その笑顔をいつまでも

CAST紀田 直哉紀田 直哉

作者:ひよこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.12.13

芽亜里「直哉っ!」





俺を呼ぶ、
俺の大好きな人の声。





直哉「どうした?」





芽亜里「お願い、
あたしと付き合って!!」





直哉「おう・・・ってえ?!」





潤んだ目で
俺を見てる。





「どういう風の
吹き回しだよ?」





芽亜里「あたしね、
元カレに
付きまとわれてるの」





直哉「お前が?
・・・気のせいだろ?」





芽亜里「ほんとなんだってば!
怜音先輩が
浮気ばっかりするから
嫌になって、
先週別れたんだけど」





直哉「あ~、あいつね」





俺はあの先輩が嫌いだ。





女子と付き合っては
泣かせて、暴力をふるう、
最低な先輩だと
俺の友達から
聞いたことがある。





でも見た目だけはいいから、
女子のファンも多いらしい。





「で、何をすれば
いいんだよ?」





芽亜里「あたしのことを
守ってほしいの」





直哉「守るって
言ってもなぁ・・・」





芽亜里「一緒に登下校
してくれるだけでいいの!
怜音先輩も、あたしに
彼氏が出来たと知ったら、
付きまとわなくなるかもしれないし」





直哉「はぁ、」





芽亜里「お願い!
直哉しかいないの!」





またその潤んだ目で
俺を見る。





そんな目で見られたら、
なぁ。





直哉「・・・分かったよ」





芽亜里「ほんと?!
ありがと、直哉!
大好き!」





それだけ言って、
次の授業があるからと
走って行った。





全く、あいつは。
平気な顔で、
大好きとか
言いやがって。





真奈「・・・直哉、
顔赤いよ?w」





直哉「うるせーな!」





真奈「ほんと、
直哉は芽亜里が
大好きだもんねぇー」





直哉「俺の勝手だろ?
真奈は好きな人
いないのかよ?」





真奈「さぁね~」





女子A「真奈ー、
そろそろ行かないと
遅れるよ」





真奈「今行く!
・・・じゃあ、
またね直哉」





真奈、俺のことだけ
イジっておいて、
自分は言わねーのかよ?





俺と芽亜里と真奈は、
小学校からの幼なじみで、
家も近い。





3人とも
クラスが違うから、
話す機会は少なくなって
しまったけど。





女子A「真奈、良かったね。
直哉くんと話せて!」





真奈「全然、良くないよ。
直哉には心に決めた人が
いるからさ」





女子A「真奈は
そのままでいいの?」





真奈「いいの。
私、直哉と同じくらい
芽亜里のことも好きだから」





真奈は切なげな表情を
浮かべて、少し微笑んだ。













*。・——————-・。*





下校時刻


芽亜里「お待たせっ!」


出た、 破壊力抜群の笑顔。


直哉「おせーよ」


芽亜里「えー? そこは、“俺も今来たところ″とか 言うんじゃないのー?」


芽亜里の歩幅に 合わせながら歩き出す。


直哉「それじゃあ カップルだろ?w」


芽亜里「え? だってあたしたち カップルじゃん! 仮だけど!」


直哉「はいはい」


仮って言うのが切ない。


芽亜里「あたしねー、 本物の彼氏が出来たら、 “こいつは俺のものなんで″とか 言われてみたいんだ~!」


直哉「少女漫画の読みすぎだろ。 現実は漫画ともドラマとも 違うんだぞ?」


芽亜里「夢見るぐらい いいでしょ? あー、憧れるなー!」


そう言って 隣で笑う芽亜里の横顔を ちらっと見る。


やっぱり可愛い。


口には出せないが。


そんなこんなで、 家の前まで着いた。


直哉「付きまとわれてない じゃねーかよ」


芽亜里「おっかしいなー、 いつもは足音とかするのにー」


怜音「・・・・」






*。・——————-・。*


翌朝





芽亜里「直哉。
おっはよー!」





直哉「はよ」





朝から可愛すぎだろ。





芽亜里「今日ね、数学が
2時間あるんだよねー。
やだなー」





直哉「俺のも、
国語2時間だよ」





芽亜里「ほんと?
一緒だね!」





直哉「1日に固めるの、
やめて欲しいよな」





芽亜里「それ思ったー!」





なんて、たわいもない
会話をして登校する。





違うクラスになってから、
芽亜里と喋る機会が
なくなってしまった俺にとって、
最高の時間だ。













*。・——————-・。*





教室


光翔「紀田、お前、 林と付き合ってるのか?」


直哉「仮だけどな」


こいつは、戸部光翔。


学年1のイケメンであり、 俺の友達だ。


光翔「なんだよー、 ようやく紀田の恋が 実ったのかと思ったよー」


直哉「なんか嬉しそうだな」


光翔「悪い悪い。 紀田は、片想いが 似合うからな」


直哉「意味わかんねーよ」


光翔「でも、そんなに 林にこだわらなくても いいんじゃねーの?」


直哉「俺は芽亜里 一筋なんだよ」


それは、小学校の頃の ある思い出がきっかけだ。






――――――――――― ――


直哉の回想





小学校2年生のとき。





俺は小学校の頃から、
社交的な性格ではなく、
その上転校してきたばかりで
友達も少なかった。





誰も俺に話しかける奴はおらず、
どんどん孤立していった。





ある日、遠足に行く
グループ分けをしたとき。





俺は1人で
余ってしまった。





すると・・・





芽亜里「直哉くん、
おいでよ!」





直哉「おい、なんで
俺を入れるんだよ?」





芽亜里「なんでって?
直哉くん、
ほんとはみんなと
仲良くなりたいんでしょ?
あたしには分かるよ!」





直哉「俺と仲良くしてると、
お前まで嫌われるぞ?」





芽亜里「あたしは
嫌われても平気!
直哉くんが何か言われたら、
あたしが守ってあげるよ!」





そして、にこっと
微笑んだ。





この時、
俺は恋に落ちた。





クラスの人気者だった
芽亜里と俺が仲良くなると、
他のクラスメイトも
俺に話しかけるようになった。





“あたしが守ってあげるよ!”





そう言った芽亜里の声が、
今も俺の中に残っている。





今度は、俺が芽亜里を
守る番だ。





芽亜里は俺が守る。













*。・ 芽亜里side ・。*





それから、毎日一緒に
登下校をしたが
怜音先輩は現れなかった。





そして、登下校し始めてから
2週間ほどたった
ある日の下校中。





芽亜里「今日は、
合唱コンクールの練習で
遅くなっちゃったねー」





直哉「外真っ暗だな」





高架下を通ったその時。





直哉「誰だっ!」





芽亜里「え?
どうしたの?」





直哉「今、足音がしたんだよ。
ほら、後ろに下がって」





芽亜里「うん」





直哉「俺が見てくるから」





そう言って
直哉が側を離れる。





怜音「久しぶり
芽亜里ちゃん!」





背後から、
怜音が現れた。





ぞっとする。
その笑みが
不気味に感じる。





芽亜里「直哉!!」





怜音先輩が手で
私の口をふさぐ。





怜音「ボディーガードの男は
いないみたいだな。
俺は、芽亜里ちゃんと
もう一度やり直したいって
言いに来ただけなんだ」





無理やり
怜音先輩の手を
口から離す。





芽亜里「浮気しておいて、
今さら
何言ってるんですか?!」





怜音「浮気したらだめなのか?
俺は芽亜里ちゃんも、
他の女の子も好きだから、
色んな子と付き合ってる
だけだけど?」





芽亜里「それはおかしいと
思います!!」





怜音「生意気
言ってんじゃねーよ」





殴られるっ・・・





パシっ!!





怜音「?!」





直哉「芽亜里に
手を出すのはやめろ」





直哉・・・!!





怜音「お前ごときが、
何を言ってるんだよ?」





直哉が殴られるっ!





すっ!





すごい、
交わしてる・・・





怜音「なかなかしぶといな」





そしてまた
殴ろうとする。





また交わした・・・





直哉「・・・
“こいつは俺のものなんで。”
俺のものに、
手を出さないでください」





直哉・・・
あたしが彼氏に
言われたい言葉、
覚えててくれたんだ・・・!





直哉「ほら、逃げるぞ」





芽亜里「えっ、うん」





とにかく
全力で逃げる。





直哉に
手を引かれるがままに。





芽亜里「走っても、、、
追いつかれ、、ないの?」





直哉「大丈夫、、
俺らこの辺詳しいだろ?
ほら、ここで曲がるぞ」





何度か路地の角を
曲がって、逃げた。













*。・ 直哉side ・。*





直哉「もう大丈夫」





たどり着いたのは、
俺らの家の近くの公園だ。





芽亜里「今逃げてきた道、
よく鬼ごっこで
通ってたもんね」





芽亜里は息を整えて、
話し始める。





芽亜里「ほんとに、
ありがとう。
直哉がいなかったら、
今頃どうなってたか・・・」





いつも笑顔の
芽亜里らしくなく、
少し疲れた微笑みを
浮かべている。





直哉「背後にいたのに
気づかなくて、ごめん。
ケガしてないか?」





芽亜里「してないよ、
大丈夫。
それより、あたしが
彼氏に言われたい言葉、
覚えててくれたんだ・・・!」





直哉「仮彼氏だけどな。
・・・芽亜里」





芽亜里「なーに?」





直哉「・・・俺を、
本物の彼氏にして
もらえませんか?」





数秒間の沈黙。





芽亜里「顔上げて!」





恐る恐る、
顔をあげると・・・





そこには満面の笑みの
芽亜里。





芽亜里「いいよ!
直哉を本物の彼氏に
してあげる!」





直哉「まじで?!」





芽亜里「うんっ!
ずっとずっと、
待ってたんだよ?」





直哉「え? だって芽亜里、
全然俺のこと
意識してくれなかった
じゃねーか!」





芽亜里「だって、
おふざけでしか
大好きって
言えなくなっちゃったしー。
直哉があんまり優しくして
くれないからー!」





そう言って笑う
芽亜里。





ポンっ!





俺は芽亜里の頭に
手をポンっと撫でる。





驚いた顔で
芽亜里が俺を見る。





直哉「ほんとはずっと
好きだったんだからな」





芽亜里「じゃあ、
これからは
優しくしてねっ!」





直哉「・・・分かった」





そして、
また笑い合う。





その笑顔をいつまでも
見ていたいと願いながら。







____end

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