とんできた青春曲
作者:マカロン
私の名前は、佐々木ハナ。
高校1年生。
「今日もつかれたー!」
ホントに学校って
つかれちゃう。
明日も、明後日も・・・
もうやだよ。
勉強ばっかり。
何か楽しいことないかなぁ~。
トン!
ん?
何か落ちてきた?
見ると、紙飛行機。
わぁー。
紙飛行機だ~。
なつかしい。
子どもの頃
よく遊んだなぁ。
何か、書いてある。
―――――――――――
君に出会えてよかった
―――――――――――
なんじゃそりゃ。
イケメンぶってる男みたい。
それにしても、
なんか引っかかるような・・・・・・
なんだろ・・・
まっ、いっか。
*・*・・・*・・・*・*
そして、次の日。
まただ。
紙飛行機がとんできた。
何々?
――――――――
本当に良かった
――――――――
は?
なにがよかったのよ!
こっちはつかれてるって
言うときに!
でも・・・
昨日と同じで
なんかひっかかる。
*・*・・・*・・・*・*
そして、また次の日。
またか・・・
また、紙飛行機。
内容は・・・
―――――――
君との思い出
―――――――
・・・・・・・・・・・・・・・
意味わかんない。
この人、
おかしいんじゃない?
それでもまた、
引っかかる・・・・・・・・・
それから、毎日、
帰り道に来るようになった。
けど、友達と帰っているときには、
飛行機はこない。
まるで、私だけに
飛行機がきてるような・・・・・・・・・
そして、やっぱり
この文字を見ると
なんかひっかかる。
自分も自分が
よくわかんない。
一応、捨ててはない。
持ってる。
それを並べていくと・・・
―――――――――――――――
――――
君に出会えて よかった
本当に 良かった
君との思い出 忘れないよ
あいらぶゆー
アーイラーブユー
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
君を愛してる
君と会ったのは 4歳のとき
一目見たときから 好きだった
君のことを 目でおってた
君のことしか 見てなかった
らーらーらーらーらー
らーらーらーらーらー
俺のこと 覚えてる?
もう一度 君に会いたい
――――
―――――――――――――――
そう書いてあった。
ラブソングみたい。
青春曲?
私に向けて書いてるの?
いったい誰なの?
*・*・・・*・・・*・*
そして次の日。
今日の内容は・・・
――――――――――
俺、誰だか分かる?
――――――――――
知らないよ。
全然わかんないし。
*・*・・・*・・・*・*
そして、また次の日。
――――――――――
俺の字で分かるよな
お前だったら
――――――――――
“お前”扱い?
字で分かる?
そういえば、この文字、
どっかで見たことあるような・・・・・・
言われれば、
言われるほどわかんない。
*・*・・・*・・・*・*
そして、またまた次の日。
―――
俺は
―――
俺は?
よくわかんない。
そして、またまたまた次の日。
今度は・・・・・・
――――――――――――――――――――
あなたにお手紙です。
それでも、わからないなら、会いましょう。
明日の学校終わりに、
近くの公園に来てください。
待ってます。(終)
――――――――――――――――――――
やっと会える。
どんな人なんだろ。
ちょっと楽しみ。
*・*・・・*・・・*・*
次の日に公園に。
えっ! うそっ!
輝之介!?
輝之介は、私の幼なじみ。
輝之介「ハナ!」
ハナ「輝之介! どうして」
輝之介「引っ越してきたんだ。
それと最後の歌詞・・・・・・
お前の幼なじみ
アイラブユー・・・・・・・・・」
それから輝之介は、
いままでのすべて歌にして、歌った。
輝之介「ずっと前から好きでした!
俺とつきあってください!」
ハナ「ダサっ」
輝之介「え?」
ハナ「その歌、ダサすぎ!
アハハハハハ!」
輝之介「だって、
歌なんて初めて作ったから・・・
変だからダメ?
やっぱ、俺のこと嫌い?」
ハナ「そういう不器用なところが好き!
返事はもちろんオッケーだよ!」
輝之介「ハナ!」
私たちは
つきあい始めました!
あの不器用な歌があったから。
あのひっかかりは、
輝之介の文字。
忘れてなかった。
輝之介のこと。
もちろん、あの歌があったからだけが
好きな理由じゃないよ!
輝之介「ハナ! 行くぞ!」
いまは仲よく手を繋いで
学校に行ってるよ!
ハナ「待って~!」
いま、私たちは、
ハッピーエンド。
*END*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。