桜の木の下で

CAST平澤 遙平澤 遙

作者:rina

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2019.03.25

大空の下。
そして、桜の下。





ずっと待ってた。





あなたをずっと・・・・・







********************





あたしの名前は、
平沢遙!





元気で明るい
中学1年生!





突然だけど、
あたしには
好きな人がいる。





それは・・・・
2つ年上の丸田怜音先輩。





すごく優しい。





そんな先輩にあたしを
好きって言わせるのが
目標のあたし!





そして、あたしは
友達は多いけど、
心許せる親友は
1人しかいない。





それは、
池くるみ。





く「おはよ、遙!」





くるみはクールで
大人っぽい美人。





だから男子に
すごくモテる。





遙「おはよーくるみ!
あ、先行ってて!
いつものとこ行ってくる!」





く「ほんと、好きだねー。
あそこ」





くるみはそう言った。





遙「だって好きなんだもん」





あたしは
そう言いながら走った。





大切な場所というのは、
そう・・・・・





怜音先輩と、
出会ったところなんだ。





遙「れおんせんぱーい!」





怜「おお! 遙!
どーした?」





怜「てかお前いつも、
なんでここに来るんだ?」





(あなたに
会いに来てますなんて
絶対言えないっ・・・・)





遙「・・・・・・・ここが好きだから」





怜「ふーん・・・・
そんなこと言って~
本当は俺に会いに
来たんだろ~!」





ギクッ





やば、見抜かれてる??





遙「ちっ、違います!
ここ、あたしの
大切なところだから・・・
落ち着くというか・・・・」





そう、ここであたしは
あなたと出会い、
恋をしたから。





怜「・・・・・好きな人と会ったの?」





なに・・・・
先輩・・・・・





もしかして全部
お見通し?





遙「・・・・・ひみつ、」





怜「ふーん・・・・」





先輩が怖い顔で言った。





遙「先輩?」





怜「いや・・・・・
なんも、」





あたしは
すごく幸せだった、





ここにいるとき、





何より
怜音先輩といるときが。







あの時がくるまでは・・・・・・・・・・・・













********************





遙「え!? 引っ越し~?!」





母「そう、お父さんの転勤で
大阪に行くのよ」





遙「いやだよ・・・・
あたし・・・・」





まだ、たくさん
伝えてないことあるのに・・・・・





母「遙!
わがまま言わないの!」













*。・ 次の日 ・。*





く「遙! おはよ」





遙「おはよ・・・・」





く「元気ないじゃん?
どーしたの?」





遙「あたし・・・・・
あたしね・・・・・
引っ越すんだ・・・・」





く「え?! 嘘でしょ??」





遙「くるみごめん・・・・」





く「大丈夫!
離れてたって、
あたしと遙は親友だよ!」





遙「くるみ・・・・
ありがとう!
あたし、今から
怜音先輩のとこ行ってくる!」





く「うん!」





あたしは、走る。
あなたのもとへ!











.*





怜「お、遙!」





遙「・・・・・」





怜「どうした?」





遙「先輩・・・・・
あたし・・・・・」





言おうとすると、
涙が止まらない。





怜「ど、どうした?!」





遙「あたし、
引っ越すことに
なっちゃいました・・・・」





怜「っ・・・・え??」





遙「だっ、、だから、
離れる前に気持ちだけ言います!
あたし先輩のこと好きです!
じゃあ!」





怜「ちょ・・・・遙!!」





そう言って
あたしは、走った。





走ってる途中で
涙が止まらなくて・・・・・・













*。・ 引っ越し当日 ・。*





く「遙・・・・・
じゃあね(泣)」





くるみは涙が止まらない。





隣から彼氏が
ハンカチを渡す。





く「気を付けてね!!」





遙「もちろん!
じゃーね!」





辺りを見渡したけど、
先輩はいなかった。













*.





あれから、2年。





今は、高校入学1日前。





あたしは
この町に戻ってきて、
くるみと同じ高校に
行くことになった。





そんなあたしは、
あの、思い出の
桜の木の下にいる。





遙「はぁ・・・・
懐かしいな~」





?「何が?」





どこからか
声が聞こえた。





この声は・・・・・・





振り返らなくてもわかる、
大好きな人の声。





遙「大切な人にあって、
告白した場所だから」





?「それって・・・・・」





?「俺?」





怜「久しぶり。遙」





顔を見た瞬間、
あの場面を思い出す。





遙「せ、せんぱい!!
え、えっと・・・・」





完全にテンパってるあたしを
怜音先輩は抱きしめた。





怜「あの時
答え出せなくてごめん。
でも、俺もお前のこと
好きだ。
出会ったその日から」





今まで、つぼみだった
あたしの桜が、
大きく開いていった。







*END*

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