ありのままのあなたが好き ～飾らない素直なあなたのままでいて～

CAST星乃あんな

作者：＊maron＊

2025.05.05

─── アンナの家



ジリリリーン・・・・、
ジリリリリリリリリリ・・・・・
（目覚まし時計）





ガバッ!!（布団から飛び起きる音）





アンナ「ヤバー！　もーこんな時間!?
着替えとか髪のセットとか
いろいろやることあるのにーぃ！」





え？　なんでこんな、
気合い入れてるかって？





そんなの、きまってるじゃーん。
それはもちろん！
特別な日だから!!





今日はね、今日はねー！
待ちに待った・・・
ハルトくんとの初デートなの。





勇気を出して告ったら
昨日、ついにＯＫが！





学校１のイケメンとつきあえるなんてー!!





うれしすぎてニヤニヤが
とまんないよーっ（照）///





はっ！　いかん、いかん！
妄想してる場合じゃないんだってば。















＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊





─── 遊園地





アンナ「ハルトくん、おまたせー！」





笑顔でかけよる私。





ハルト「僕も、いま来たとこ。
アンナ、かわいいじゃん」





そうやって本を片手に
クールに微笑んだ彼。





アンナ「私はいつもかわいいですよーだ（笑）」





って、照れかくしにふざけた私。





なんかデートの
はじまりってカンジ。





そこから、キャーって
おもいっきり
ジェットコースター乗ったり、





ワイワイ楽しくおしゃべりしながら
食事をしたり・・・って、
なるはずだったのにーー!!















＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊





───― 教室





ハルハ「あーんなっ、
うかない顔してどーした？
悩みあるなら話して！
なんでも聞くけど」





アンナ「ハルハぁｰーー!!!
ねー、聞いてよぉぉぉ・・・」















＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊





─── 遊園地





アンナ「ハルトくん、おまたせー！」





ハルト「ホントだよ。
どんだけ待たせる気？
時間厳守は人として常識だろ」





え？　ハルトくん、
なんか様子いつもと違う気が・・・
どことなく、ツンとしてる。





アンナ「ごめん、
支度に手間どっちゃって」





ハルト「どーせ、
そんなことだろーと思った」





なに、そのトゲのある言い方！
せっかくほめてもらえるように
がんばったのにな。





遅くなった私が
悪いのかもしれないけど。





ハルト「ほら、早く行くぞ。
これ以上待たせる気か？
君はとろいな」





なんか意地悪！





そのあとの展開ときたら、
それはもう最低最悪だった。





厳しいことばかり言ってくる
ハルトくんに
もう、うんざり。





私はついに
限界を感じていた。





アンナ「ヒドい！
そんな自分勝手で、相手のこと
平気できずつける人だと
思ってなかった！
最低だよ！」





そう言って駆け出した。















＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊．＊





─── 教室





アンナ「ホント最低！
あんな人だと思わなかったな」





ハルハ「ふーん、真面目で
いい人そうだったのにね」





アンナ「・・・ね」





ハルハ「まぁ、気にすることないって！
気もち切りかえよ？
次、次っ!!」





アンナ「ありがと、
ちょっと元気でたかも」







───とは、言ったものの・・・





なんでだろ、
まだ心のどこかで
ハルトくんを想ってる自分がいる。





───ピコン





あ！　ライン！
ハルトくんから。





―――――――――――――――――――――――
――――
アンナ、きずつけてごめんな。
僕は、アンナが好きです。

いきなりこんなこと言われて驚くかもしれない。
今更なんだ！　と怒るかもしれない。
だけど、言わせてもらうな。

アンナが告ってくる前からずっと、好きだった。
先に告らせてごめん。
だからせめて、自分はアンナを守りぬく
強くカッコいい男でありたいと思ったんだ。
冷たい態度、とってごめん。
クールな自分を演出することが
カッコイイと思いこんでやりすぎてた。
自分がカッコよく見られることばっかで、
１番大事なアンナの気もち置いてけぼりにしてた。
ホントにごめん。

こんな頼りない僕で、
ときにはつらいおもいをさせるかもしれない。
それでも、こんな僕を好きでいてくれるなら
もう一度チャンスがほしい。

デートのカッコ、かわいいかった。
とても似合ってた。
―――――――
―――――――――――――――――――――――





・・・ハル、ト、く・・・ん!!





目の中でたまっていた水が
一気に零れ落ちた。





――――――――――――――――――
――――
こちらこそ、
そんな風に思ってなんて知らずに
一方的に怒鳴りつけてた。ごめん。
飾らなくていい、そのまんまがいい、
ありのままのあなたが好き。
いつまでも、素直な心のあなたでいて。
――――――
――――――――――――――――――







＊ｅｎｄ＊

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

星乃あんな

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