つなぐト・レ・イ・ン

CAST大月美空

作者：トータス

2025.06.19

ザーーーー

今日も雨、

梅雨って本当・・・
最高。

だって「あの人」に
会えるもん。

＊・・・＊・・・＊・・・＊・・・＊・・・
＊・・・＊・・・＊・・・＊

あっ、私ミク。

ニコラ学園に通う
中学２年生だよ。

＊。・　７：５５　・。＊

ピーンポーン。

ミク「はーい！」

心友のいぶきが来た！

いつも一緒に
電車で通学してるの。

いぶき「おはよう！」

ミク「おはよー！」

いぶき「今日も雨すごいね・・・」

ミク「うん！　そーだね！」

いぶき「ん？　ミク
なんかうれしそうだね？」

ミク「そんなことありません。」

＊。・　８：０５　・。＊

ガタンゴトン

ガタンゴトン・・・・

プシュー

ゾロゾロ。

雨の日はやっぱり
人が多いな・・・

そんな満員電車の中で
「あの人」を探す・・・・

雨の日にしか会えない
王子様///

制服がニコラ学園で、

１回私が、雨の日、降りる人に
流されそうになったとき、
私の腕をひっぱって助けてくれたの！

いぶき「どうしたの？」

ミク「えっっ??
なんにもないよ!?」

いぶき「良かった、
なんか失くしたのかと思った！」

ミク「今日は多分だいじょうぶ！」

よかった・・・

いぶきにバレたら、
すぐその人に言っちゃうからな、、、

ごめん！

ミク「あっっ、いた。
ちょっと近くに行きたい！」

ミク「わぁ！　痛ぁーい!!」

「転んでる（笑）」

「邪魔だな」

「カワイソー」

いぶき「ミク、だいじょうぶ・・・」

王子様「君！　だいじょうぶ!?
立てる？」

ミク「ごめんなさい！
立てま・・・・え???」

王子様「どうしたの？」

ミク「えっ、あっあの・・・・」

王子様「あっ、ごめん。
手つないじゃって」

ミク「いや違います。
前にも、こんなことあったなって」

王子様「覚えててくれたんだ！
あっ俺、岬！　よろしく」

ミク「あっ、私ミクです！
よろしくお願いします」

・＊。・　８：２０教室　・。＊・

ミク「不思議な感じ・・・・」

いぶき「あの人、
前も助けてもらったよね？
岬先輩、いい人じゃん」

ミク「うーん・・・・」

・＊。・　１：１０教室　・。＊・

いぶき「あの人、先輩だよね！」

ミク「誰先輩？
・・・・アッッ、岬先輩!!」

いぶき「ミク、やっぱり
岬先輩モテるんだ！」

ミク「そっ、そうだね・・・・」

・＊。・　４：００　・。＊・

ザーーー。

いまの私の心みたいな
天気だなぁ。

いぶき、今日部活だし
早く帰ろう・・・・

岬「ミクちゃん」

ミク「えっ、岬先輩??」

岬「一緒に帰ろう！」

ミク「いいんですか？」

岬「うん！
ミクちゃんＯＫ？」

ミク「はい！」

・＊。・　４：０２帰り道　・。＊・

ミク「あの・・・・昼休み・・・」

岬「えっ、見てた??」

ミク「はい・・・・」

岬「ことわったよ。
だって、ミクちゃんが好き
・・・っって、あぁ!!」

ミク「えええーーーーーーーーーー」

岬「こんな風になって、ごめん。
ミクちゃんが好き」

ミク「あっ、あの私も
岬先輩のことが好きです」

＊・・・＊・・・＊・・・＊・・・＊・・・
＊・・・＊・・・＊・・・＊

私は、岬先輩と
つきあい始めた。

２人はきっと
ずっと前のあの雨の日から
両想いだったんだね。

私たちをつないだ
あの梅雨の時期の満員電車は、

季節限定の大切な場所です。

＊ＥＮＤ＊