素直になれないシンデレラ

CAST阿部 ここは阿部 ここは

作者:白雪姫

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.04.09






「ねぇねぇあの子
うざくない?」





「わかるー」





「いじめちゃおうか」





私は人の悪口しか
言えない。
名前はココハ。





正直に言うと、
演技をしている。





女子なんて
適当に返事を
しておけば良い。





ヨシトくんは
スポーツ万能
成績優秀の完璧男子だ。





そのときふと
ある考えが
頭をよぎった。





あいつとカップルになれば
学校で話題になるに
ちがいない!





「そしたら
私の知名度も、、、、」





そうと決まったら





「あっ!
ヨシトく~ん」





ピタッ





ふっふっふ
この美少女ココハの
ボディータッチに
耐えられる男子は
この世にいないのよ!





ふぃっ





無視!? 無視!?





このココハの
ボディータッチよ?





ていうか
みんな見てる、
恥ずかしい!





トイレに駆け込む。





「うぅー」





私としたことが
男子に無視をされるなんて、
ありえない!





「知ってる?」





外から女の子たちの
声が聞こえる。





「文化祭の花火が咲く瞬間に
キスをすると
その男女は永遠に
結ばれるんだって」





「えー
キスしてみたいなぁ」





「あっもうチャイム
鳴っちゃう、いこっ」





いいことを聞いた!





「文化祭はたしか
3日後よね」





そうしたら
あのヨシトを
落とせるかもしれない!













*。・ 妄想中 ・。*





「もうすぐ
花火があがるね」





「お、おう」





ドーン





CHU//





「俺、ココハのことが好きだ」





「私はヨシトが好き」





HAG





「やってやろうじゃないの」













*。・ 3日後 ・。*





「ついにきたわー!」





「口紅を重ね塗りして、
香水を体中につけて、
準備はばっちりよ」





「キャアーーーーー」





悲鳴が聞こえた。





急いで駆けつけると
ヨシトが他の男子と
殴り合いをしていた。





「ちょっとやめなよ」





声をかけたのだが、
聞こえていないようだ。





少しすると先生が来て
2人を連れて行った。





あー!
台無しじゃない。





ヨシト!
なんで殴ったりしたのよ。





こうなったら私から
ヨシトに告ってやる!





ガラガラッ





生徒指導室に入ると
ヨシトの声が
聞こえてきた。





「俺は妹を
助けただけなのに」





「え?」





そのあとの話を
盗み聞きしていると
男子達が妹に
殴りかかってきたところを
ヨシトが止めたらしい。





「なんだ、ヨシトは
悪くなかったんだ」





あれ? なんで私
安心してるんだ?





別にヨシトと結ばれて
知名度をあげたいだけなのに。





カレカノに
なれるだけでいいのに。





恋愛感情なんて
ひとつもなかった
はずなのに。





生徒指導室から
ヨシトが出てきた!





これならっ





「ヨシト
一緒に花火みようよ」





「?
別にいいけど」





キターーーー。





これであとは
キスをするだけ。













*。・ 花火打ち上げ直前 ・。*





「俺トイレ
行ってくるわ」





「は!?」





「じゃ」





ヨシトは階段を
駆け下りる。





これはヤバい!





「花火打ち上げまで」























「もうだめ」





半泣きになりながら
声を出した。





タッタッタッ
タッタッタッ





ドーン





CHU





気づいたときには
私の唇にヨシトの唇が
重なっていた。





「これが
やりたかったんだろ」





「なんで知ってるの?」





「本当はずっと前から
お前が好きだった。
女の子にも優しくて
大好きだった」





「? 私、女の子に
優しくしたことなんて
あったっけ」





「2年前に妹を
助けてくれただろ」





「そういえば雨の日
車にひかれそうな女の子がいて、
飛び出して助けたんだっけ、
骨折したけど」





そのときに
一目惚れしたんだと
ヨシトは言う。





「改めて言わせてくれ」





「つきあってください」





今気づいた。





「私ヨシトのことが
ほんとうに好きだったんだ」





「素直になれなかった
だけなんだね、2人とも」





「恋は突然始まることも
あるんだね」





花火の打ち上げが終わるまで
2人で笑いあっていた。







*end*

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