いつでも信じていたい
作者:まる子
私は、中学3年生で
吹奏楽部に所属している、
中瀬リリ。
実は私には最近
彼氏が出来たのだ!
彼は野球部のキャプテンで
クラスの人気者のハルト。
私は別に目立った存在じゃないから
ハルトが私の彼氏になったのは
本当にビックリ。
それでも吹奏楽部のみんなや
幼なじみのリコも
祝福してくれたから良かった。
――――――*2日後*――――――
いつものように
私は普通に学校に来た。
私が教室のドアを開けると
騒がしかったはずの教室が
急にシンっとなった。
そしたらなぜかみんなが
ヒソヒソと話し始めた。
えっ?? なに?? どゆこと!?
リリ「リコ、おはよーーー!」
リコ「うん」
え? リコ、
素っ気なくない?
いつもなら元気よく
返事してくれるのに・・・
リリ「リコ、なんかあったの?」
リコ「リリって私のこと
どう思ってんの?」
リリ「えっ? どうって好きだよ。
てか、なんでいきなり
そんなこと聞くの?」
リコ「ルナとリリカから聞いたよ。
あんた陰で私のこと
きらいって言ってんでしょ」
リリ「は? 何のこと?
幼なじみの親友じゃん。
そんなこと言うわけないでしょ」
リコ「じゃああの2人は
なんでそんなこと言ったの?」
リリ「そんなん知るわけないじゃん!
誰かがテキトーに流したうわさでしょ?
馬鹿みたい」
私はついリコに
怒鳴ってしまった。
でも本当に分かんない。
陰でリコの悪口なんて
言ったことないし、
リコとは誰よりも
仲よしな自信がある。
誰だよ、
変なうわさを流したのは。
その日私は、ずっと独りだった。
私がリコを嫌ってるといううわさの他に
違ううわさが流れてるらしい。
そのうわさというのは、
部活のみんなのことも
嫌っているというものだった。
――――――*放課後*――――――
放課後の部活。
音楽室に入ると
みんなは私を指さして
ヒソヒソ話す。
やっぱりみんなも
変なうわさ信じちゃったんだ。
誰も私に声をかけずにいた。
別にいいよ。ひとりでも。
変なうわさ信じる人とは
一緒にいたくないし。
私は1人で静かに練習をした。
やっぱり独りは
少し寂しいかも・・・
――――――*帰り道*――――――
この日の帰り道
いつものようにハルトと帰った。
よかった。
ハルトはいつも通りだ。
私はホッとした。
??「ハルトー!
そんなヤツとじゃなくって
私たちと帰ろーー!!」
そう言ったのは
ルナとリリカだった。
ルナ「リリってさー、
ハルトのこと嫌いらしいよ」
リリカ「人気者になるために
ハルトとつきあってるらしいねー!」
クスクス笑いながら
2人は言った。
リリ「は? 何言ってんの?
意味わかんない。
もしかしてさー、あの変なうわさって
あんたたちが流したやつなの?」
ルナ「変なうわさー? なんのことー?
意味わかんないのは
あんたじゃないのー?」
また笑いながら言う。
ハルト「なにそれ。
リリ、本当なの?」
ハルトはめずらしく
怒った口調だった。
2人に笑われて
私は泣きそうになった。
それでも言い返すべきと思い、
震えた声で言い返した。
リリ「そんなわけないじゃん。
私はハルトのこと好きだよ」
ルナ「そうだったんだ?!
だったら2人は
ここでキスできるよね?」
リリ「えっ? キス?」
私はとまどった。
ここでハルトとキス?
私には出来ないよ。
でもやらなかったら・・・
キスという言葉に私は赤くなり、
ついに大粒の涙がこぼれた。
リリカ「みんなー!
ここでリリとハルト
キスするって?!!」
とリリカは叫んだ。
そしたら野球部や
吹奏楽部のみんなや
他部のみんなもやって来た。
私の顔はもう真っ赤。
すると、
「キース! キース! キース!」
と、突然キスコールが始まった。
大勢の視線に
私は逃げ出しそうになった。
そしたらハルトに
腕をつかまれた。
気づくと私とハルトは
キスをしていた。
ハルト「俺は、リリを信じてるから!
変なうわさを流されようが、
俺はリリをずっと好きでいるから!
信じ続けるから!」
大勢いる中で
ハルトは大声でそう叫んだ。
ハルトの顔は少し赤かったが、
視線はまっすぐ
みんなの方を向いていた。
私の目にはうれし涙が
何粒も何粒も流れた。
ルナとリリカは
気まずいような顔をしていた。
大勢の人は、私たちをかこんで
拍手をした。
大勢の人混みをかき分け、
リコがやって来た。
リコ「リリ、本当にごめん!
信じてあげられなかった私は
馬鹿だよ。
こんな私だけど、
また親友になって下さい!」
リリ「もちろん!」
そして吹奏楽部のみんなも
あやまってくれた。
本当に良かった。
ハルトありがとう!
私も何があっても
ハルトを信じる!
ルナとリリカは急いで
その場から立ち去った。
――――――*次の日*――――――
ルナ「リリ、昨日はごめん」
リリカ「私たちはただハルトが好きだっから
リリをおとし入れたかっただけなんだ。
ごめんね」
リリ「いいよ。
ハルトのいいところも見られたしね。
逆に良かったかも!」
その日の放課後、
私とハルトは一緒に帰った。
――――――END――――――
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
中瀬 梨里

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