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雨を好きになった理由

CAST伊藤 沙音伊藤 沙音

作者:わか

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.06.21

あれ、傘持ってないのかな?





私、伊藤シャノンは
昇降口で立っている1人の
男子生徒に目がいった。





シャノン「傘、貸してあげようかな・・・?」





私はいつも、折りたたみ傘を
持ち歩いているから
いま、傘2個もってるんだよね。





シャノン「あ、あの・・・
傘もっていないんですか?」





ミサキ「うん、友達も部活あるし
あと少しで
止んでくれたらいいのにな~」





なんだ、ミサキ君だったのかー。





シャノン「あの、よかったら
私の傘つかいます?」





ミサキ「え、いいの?」





シャノン「はい、
2個傘持ってるんで、
どうぞ」





ミサキ「サンキュー助かったわ!
あ、伊藤さんだっけ?
ありがとな!」





シャノン「うん、
どういたしまして」





ミサキ君、私の名前
知ってたの?!





うれしい!











─────────────
───────
──





シャノン「って、いうことが
あってさ~!」





リリカ「へぇー!
って、いうことは
今日傘返しに来るんじゃない?
また話せるじゃん!」





シャノン「あ、確かに」













・*。・ 放課後 ・。*・





ミサキ「あ、伊藤さーん!」





シャノン「ミサキ君!」





ミサキ「傘返すの
忘れててごめん!
どうぞ!」





シャノン「だいじょうぶだよ、
ありがとう!」





よかった!
ちゃんと返してくれたじゃん!













*...・・・*...・・・*





「明日の天気です。
関東全域、晴れになるでしょう」





明日、久しぶりの晴れだなー。

シャノン「あ、ミサキ君かな?」





ん? あの傘って・・・





シャノン「ミサキ君・・?」





ミサキ「おぉ伊藤さんじゃん!
あ、このブランドの傘
使いやすいね!」





シャノン「そうだよね!
でもなんで、このブランドの傘
知ったの?」





ミサキ「伊藤さんが
貸してくれた傘が
めっちゃよかったから
試しに買ってみたら
すごくよくてさ!」





シャノン「うん!」





ミサキ「あ、あとさ・・・
名前呼びしていい?」





い、いきなり?!





シャノン「まぁ、いいけど・・・」





ミサキ「ありがと! シャノン!」





なんか恥ずかしい・・・





でも、なんで傘
もってるんだろ・・・?













*...・・・*...・・・*





リリカ「最近、ミサキとはどうなの?」





シャノン「あ、そういえば
名前呼びされた!」





リリカ「え、最高じゃ!
ミサキとの進展を祈ってます!」





シャノン「そんなすぐに
進展しないって!」













・*。・ 放課後 ・。*・





シャノン「え、うそでしょ・・・」





まさかの雨だったの!





シャノン「傘・・・
今日にかぎって持ってきてない!
どうしよ・・・ん?」





ミサキ「俺のに入る?」





シャノン「え、いいの?」





ミサキ「シャノンが濡れるの
やだし」





シャノン「あ、ありがとう・・・」





こういう時間が
気まずいのよねー。





シャノン「何話したらいいか
わからないね・・・」





ミサキ「・・・・」





シャノン「ミサキ君?
どうしたの?」





ミサキ「シャノンってさ、
俺のことどう思ってるの?」





シャノン「え? いや、
普通に男友達として・・・」





ミサキ「好きなんでしょ?」





シャノン「え?!
いやそんなはずは・・・」





ミサキ「俺は、好きなんだけど」





シャノン「え?」





これって・・・夢?





こんなことある?





シャノン「で、でもなんで
私のこと好きになったの?」





ミサキ「傘がしてくれたとき
あったじゃん?
あのとき本当に困ってて
どうしようと思ってたら
シャノンが傘貸してくれてさ、
そのとき一目惚れした」





シャノン「うそ・・・・」





一目惚れなんて
人生初なんですけど?!





ミサキ「こんな俺でも
つきあってくれますか?」





シャノン「私でよければ、
つきあってあげてもいいよ?」





ミサキ「何その言い方、
余計に好きになっちゃうじゃん」





シャノン「そう言われると
照れるからやめてよ~!」





ミサキ「分かったよ、
じゃ帰ろっか」





シャノン「うん、あ、傘・・・」





ミサキ「この傘が俺たちを
結んでくれたんだね」





シャノン「確かに、感謝だね!」





確かに傘が笑っていた
気がした。





それから私は
雨が大好きになりました!





なんでかって?





この傘が私にとっての
幸せを見つけてくれたから・・・・







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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