ひと夏の淡い恋
作者:まりんご
遙「好きになってもいいですか?」
追突に
話しかけてしまった。
話しかけた後の
あなたの横顔は
とても美しくて。
空には虹が
かかってたんだよ――。
―――――――――キリトリ線―――――――――
私、平澤遙!
中学1年生。
中学生になる前は
友達沢山出来るかな、
なーんて思ってたけど
いつのまにかひとりぼっち。
放課後だって
移動教室だって
お昼だって・・・
正直、辛い。
私は本が好き。
これといってないほど
小説がすき。
私の友達は
本だけだよ。笑
だからよく
図書室へ行くんだ。
図書室へ行った後
本当は立ち入り禁止の
屋上へ行く。
風がふいてて
心地よいの。
これが私の禁断の
毎日ルート。
屋上から見下ろす景色は
これといってないほどの絶景。
私は部活に
入らなかったけど、
ソフト部や、サッカー部などの
元気のいい声が聞こえる。
また、ソフトテニス部が
汗を流してる姿を
見るのも好きだ。
そんなある日の
ことだった。
今日はどんな本を
借りようかな、なんて
思いながらとった本。
〈ひと夏の淡い恋〉
恋かぁ。
私は恋なんて
したことない。
当たり前だよね。
友達もいないんだもん。
よぉし!
今日はこれにしよう。
いつもと違う物語だ。
階段を走って
駆け上がった。
その時だ――
遙「痛っ」
?「ご、ごめん、
怪我は?」
遙「大丈夫です」
?「ここ、
立ち入り禁止だよね?」
遙「私、友達いないんです。
だから屋上で
本を読むのが好きで・・・
本が私の唯一の友達なんです。
どうか許してください」
頭を下げた下に見えたのは
スリッパの色だった。
私は赤のスリッパ。
あなたは緑のスリッパを
履いてる。
先輩だ。
ふと思った。
でも次には、
怒られる。
そんな恐怖が宿った。
?「いいんだよ、
俺だってよく行くし。笑」
遙「えっ?」
?「上で、話さない?」
遙「・・・はい」
―――――――――キリトリ線―――――――――
?「そういえば
自己紹介がまだだったね。笑
俺、雨宮翔。
2年5組。
そっちは?」
遙「1年1組の
平澤遙です」
翔「遙ちゃんはさ」
遙「え?」
翔「あっ、遙ちゃんで
良かった?」
遙「はい」
翔「何部なの?」
遙「帰宅部です」
翔「そうなんだ」
何気ない会話が
とても楽しかった。
嫌いな先生、
駅前にできたケーキ屋の話。
普通の友達とは
出来ない会話が続いた。
雨宮君と話すことが
いつのまにか
私のやることリストに
加わっていた。
―――――――――キリトリ線―――――――――
翔「好きな人とかいるの?」
追突にある日のことだった。
遙「え?
いません・・・よ?」
なんでだろう。
〈よ〉をいう前に
言葉に詰まった。
その時に
ふと思い出した。
〈ひと夏の淡い恋〉
あれ?
この本って、確か。
私と似てるな。
確かこの本では・・・
あぁ、そっか。
私、雨宮君に
恋してんだね。
翔「俺ね、
好きな人いるんだ」
遙「えっ?」
翔「すごくね、
可愛いの。
しかも優しいんだ。
たまに天然で
おっちょこちょいな
ところがすき」
遙「そう・・・
なんですか」
翔「遙ちゃんに
ちょっと似てる」
遙「え?」
翔「遙ちゃんみたいに
可愛いくて、
優しくて、
どこか抜けてる」
遙「それって・・・」
翔「ん?」
遙「それって、
私ってことで
期待していいんですか?」
カァッ、
頬が赤く染まっていくのが
分かった。
こんなの初めてだ。
翔「あ、ごめん。
同じクラスの子」
遙「そう・・・
なんですか」
翔「何かごめん」
遙「でも、私は
先輩のこと好きですよ」
翔「え?」
あれ。
何言ってるんだろう。
翔「おれも、
友達として好きだよ」
遙「・・・」
―――――――――キリトリ線―――――――――
私のひと夏の恋が
終わりました。
が、
わたじゅん「君、どうしたの?
女の子は泣いちゃダメだよ」
一生の恋が
始まりそうです。
*END*
遙「好きになってもいいですか?」
追突に
話しかけてしまった。
話しかけた後の
あなたの横顔は
とても美しくて。
空には虹が
かかってたんだよ――。
―――――――――キリトリ線―――――――――
私、平澤遙!
中学1年生。
中学生になる前は
友達沢山出来るかな、
なーんて思ってたけど
いつのまにかひとりぼっち。
放課後だって
移動教室だって
お昼だって・・・
正直、辛い。
私は本が好き。
これといってないほど
小説がすき。
私の友達は
本だけだよ。笑
だからよく
図書室へ行くんだ。
図書室へ行った後
本当は立ち入り禁止の
屋上へ行く。
風がふいてて
心地よいの。
これが私の禁断の
毎日ルート。
屋上から見下ろす景色は
これといってないほどの絶景。
私は部活に
入らなかったけど、
ソフト部や、サッカー部などの
元気のいい声が聞こえる。
また、ソフトテニス部が
汗を流してる姿を
見るのも好きだ。
そんなある日の
ことだった。
今日はどんな本を
借りようかな、なんて
思いながらとった本。
〈ひと夏の淡い恋〉
恋かぁ。
私は恋なんて
したことない。
当たり前だよね。
友達もいないんだもん。
よぉし!
今日はこれにしよう。
いつもと違う物語だ。
階段を走って
駆け上がった。
その時だ――
遙「痛っ」
?「ご、ごめん、
怪我は?」
遙「大丈夫です」
?「ここ、
立ち入り禁止だよね?」
遙「私、友達いないんです。
だから屋上で
本を読むのが好きで・・・
本が私の唯一の友達なんです。
どうか許してください」
頭を下げた下に見えたのは
スリッパの色だった。
私は赤のスリッパ。
あなたは緑のスリッパを
履いてる。
先輩だ。
ふと思った。
でも次には、
怒られる。
そんな恐怖が宿った。
?「いいんだよ、
俺だってよく行くし。笑」
遙「えっ?」
?「上で、話さない?」
遙「・・・はい」
―――――――――キリトリ線―――――――――
?「そういえば
自己紹介がまだだったね。笑
俺、雨宮翔。
2年5組。
そっちは?」
遙「1年1組の
平澤遙です」
翔「遙ちゃんはさ」
遙「え?」
翔「あっ、遙ちゃんで
良かった?」
遙「はい」
翔「何部なの?」
遙「帰宅部です」
翔「そうなんだ」
何気ない会話が
とても楽しかった。
嫌いな先生、
駅前にできたケーキ屋の話。
普通の友達とは
出来ない会話が続いた。
雨宮君と話すことが
いつのまにか
私のやることリストに
加わっていた。
―――――――――キリトリ線―――――――――
翔「好きな人とかいるの?」
追突にある日のことだった。
遙「え?
いません・・・よ?」
なんでだろう。
〈よ〉をいう前に
言葉に詰まった。
その時に
ふと思い出した。
〈ひと夏の淡い恋〉
あれ?
この本って、確か。
私と似てるな。
確かこの本では・・・
あぁ、そっか。
私、雨宮君に
恋してんだね。
翔「俺ね、
好きな人いるんだ」
遙「えっ?」
翔「すごくね、
可愛いの。
しかも優しいんだ。
たまに天然で
おっちょこちょいな
ところがすき」
遙「そう・・・
なんですか」
翔「遙ちゃんに
ちょっと似てる」
遙「え?」
翔「遙ちゃんみたいに
可愛いくて、
優しくて、
どこか抜けてる」
遙「それって・・・」
翔「ん?」
遙「それって、
私ってことで
期待していいんですか?」
カァッ、
頬が赤く染まっていくのが
分かった。
こんなの初めてだ。
翔「あ、ごめん。
同じクラスの子」
遙「そう・・・
なんですか」
翔「何かごめん」
遙「でも、私は
先輩のこと好きですよ」
翔「え?」
あれ。
何言ってるんだろう。
翔「おれも、
友達として好きだよ」
遙「・・・」
―――――――――キリトリ線―――――――――
私のひと夏の恋が
終わりました。
が、
わたじゅん「君、どうしたの?
女の子は泣いちゃダメだよ」
一生の恋が
始まりそうです。
*END*
平澤 遙
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