そう素直に、キミを想う

CAST安村 真奈安村 真奈

作者:rina

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2019.04.23

気になるあの人は





あたしより背が高くて
スポーツが得意で





子供っぽいところもあって
みんなに平等に優しくて





何より笑顔がかわいい!





とにかく全部が大好き!





なのに
なんでかあたしは
素直になれないばかりで。





(もうこんな自分は嫌なのに・・・)







*・*・* *・* *・*・*





あたしは、安村真奈、
中3です。





小学生の頃から
モデルをやってて





今は、女優業の仕事も
増えてきたところ。





そんな今日は
とあるドラマの撮影です。





メイクも済ませて
出演者みんな
楽屋を出る頃だった、





「真奈?
どーしたの?」





なかなか立ち上がらない
あたしを心配してか





同じ雑誌のモデル仲間の
空人が声をかけてくれた。





「な・・・なんでもない」





「え?
なんでもなくないでしょ。
なんだか顔色悪いよ」





(・・・バレちゃってる)





実を言えば
今日朝から
体調が優れなかった。





でも、このドラマで
あたしは重要な役を
任されているので





あたしがいないと
収録を進めることが出来ない。
迷惑を掛けてしまう・・・・・





だから内緒にして
ここまでやってきたのに・・・





(空人にはちゃんと分かるんだ)





誰も気づかなかったこと、
心配してくれたのが
すごくすごく嬉しかった。





でもその優しさに
また今日も素直になれなくて。





「本当に大丈夫だって!」





「いや、でも・・・」





「大丈夫だって言ってるでしょ!?
あたしのことなんてほっといてよ」





そんなことを言って
あたしは楽屋を出て行った。





(あちゃ~・・・
また酷いこと言っちゃったなあ)





いつもこうだ。





撮影で疲れた時も、
空人が優しさを見せる度に
ドキドキして
あたしは素直でいれなくなる。





こんなんじゃいけない、
空人は何も悪くないんだって
心の中では分かってるのに





口からは酷い言葉ばかり。





(きっとあたし、
嫌われちゃってるんだろうなあ・・・)





せめて、”ありがとう”
その一言が言えたらいいのに。













*・*・* *・* *・*・*





結局空人とは
一言も話さないまま
ドラマの撮影は進んで行った。





熱いライトの中で
何度も同じシーンを繰り返す。





そんな環境で
ますます体調が悪くなり





笑う演技すら
出来なくなった時だった。





(まずい・・・!)





突然頭が痛くなり
意識が遠のくのが分かる。





そしてそのまま
あたしはその場に倒れた。













*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+





目を覚ますとあたしは
ベッドに横たわっていた。





(スタジオの救護室かな・・・?)





「あ、目が覚めた?」





声のする方を向くと
すぐ傍には大好きな彼の姿。





「大丈夫?
頭痛くない?」





空人はしきりに
あたしを心配してくれる。





(あんな酷いこと言ったのに)





どうしてそれでも
優しくしてくれるの・・・?





「さっきより顔色は
良くなったみたいだけど・・・
真奈、ちょっといい?」





そう言って
彼はあたしの額に触れた。





(うわ・・・心臓が・・・)





胸の奥が
高鳴るのが分かる。





こんなに近くにいて
素肌に触れられて
優しくされてしまったら





(もっと好きになっちゃうよ)





「うん、
少しひいたみたい。
良かった~。
本当に顔色悪かったから、
倒れた時はビックリしたんだ」





そうだね、その通り





空人が心配してくれた時
素直に受け止めるべきだった。





無理さえしなければ
何とかなったかもしれないのに。





「・・・ごめんね」





そして。





「ううん、いいよ。
俺も止めてたら良かったんだ。
・・・そうだ、スタッフさんに
真奈が目覚めたこと報告しなきゃ」





「待って」





空人の服の裾を掴む。





「真奈・・・?」





ずっとずっと
言わなきゃいけなかった、





好きとかごめんとか
そんなんじゃなくて
もっと・・・





「ありがとう、空人」





たった5文字





たった5文字なのに
なかなか言えなくて。





(でも今度は言えたよ)





真っ直ぐに
彼の顔を見て。













*・*・* *・* *・*・*





「ううん・・・
でも俺、
たいしたことしてないよ」





「そんなことない。
優しかったよ・・・
空人はいつでも。
あたし、酷いこと言って
ばかりなのに」





(あたしは空人の優しさに
甘えてたんだ)





すると彼は
あたしの頭を撫でて、





「だって好きな子に
優しくするのは
当たり前でしょ?」





穏やかに
そう笑いかける。





「好きな・・・子?」





「もう、鈍感だなあ。
こんな小心者の
俺が冷たくされても
メゲないなんて
自分でもビックリなのに」





「・・・それって」





「真奈が
そうさせたんだよ?」





その悪戯っ子のような瞳が
あたしの心臓を大きく動かす。





(全然気づかなかった)





両想いなんて
信じられないよ・・・!





「・・・あたしも
空人のことが好き。
大好きなの。
あたしってば、
いつも気持ちと反対のことを言って。
素直になれなかったんだ、
ごめんね」





「いいんだ。
例え真奈が俺を嫌いだったとしても、
俺が真奈を好きなことには
変わりはないから。
でもそんな風に言われたら、
もっともっと好きになるよ」





まるで魔法みたいに





空人の言葉はいつだって
あたしを喜ばせてくれる。





(こんなに素敵な人、
世界中のどこを探しても
絶対に空人以外見つからないよ)





「きっとあたし、これからも
素直になれない時が
あるかもしれない。
それでも付き合ってくれる・・・?」





「当たり前じゃん。
だって素直になれないのは、
“好き”の証拠でしょ?」





そう言って彼は
ギュッと抱きしめてくれた。





(そうなの、
“好き”だから
素直になれなかったんだね)





空人は分かってくれてた。





あたしが気づかないことも
ちゃんと理解してたんだね。





「・・・空人、大好き」





彼の胸の中で想う。





(きっと、あたしと
付き合えるのは貴方だけ)







*end*

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