離れていても

CAST北川 花音北川 花音

作者:パンダマン

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.05.23






私、北川カノン、
中3。





趣味というものもないし、
特技と言えるものもない。





でも、
好きなことならある。





・・・それは、
彼氏ができたことを
妄想すること。





母子家庭で、
妹はお父さんの方に
行っちゃったから、
いつも1人。





友達だっていない。





だから、
彼氏がほしい。





なんでも話せて、
なんでも相談できる
彼氏がほしい。





別に理想なんてない。





よく、クラスの誰かが
イケメンで、背が高くて・・・
とかいってるけど、
そういうのはなんだっていい。





安心できるっていうか、
この毎日の寂しさを
なくしてほしい。







ゴールデンウィークになった。





お金ないし、
行きたいところだってないし。





だから、休みの方が
つまんない。





学校なら、まだまし。





カノン「おかえり」





母「ごめんね。
遅くなっちゃって。
早くご飯作るから、
待っててね」





カノン「う、ん・・・」





母「どうしたのカノン。
元気ないわね。
私のせいかしら。
どこにも連れてって
あげられなくて。
何も買ってあげられなくて」





カノン「なんでもない」





正直、こんな母は嫌だ。





父と離婚したときも、
どうするつもりなのって
思うくらい静かに
何もなかったかのような
態度だった。





一言でいえば、
頼りない母だった。





母が私を1人で
育てるってなっても、
何も言い出せなかった。





本当は、もっと自由に
なりたいって
思うこともあった。











《翌日》





母「カノン、おはよう。
あと30分で仕事
行かなきゃならないんだけど、
実は今日、コウショウ君に
誘われてるの」





カノン「コウショウ?」





母「小さいときは
いっぱい遊んでたわよ。
お母さんの血の繋がらない
お兄ちゃんの子供。
カノンの1つ年上」





カノン「あっっ!!
公園行ったときの?」





母「そうだよ。
あそこの公園で
いつも遊んでたもの。
今日もそこに
行くみたいだから。
行けるよね?」





カノン「うん・・・
行けるけど」





母「コウショウ君の
お父さんも
いるみたいだよ」





カノン「わかった・・・
行ってみる」





公園は、ここら辺で
1番大きくて、
人もまぁまぁいる。





正直、行きたくなかったけど、
何か行ってみたい。





コウショウに会うのは、
10年ぶりだ。





カノン「こんにちは」





コウショウの父「カノンちゃん!!
すっかり大きくなったね!!」





コウショウ「カノンちゃん!
久しぶり。
コウショウです。
覚えてないよね?」





カノン「コウショウ君!!
覚えてるよ」





カノンちゃんって言われて
ついついコウショウ君って
言っちゃった。





コウショウ「お父さん、
今お祭りしてるみたいだから、
カノンちゃんと行っていい?」





コウショウの父「行ってきな」





コウショウ「何かしたいのある?」





カノン「金魚すくいしたい。
小さいとき、
コウショウとやったの
楽しかったから」





コウショウ「そうだね。
やろう」







カノン「楽しかった!!」





コウショウ「じゃあさ、
りんご飴食べようよ」





カノン「うん!
食べたよね。
ここで2人で」





コウショウ「うん!
変わらないね」





カノン「私を呼んだのって、
私のお母さんに
言われたからでしょ?
暇だから、連れていってあげて
みたいな」





コウショウ「まぁ、そうみたいだけど、
僕としては嬉しいよ。
カノンちゃんと会うの
ずっとなかったから。
それに、俺の家も
離婚したから」





カノン「えっ?」





コウショウ「母が家を出てったんだ」





カノン「そうだったんだ・・・」





コウショウ「心配しないで。
って言うか、カノンちゃんは
どうなの?
1人寂しくないの?」





カノン「寂しい・・・けど、
しょうがないのかなって」





コウショウ「じゃあ、
明日もずっと会おうよ。
ゴールデンウィーク中ずっと」





カノン「いいの?」





コウショウ「カノンちゃんこそ
いいの?」





カノン「嬉しい、ありがとう」





それから、私とコウショウは
毎日あった。





でも、最後の日に
なってしまった。





カノン「今までありがとう」





コウショウ「こちらこそ。
だけど、俺聞いちゃったんだ。
カノンちゃんのお母さんと
俺の父、
結婚するんだって。
一緒に住むとか何とか」





カノン「えっ???
ってことは、
私とコウショウは?」





コウショウ「俺たちもじゃない?」





1人寂しい生活は
終わりました!!





これから、新たな恋が
始まりそうです!!







*end*

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