失恋で気づけた本当の恋

CAST紀田 直哉紀田 直哉

作者:モチモッチーノきょん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.04.16






俺は紀田ナオヤ。





ニコ学に通っている
中学2年生で、





今は今年開催するオリンピックの
日本代表選手に選ばれるため、
日々卓球の練習をしている。





そんな俺をいつもそばで
応援してくれているのが
林メアリ。幼馴染だ。





小さい頃から大会には
毎回きて応援してくれていて、
練習にもちょこちょこ
差し入れをくれる。





次の大会にも
きてくれるそうだ。





その、代表が選ばれる大会が
来週ある。





ここまで練習してきたんだから
絶対選ばれる。





俺はそう思って
今日も練習に励んでいる。





ナオヤ「お、メアリ。おはよう」





メアリ「ナオヤ君おはよう。
今日も練習あるよね」





ナオヤ「おう、あるよ」





メアリ「なら、私
差し入れ持ってくよ。
何がいい?」





ナオヤ「じゃあ、
いつものたい焼き」





メアリ「わかった。
5時ごろ行くね」





ナオヤ「いつもありがとう」





メアリ「いいえ、
これは私の好意で
やってることだから」





ナオヤ「じゃあ、よろしくな」





メアリ「はい」





アム「ナオヤ君!
ちょっと・・・いい?」





アムはクラスメイトで
この学年でも相当モテる女子。





でも、彼氏は
いないみたいだ。





ナオヤ「何?」





アム「その・・・
私と付き合ってください!」





ナオヤ「え・・・? 俺と?」





アム「そう、いつも
卓球熱心なナオヤ君が
私ずっと好きだったんだ。
だから、私の彼氏になって?」





俺は、アムって
顔だけ見れば可愛いし、
性格は・・・知らないけど。





付き合ってみたっていいか。
と思い、「いいよ」と答えた。





アム「やったー!
私、とっても嬉しい!」





ナオヤ「俺の卓球してるところ、
好きなんだよね?」





アム「うん!」





ナオヤ「なら、今度の大会、
くる?」





アム「大会って?」





ナオヤ「今度の土日に
オリンピックの代表選手を決める
大会があるんだ。
それに、こない?」





アム「行く!」





ナオヤ「良かった。
これからよろしく」





アム「こちらこそよろしく!」





アムの彼氏になったのか。





こりゃクラスメイトから
叩かれるぞー。





なんか思いながら
放課後の練習に来ていた。





メアリ「ナオヤ君」





ナオヤ「お、メアリ」





メアリ「これ、差し入れ」





ナオヤ「ありがとう」





メアリ「今日も頑張ってね」





ナオヤ「おう」





そんな会話をしたあと、
俺はまた練習に戻った。





メアリはいつものように
終わるまでベンチで
待っていた。





メアリ「お疲れ様」





ナオヤ「お前、いつも
こんな遅くまで
俺のこと待ってて
大丈夫なのか?」





メアリ「大丈夫。
私、ナオヤの卓球している姿
好きだから」





ナオヤ「・・・おう」





なんだろう、
この気持ち・・・





同じことアムにも
言われたけど
なんか違う・・・













*。・ 大会当日 ・。*





アム「ナオヤ君、来たよ!」





ナオヤ「アム、
来てくれてありがとう」





アム「いいえ~。
試合、頑張って!」





ナオヤ「おう」





その反対側の席に、
メアリもいた。





ナオヤ「メアリも
来てくれたのか」





メアリ「当たり前だよ。
ナオヤ君ここまで
頑張ってきたんでしょう」





ナオヤ「そうだ。
俺はここまで
頑張ってきたんだから、
メアリもアムも
応援してくれてるんだから、
勝たないとな」





メアリ「アムさん・・・?」





ナオヤ「あ、お前には
まだ言ってなかったな。
俺、アムと付き合ってるんだ」





メアリ「・・・へぇ。そうなの」





ナオヤ「お、おう。
じゃあ、行ってくる」





メアリ「行ってらっしゃい」











*。・ 試合開始 ・。*





相手は中3。
俺より1つ上の学年の、
戸部コウショウ。





しかもあの強豪校。





でも、俺はここまで
練習してきたんだ。





応援してくれている人
だっているのに、
負けてはいけない。





ナオヤ「しゃぁ!」





はじめの1点は
こっちがとった。





卓球は11点を先に取ったら
1ゲームを取ったことになる。





コウショウ「チョレイ!」





次はコウショウに
取られてしまった。





そして、6ゲーム中
コウショウが3、俺が3。





このゲームを取った方の
勝ち。





そして、白熱の戦いが続き、
10対10になった。





こうなると勝負は
2点差がつくまで
終わらない。





ふぅ・・・





ナオヤ「しゃぁ!」





おれが1点。





次1点入れれば、
おれの勝ち。





メアリもアムも
応援してくれている・・・





コウショウ「チョレイ!」





コウショウに1点。





コウショウ「チョレイ!」





またもコウショウに
1点。





次、コウショウが入れれば
俺の負け。





コウショウ「チョレイ!」





試合は終わった。





俺の負けだ。











*。・ 試合後 ・。*





ナオヤ「ごめんな、アム。
応援していてくれたのに」





アム「もうあんたには用なし。
私たち、別れましょう」





ナオヤ「は?」





アム「私あなたが日本代表になれば
その彼女として
有名になれると思ったの。
だから付き合ったのよ。
負けたあなたには用なし。
さようなら」





ナオヤ「どういうことだよ・・・
俺、アムが告白してきてくれた時、
嬉しかったのに」





アム「それは良かった。
じゃあ」





胸が張り裂けそうな
気持ちなった。





試合に負けた方より、
アムに別れをつげられて、
バカにされた方が
よっぽど辛かった。





俺は涙をこらえた。





メアリ「お疲れ様。
あれ、アムさんは?」





ナオヤ「アムとは別れた」





メアリ「え?」





ナオヤ「アム、俺が有名になったら
自分も有名になれるって理由で
俺と付き合ったみたい。
だから、俺には用なしだってよ」





メアリ「・・・ひどい。
ナオヤはあんなに頑張って
大会に参加したのに。
それを馬鹿にするなんて」





ナオヤ「メアリ・・・」





そうだ。俺、
今まで気づかなかった。





こんなに自分のことを思って
自分のために
尽くしてくれている人が
いるってことを。





ナオヤ「俺、お前のことが好きだ!」





メアリ「え?」





ナオヤ「今まで気づかなかった。
俺はお前に尽くされてきた。
だから、応援してもらえることが、
当たり前だったんだ。
でもアムのおかげで俺は気づけた。
俺はお前に感謝しなきゃならない。
俺、お前が好きだ!」





メアリ「・・・私も。好き」





ナオヤ「メアリ・・・」





俺たちは
強く抱きしめあった。





試合に負けた悔しさより、





アムに振られた悲しさより、





メアリへの自分の気持ちに
気づけたことが
今はとても嬉しい。





ナオヤ「オリンピックは
また4年後にある。
その時まで
応援してくれるか?」





メアリ「もちろん」





ナオヤ「ありがとう」













*。・ 4年後 ・。*





ナオヤ「しゃぁぁぁ!
メアリ、やったぞ!」





メアリ「ナオヤ、おめでとう!」





オリンピックへ出る切符を
俺はメアリと共に手に入れた。





メアリのおかげで
ここまでこれた。





ナオヤ「メアリ、ありがとう」





メアリ「オリンピック、
頑張って」





ナオヤ「おう!」







*end*

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