告白は1度だけ。

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:みー!

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.07.27






「めありちゃん!
付き合ってください!」





「ごめんなさい」





告白してきた男子は
ガックリうなだれて
教室に戻っていった。





完全に男子の姿が
見えなくなったのを
確認して
私は脳内
告白リストをペラペラとめくる。





えーと、
これで何人目だろ。





1・2・3・4・5・6!





今日告白してきた人数は
おそらく6人。






あー。
最低記録更新しちゃった。





昨日22人だったのに。





今度は私が
ガックリうなだれた。





「お前、相変わらず
モテるのがモットーなのか」





グランドから
聞きたくもない声が
聞こえてきた。





「、、、ナオヤ」





相変わらず
ユニフォームを着崩して
自分がイケメンかつ
カリスマ的存在だと
勘違いしてる男。
ナオヤ。





不名誉なことに
実は幼なじみ。





昔も今も
全く変わらない
ナルシスト男だ。





ナオヤは髪をかきあげて
(全くカッコよくない)





「俺という幼なじみがいるのに
なんでそんなに
モテようとするかねぇ」





いや、ここまで来ると
尊敬するわ。





「ハイハイ。
わかったから。
てか、ゆら待ってるよ?」





「わ!
やっべ!」





ナオヤが慌てて
身をひるがえした。





すごいスピードで
遠ざかっていく
ナオヤのうしろ姿を見てると
笑えてくる。





ナオヤは私の後輩、
ゆらと付き合ってる。





同じテニス部で
すっごい可愛い、
妹みたいな存在。





だから付き合うとか言った時
ものすごい反対したけど





ナオヤは意外にも一途で
ゆらが大好き。





今では
学校公認カップルなんだ。





「さて、私も帰るか」





独りでにそう呟いて
裏庭から玄関に向かって
歩いていたその途中





「あの」





グランドの方から
誰かの声が聞こえた。





振り向くと、
ナオヤと同じサッカー部の
ユニフォームを着た
1年生? が1人こっちを見て
口をパクパクさせていた。





「なに?」





また告白かな。





だとしたら
最低記録更新しないから
ありがたいけど。





「一緒に帰ろう。
夜遅いから」





予想外の言葉に
一瞬戸惑ったけど
すぐに頷いた。





だって流れ的に
告白じゃない?





「いいよ。
じゃあ玄関で待ってるね」





男の子は
ぱあっと顔を輝かせて
部室に走っていった。





なんか子犬みたいで
可愛かったな。











・*・―――・*・―――・*・





私はルンルンで
玄関であの子を待っていた。





腕に着けた時計を
確認する。





6時半か。





いつもより帰り遅いな。





「あ! めあり先輩!
どうしたんですか?」





可愛い天使のような声が
後ろからかかった。
この声は・・・





「ゆら! とナオヤ。
どうしたの?」





「俺かわいそー」





ナオヤの嘆きを
華麗に無視して
私はゆらに向き直った。





「実はね、
帰り送ってくれるって子がいて
その子待ってるの」





「まじで!?」





ナオヤうるさい。





可愛い可愛いゆらは
目をキラっと輝かせた。





「そうなんですか!?
どんな人ですか?」





ゆら、人の恋愛とか
大好きだよねぇ。





「えーとね、
可愛くて子犬みたいな
サッカー部の1年生だと思う」





「まじで!? 誰だろ。
子犬!?
1年にそんなやついたっけ。
3年なら居たけど、、、」





「なにが3年ならいたって?」





ナオヤが
瞬間固まった。





と思ったら
腰を90度に曲げて





「先輩、お疲れさまです!」





せ、先輩?





子犬みたいな男子は
「おつかれ」と
これまた子犬っぽい
ふわふわした笑みを浮かべた。





ま、まさか
私の先輩?





3年生!?





「俺、1年生に
みられてたなんて
ちょっとショック」





少し笑いながら
こっちに歩いてくる
子犬先輩。
(今つけた)





「子犬先輩すみません!
あまりにもかわいくて、、、あ」





子犬先輩って
言っちゃったーー!





もう頭下げるしかない。





ひたすらペコペコ
頭を下げてる私を見て
子犬先輩はクスッと笑った。





「別にいいよ。
子犬先輩で。
いつか名前教えてあげる」





ほんとすみません、、、。





大反省してる私の肩を
つんつんとつつくゆら。





「めあり先輩
この人大丈夫ですか?
カレカノになっても
名前教えないとか
普通の人じゃないですよ」





、、、、ん?
え!?





「ゆ、ゆら、
この人彼氏じゃないよ。
さっき初めて会った」





「ぇぇぇぇぇぇええええ!
彼氏じゃない人と
一緒に帰るの?」





ゆら声でかい!
可愛い声が
子犬先輩まで届いちゃう。





子犬先輩の様子を伺うと
なにやら考えてる様子。





そして3秒後、
なにかを思いついたように
顔を明るくした。





「4人で帰ろうよ。
彼氏じゃない俺と
一緒に帰るの
この子許さないと思うし」





子犬先輩が
ゆらをチラッと見た。





ゆらは
「もちろんです」
と頷いた。













・*・―――・*・―――・*・





一緒に帰るとか
言っときながら
子犬先輩は
後ろでゆらの質問攻めに
あっている。





その間、ナオヤは
すっごく静かだった。





先輩いるから
緊張してるらしいけど
なんか面白い。





「めあり先輩、
この人大丈夫そうなので
返しますね」





ゆらが子犬先輩を
私の隣に押し付けた。





その隙にナオヤは
ゆらの隣に移動。





よっぽどゆらと
喋りたかったらしい。





微笑ましい2人の様子に
頬が緩んだ。





「めありちゃん。
俺、めありちゃんのこと
好きだよ」





ん? いま?
タイミングずれてない?
ま、いいや。





「ごめんなさ、」





「だよね。
でも諦めないから
明日も告るから」





? ん?





「じゃあ、
おれここまでなんで
またな。
ナオヤ、めありちゃん、
ゆらちゃん」





軽い足取りで
住宅街に向かって歩く
子犬先輩。





え。
ぇぇぇぇぇぇええええ!













・*・―――・*・―――・*・





宣言通り、子犬先輩は
次の日教室で
早速告ってきた。





モテるせいで
ご飯を食べる友達がいない私に
「一緒にご飯食べよう」
って言ってきたり、
帰りも一緒に帰った。





また次の日も
告ってきた。





毎回断るんだけど、





「また明日
告りますね!」って。





だんだん
子犬先輩を本気で
好きになってきた。





でも、だからこそ
傷ついてない顔で
「明日も告ります!」
って言ってくる子犬先輩に
遊ばれてるんじゃないか、って。





人のこと
いえないかもしれないけど
私は、ちゃんと断ってるから。





付き合ったこと
1度もないし。













・*・―――・*・―――・*・





そして1週間後、
ついに私はキレた。





「もういい加減やめてよ
どうせ遊びなんでしょ!」





子犬先輩をキッと睨んで
私は足早に
裏庭を立ち去った。





「待って!
めありちゃん!」





子犬先輩の声が
後から追いかけてくるけど
私は振り返らなかった。





次の日から子犬先輩は
私の前から姿を消した。





告白もされなくなった。





もちろんほかの男子からは
されるけど
「好きな人がいるから」
って断ってる。





もう、告白の回数も
記録しないようになった。





正直どうでもよくなった。





帰ってからも
子犬先輩の顔が浮かんで
眠れなかった。





思い返したら
子犬先輩の存在は
大きかった。





ご飯を友達と食べるの
初めてだったし
人を本気で好きになったのも
初めて。





なのに
疑心暗鬼になっちゃって。





はぁ。
私は
気を紛らわせるために
1週間ぶりにLINEを開いた。





たくさんの男から
LINE来てたけど
読む気になれなくて
全部消した。





残ったのは
ゆらとナオヤと
子犬先輩。





子犬先輩からは
1週間前
メッセージが来てた。





なんだろう。





開いてみると





《めありちゃん。
好きになった理由
話してなかったから言うね》





《めありちゃんは
覚えてないと思うけど
俺、昔めありちゃんに
助けられたんだ》





《俺、見た目がこうだから
いじめられやすくて
その日も部室の中で
いじめられてた》





《でも、そこに
偶然通りかかった
めありちゃんが
『ねね、LINE交換しようよ?
そんなことしてないでさ』
って言ってくれて》





《それから
いじめられなくなったんだ。
本当に感謝してるし、
そのころから大好きだよ》





《だから、平気な顔
してるように見えて
振られる度傷ついてるから
優しくふってね(笑)》





子犬先輩。





私は耐えきれなくなって
子犬先輩にLINEを打った。





《今から会えますか》





もう時刻は9時。
ダメもとで送った。





でもすぐ
OKの返事がきた。





待ち合わせ場所は
学校のグランド。





私は親に見つからないように
そっと家を出て
そこからダッシュで
グランドに向かった。





ものすごい走ったのに
ついたらもう
子犬先輩がいた。





私と目が合った瞬間
子犬先輩が
嬉しそうに笑った。





その笑顔を見た瞬間
私は抱きついた。





恥ずかしいとか
思ってる暇もなかった。





「すき。好きです。
蓮先輩」





蓮先輩。
本当はそう呼びたかった。





ずっと前から
知ってた。





でも恥ずかしくて
照れくさくて
呼べなかった。





なのに今は
スルッと出てきた。





「めありちゃん。
好きだよ。ずっと」













・*・―――・*・―――・*・





そのころ、
グランドの木の陰では
走ってる2人の姿をみて
尾行してきたナオヤと
ゆらがいた。





「ナオヤ!
よかったね!」





「な!
一時はどうなるかと
思ったけど」





「「やっぱり恋って
人を変えるよね!」」







*end*

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