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タイムリミット

CAST組橋 星奈組橋 星奈

作者:恋する乙女は私です。

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.06.01






セナ「私、ヨシト君が
ずっと前から好きでした。
付き合ってください」





ヨシト「ごめん。
俺、お前のこと
好きじゃねないんだ」





はー。





告白してふられるの
繰り返し。





もう最悪。





毎年1回、ヨシト君に
告白してはふられた。





何度繰り返しても
同じような気がする。













・*・―――・*・―――・*・





私の名前は、組橋セナ。





好きな人がいるの。





でも、コクって
フラれての
繰り返しです。





ミナミ「セナ、元気だしな。
何度もチャンスは、
あるんだよ。
卒業まであと1週間
タイムリミットまで
あと1週間」





セナ「でももう、
10回も告白したんだよ。
それでどっちも
ふられたんだよ。
チャンスなんて
もうないんだよ」





ミナミ「そうやって諦めるの?
ヨシト君のこと」





1年の頃から大好きで、
いつも目で追ってた。





ミナミ「だから、
タイムリミットまで
あと1週間。
それまでに相手から
告白させるの」





セナ「それは無理だよ。
ヨシト君
彼女いるんだよ」





ミナミ「アタックするの」





セナ「彼女に責められる。
しかも、ヨシト君は
イケメンだよ。
私、全然カワイク
ないんだから」





ミナミ「私がカワイイって
思われる人にしてあげる」





セナ「いいよ」





ヨシト「おはよう、セナ」





セナ「お、おはよう」





ヨシト「今日の放課後
屋上来てくれない」





セナ「は、はい。
それでは、また」





ミナミ「ま、セナ待って」













*。・ 教室で ・。*





ミナミ「セナ、なんで
逃げちゃうのよ。
おバカね」





セナ「だ、だって
昨日告白してふられて
普通に会話
できるわけないでしょ」





ミナミ「そんなことない」













*。・ 屋上で ・。*





ヨシト「よ、セナ」





セナ「ヨシト君なに?」





ヨシト「俺さ、彼女が
今度誕生日なのよ」





セナ「はい、それで」





ヨシト「誕生日プレゼント
どうすればいいかなと思って
相談したいんだ」





なんで、なんで私なの。





もっと仲良い人
いるはずなのに。





セナ「いや・・・」





ヨシト「なに言ってんだ。
聞こえねえよ」





セナ「いや。いやだよ。
なんで私がヨシト君の相談
聞かなくちゃいけないのよ。
ふられた後で
私が辛くないとでも
思ってるの?
なんでそんなに簡単に
私に相談できるの。
もっと仲良い人に
相談すればいいじゃん。
もう、ヨシト君大っ嫌い。
私に話しかけてこないで」





ヨシト「待って・・・」





ガチャ













*。・ 次の日の朝 ・。*





ミナミ「おはよう」





セナ「おはよう」





ミナミ「セナ、暗いね。
元気ある?」





セナ「あるよ」





ミナミ「昨日ヨシト君と
なんかあった」





セナ「あるわけないじゃん」





ミナミ「セナ
やっぱ元気ない」





セナ「そうかな?」





ミナミ「今日さ、
原宿と新大久保に
化粧品とか買いに行こう」





セナ「いいね。行きたい」













*。・ 放課後 ・。*





ミナミ「いろいろ回ろう。
あ、あのお店よくない」





セナ「カワイイ。
ちょっとよってこ」





ミナミ「えー。
私、このリップ欲しい」





セナ「この美白クリームも
カワイイし、よくない?」













*。・ 卒業式前日 教室で ・。*





ヨシト「セナ
ちょっと来てくれ」





セナ「・・・」





ミナミ「セナ、
呼ばれてるよ」





セナ「・・・」





ヨシト「はあ。
じゃあいいや」





ミナミ「行っちゃうよ」





セナ「・・・」





ミナミ「聞いてるの?」





セナ「聞いてるけど。
もう卒業式明日だよ」





ミナミ「知ってるけど。
ヨシト君の今の
断ってよかったの?」





セナ「なんのこと?
私もう帰る」





ミナミ「あ、ちょっと」













*。・ 卒業式当日 ・。*





セナ「ミナミ
その髪型とお化粧
チョーカワイイ」





ミナミ「でしょ。
お母さんがチョー
頑張ってくれたんだよ。
セナの髪型とお化粧の方が
チョーすごーいカワイイ」





セナ「嘘、ありがとう」





ヨシト「セナ、
卒業式終わったら
屋上きてくれ。
いやだったら別にいいけど、
それじゃあ」





セナ「・・・」





ミナミ「セナ、いきな。
今日しか会えないんだから」













*。・ 屋上で ・。*





セナ「なに? ヨシト君」





ヨシト「きてくれた。
テレパシーに気づいたか」





セナ「なにそれ?
そんなのわかんない。
心で、気づいたから
きたかも知んないよ。
早く用件すまして」





ヨシト「いまさらじゃ、
いやかもしれないけど
俺と、付き合ってください。
俺、お前が毎年告白してくれてるの
気づいて、気にはかけてたんだけど
彼女いるから声かけるの
無理だった。
でも、今週お前が本当に怒って
話聞いてくれなくて
寂しかったし、悲しかった。
それで、お前が好きって気づいたんだ。
彼女とは、別れたよ。
あいつのことは、
好きじゃなかったのかもしれないし」





セナ「私も、
ヨシト君のこと大好き。
付き合うのは、いいよ。
私、怒っちゃったから
嫌われたのかと思ってた」





ギュ





ヨシト「泣くな、
俺がそんなにお前のこと
好きってわかって
嬉しいのか」





そう言って
ハグしてくれた。





セナ「嬉しいに
決まってるじゃん」





タイムリミットには、
間に合いました(笑)







*end*

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