれても・・・





それなのにあたしは
素直になれなくて





ごまかしてばかりで





おまけに
嘘までついてしまった。





最低だ・・・・





侑也が本当に好きなのに。





「・・・真奈。
今からでも間に合うよ」





背中越しに聞こえるのは
莉那の声。





「想いを言葉に出して。
侑也には真奈しか
見えていないんだから」





涙がこぼれ落ちた。





・・・そうだね
ちゃんと言葉にして
伝えなきゃダメだね。





侑也がそうしてくれたように
あたしもこの気持ち
伝えなきゃ。





「ありがと! 莉那」





あたしは走った。





大好きなあの背中を
追いかけて





息が切れるくらいに
走った。





「・・・侑也っ!」





侑也は
近くの公園のベンチに
顔を伏せるようにして
座っていた。





「真奈・・・・・」





「さっきは・・・
本当にごめんなさい。
あたし、ひどいこと言った・・・
侑也はあんなにあたしに対して
優しくしてくれてたのに・・・っ」





言葉を出すごとに
頬に涙がつたっていた。





「涙・・・出てるよ」





いつのまにか
頬にはハンカチがあって
侑也が拭いてくれていた。





・・・あんなに傷つけたのに
それでも優しくしてくれるの?





あたし、こんなに素敵な人を
絶対に失いたくない・・・





「あたし・・・・・
侑也が好きっ!
本当に大好きなの!!
いつも素直になれないし
迷惑かけちゃうかもしれないけど・・・・
もう1度、あたしと
付き合ってくれませんか・・・?」





これが精一杯の告白。





侑也がくれた想い、
今度はあたしが返さないと。





「・・・当たり前じゃん。
あれくらいで別れるほど
俺、心狭くないよ」





侑也はニヤリと笑って
あたしをぎゅっと抱きしめた。





そして耳元で
こう囁く。





「・・・やっと
素直になったね」





「え・・・っ?」





「別れるなんて嘘。
真奈があまりにも
素直じゃないもんだから
仕掛けてみたんだよね~」





仕掛けた・・・?





じゃああれは
ワザとってこと?





「ひ、ひどすぎじゃない!?
ちょっと!
絶対に許さないからっ!!!
あたしの涙を返せーっ!!!
それと・・・離してくれない?
めっちゃムカつくんだけど!」





「やーだっ!」





あたしの言葉とは反対に
侑也はもっと強く
抱きしめた。





「ちょ・・・っ」





「真奈が好きって
言ってくれたんだよ?
そりゃあもっと
好きになるでしょ!
だからもう離さないもんね」





「アホなの・・・・・?///」





気持ちを伝えるのは
本当に大事。





だから
本当にちょっとずつだけど





素直になっていこうと思う。





もう2度と
手を離すことのないように――――





「・・・ちょっと待って。
もしかして
莉那もグル・・・?」





「・・・そうかもね」







*END*

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