紙飛行機が繋ぐ初恋
作者:さえ
私、神保らみ。
美術部に入ってる
中学2年生です。
今は部活で風景画を
描いています。
らみ「うーん」
ほのか「らみ、
どうしたの?」
彼女は親友のほのか。
しっかり者で
よく頼っちゃうんだ。
らみ「空以外は
塗り終わったんだけど・・・」
私の絵は空だけ
雲も描かれていない。
らみ「空ってさ、
いつも違う色じゃん」
ほのか「はっ!?
空って、いつも青じゃない?」
らみ「青だけど・・・ほら、
朝とか夜だと明らかに違うし。
昼間は青だけど、
色んな青があるじゃん。
だから、どんな青にしようかなって」
私も小さい時は
変わらないと思ってた。
空の色も──────
私たちも。
・*。・ 10年前 ・。*・
ある日、部屋で遊んでいたら
窓から紙飛行機が入ってきた。
?「らーみ!」
顔をあげると
隣の家のリヒトが
向かいの窓から手を振っている。
リヒト「紙飛行機、
飛ばしに行こうよ!」
らみ「うんっ!」
その時、リヒトが
教えてくれた。
「空の色はいつも違う青なんだよ」って。
・*。・ 今 ・。*・
ほのか「へぇー。
だから、らみは
川上くんのことが好きなんだ」
そう。
私の初恋はまだ実らない。
ほのか「早く告りなよ。
川上くん、人気あるんだから」
らみ「でも、リヒトはきっと
ただの幼なじみだと思ってるよ」
ほのか「らみらしくないなー。
もっと自信もって」
・*。・ 数日後 ・。*・
向かいの部屋に
リヒトの姿が見えた。
成功するかな。
ドキドキする。
私の手には紙飛行機。
───――届け。私の想い。
コツン。
紙飛行機は
向かいの窓に当たって、
ベランダに落ちた。
リヒト「あれ、らみ?」
窓を開けて、紙飛行機を
拾い上げたリヒトが
首をかしげた。
らみ「リヒト、
紙飛行機、開いて」
リヒト「なんで?」
首をかしげたまま、
リヒトが紙飛行機を開いた。
リヒト「らみ、
ちょっと待ってて」
リヒトはそのまま、
部屋に入った。
私は紙飛行機に
「好きです」と書いた。
届いたかな。ちゃんと。
戻ってきたリヒトが
何かを投げた。
それは─────紙飛行機。
リヒト「開いて」
おそるおそる開いてみた。
「俺も好きです。
つきあってください」
らみ「もちろん。
よろしくお願いします」
その日の空は今までで
1番キレイな青。
思い出の紙飛行機が
私たちを繋いでくれた。
*Happy END*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。





























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