Love is forever！

CAST太田雫

作者：楪空々

2020.09.11

私は本当に不幸な人間だ。

私にはずっと
想い続ける人がいる。

ただ、その人とは
もう２度と会うことは
ないだろう。

その人は、
小学５年生の時に
転校していった。

私は結局想いを
伝えることが
できなかった。

ずっと後悔している。

それ以来、
私がときめいたことは
１度もない。

きっと彼と会うまで、
私は恋をすることは
ないのではないか。

そして、その時は
一生来ないのではないか。

そう思い続ける
今日この日。

４年前、
５年１組の教室で
私たちは出会った。

自己紹介の時、
私には彼だけが
輝いて見えた。

その瞬間から、
私の片想いが始まった。

どんな時も
彼のことが
頭から離れなかった。

暇さえあれば
彼を目で追っていた。

しかし、
私は臆病だった。

彼に告白することはおろか、
話しかけることも
できなかった。

そんなもどかしい日々が
続いたある日、
その時は突然訪れた。

彼が突然
転校してしまったのだ。

彼は夏休みの間に
引っ越してしまい、
最後に会うことも
できなかった。

これが私の初恋が
終わった日のことだ。

ただ、私は
気づいてもいなかった。

彼が引っ越す直前に
私の机に手紙を
入れていたことに。

しまった。
なぜなら、夏休みの最終日、
先生がボロボロだった私の机を
取り換えてしまったのだ。

そして、彼の手紙は、
誰かに読まれることなく、
処分されてしまった。

ちなみに、
その手紙の内容は、

////////////////////////////
ずっと好きでした。
クリスマスの日、
公園の木の下で待ってます。
////////////////////////////

*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。*

４年後の
中学３年４月。

私は塾に通い始めた。

初めての登塾日。

緊張しつつも
ワクワクしながら
教室に入ると、
教室にいた塾生たちが
一斉に振り向いた。

その時、私は
見覚えのある顔を
目にした。

彼だった。

私の初恋の彼だった。

私は驚いて、
彼を見つめてしまった。

すると、彼も一瞬
驚いたような顔をして、
すぐに目をそらした。

嫌われているような気がして、
少し傷つきながら、
席に着いた。

初めての授業は、
彼のことで頭がいっぱいで
全然頭に入ってこなかった。

かつての私は
臆病だった。

今の私は彼のことが
あってから、
大胆を身に着けた。

だから、私は授業の後、
彼に話しかけるようになった。

初めのうちは
無視をされたが、
何回かすると
返事をしてくれるようになった。

彼は、お父さんの
仕事の都合で転校したが、
中学進学と同時に戻ってきて、
今は隣の学校に
通っているのだそうだ。

二言三言話すようになってから
しばらくたったころ、
彼は突然、どうしてと
聞いてきた。

私は訳が分からなかった。

彼はつづけた。
僕のこと嫌いなのだろうと。

私はどうしてと
聞き返した。

彼は、クリスマスの日
待ってたのに・・・
と言いかけた。

つい、何のことと、
さえぎってしまった。

彼は驚いた顔をして、
手紙に書いたんだけど
といった。

訳が分からない。

手紙なんて
もらってないと答えた。

彼は絶句して、
走り去ってしまった。

*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。*

次の授業の日、
空き教室に
呼び出された。

彼は、私のことが
ずっと好きだったことも、

その想いを
伝えられなかったことも、

そして、手紙のことも
すべて話してくれた。

私は、心底驚いた。

ずっと嫌われていると
思っていた。

私も彼が初恋だったことを
伝えた。

彼も驚いていた。

こうして、私と彼は
付き合うこととなった。

そして、私たちは
ずっとずっと
好きでい続けることを誓った。

私は、本当に
幸せだと思う。

＊ｅｎｄ＊