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永遠の彼女

CAST国本 姫万里国本 姫万里

作者:omi

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.06.23

・・・ただ、一緒に居たい。





それだけ、





たったそれだけ。





神様、隣に大好きな人が
ずっといますように。





イイんだよ。





私はそれで。





頬にあふれ出した何かが
つたう。





『俺たち、
ぜってー結婚しよーな!』





彼の言葉が心に響く。





“一緒に居たい”





そんなちっぽけな願いを
叶えることはできなかった。















====*====*====*====*===*===*===*===*===*===*=





桜が咲いた1年前、
私はそんなこと
なにも思ってなかった。





このまま幸せな日々が
ずっと続くと
そう思っていた。





私は、高校に入学して
すぐに好きな人ができた。





それが、
私の永久に愛を誓った恋人。





私の名前は・・・
国本ひまり。





そして彼は、
今井ハルト。





あの日キミを見たら、
ヒトメボレ。





はっ、
恋ってこうなんだって、
思えた。





気づいた。





好きだって。





それから、
惹かれあった。





キミのことをドンドンを知って、
好きになった。





キミの笑った顔、





差し出す手。





全部覚えてるよ。





その言葉に、表情。
気もち。





何もかも、
好きだった。





あぁ、考えてると
もっともっと
好きになっちゃうよ。





もう会えないって
分かってるのに・・・















*・*・・・*・・・*・*





私たちは、出会い惹かれ、
つきあった。





とっても楽しかった。





・・・でも、ハルトは
突然居なくなった。















*・*・・・*・・・*・*





――ピーポーピーポー――――――・・・





救急車のサイレンが
鳴り響く。





音に向かってついて行くと、
多くの野次馬にあふれていた。





その中から無理矢理
前へ行くと。





「あっ、ウチの高校と同じ制服。
男の子・・・」





血のついたスクバが
落ちている。





あのスクバのストラップ・・・





ハルトとおソロの・・・





嫌な予感が
ゾッとしてきた。





はぁはぁ・・・





怖い、怖い。















―― 帰り道 ――





ひまり「ぢゃ! ハルトばいばい!
明日ね!」





ハルト「おう!
明日な、ひまり!」





いつも通り
一緒に帰った帰り道。





途中から道は違うから、
いつもここでお別れ。





ハルト「じゃーな!!!」





それがハルトと交わした
最後の会話だった。















―― 病院 ――





私の予想は的中し、あの交通事故で
轢(ひ)かれたのはハルトだった。





頭を強く打ち、亡くなった。





ハルトの顔を見た。





涙が止まらなかった。





ひまり「なんでよ・・・なんで・・・」





もう話せない・・・





会えない。





隣に居ない。





ひまり「助けて・・・
助けてよ・・・ハルト・・・」





そう言っても
ハルトは来ない。





母「ハルト君ね、
救急車で運ばれてるとき
まだ意識があってね。
ひまり・・・ひまり・・・って
ずっと呼んでたんだって」





ひまり「えっ・・・
ハルト・・・もう・・・」





なんで今そんなこと・・・





涙があふれてきた。





止まらない、どうしよう。





あのとき、私の名前を呼んでる
ハルトを想像したら・・・





悲しくてしょうがない。





私は、自分を責めた。





もっとハルトと話せば良かった。





出かければよかった。





いまさら遅い後悔ばかりが
よみがえる。





私は辛かったけど、
ハルトの顔を見た。





やさしい顔だ。





ダメだ。





やっぱり、忘れられないよ。





ハルト。





泣かないって
決めてたけど・・・





「ごめんね、ハルト」





今日泣き過ぎた。私。















――**************――――――――――――





桜が咲いた、今年も。





まだ消えない思い。





けどこれからも、
ハルトへの気もちは
変わらない。





いまだって辛いよ。





とき々ホントに
ハルトに会いたくて
泣きそうなときだってあるよ。





笑顔を思い出しちゃってさ。





そんなときは、
ハルトとの写真を見たり、
桜の下に行く。





・・・不思議なんだ、
それがね。





その下に行くと、
ハルトと話してるみたいに
感じるんだ。





ちゃんとハルトが隣に居て、
めっちゃ笑ってんの。





手を繋いでね、
結婚しよーねって。





ハルトが居ない日々は
スゴイ変で寂しいけど、





私は、未来へ進んで行く。





これから始まる
新しい世界。





ハルトの為にも
夢へ一生懸命、駆けぬける。





悲しいけど・・・私は・・・







私の隣には
ハルトは居ない。





ハルトの隣にも
私は居ない。





私は永遠に
ハルトの彼女であり続けます。







*END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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