もしもあの日・・・

CAST国本 姫万里

作者：るりは

2025.04.05

はじめまして！
私は国本ヒマリです！
都内の女子校に通ってます。





ユア＆ヒメノ「ヒマリ、おはよう！」





ヒマリ「ユア、ヒメノ、おはよう」





大好きな親友に囲まれて
毎日学校に行くのが
楽しくてしかたないです！





ヒメノ「わっ、あの制服
新潮学園の生徒・・・！」





ヒマリ「ほんとだ!!」





ユア「カッコいい～！」





やっぱ、カッコいいな・・・
新潮の生徒さん。





説明が遅れましたが、
新潮学園は、私たちの通う
ニコラ学園の近くにある男子校です。





偏差値はそれほど高くありませんが、
イケメン揃いなことで有名なんです。















・＊。・　下校中　・。＊・





今日は
ユアもヒメノも部活だから、
私１人で下校中。





やっぱ、２人がいないと
さみしいな・・・





私はうつむいて歩いてました。





曲がり角に
差しかかったとき、





男「ヤベ、忘れ物しちゃった!!」





男子の声・・・
ってことは・・・





私は顔をあげました。





すると、目の前に
男の子の胸板があって・・・！





ヒマリ＆男「わっ!!」





走ってた男の子にのしかかられ、
私は仰向けに倒れてしまいました・・・





とっさに閉じた目を開けると、
至近距離に
素敵な男の子の顔が・・・！





そう、私は
押し倒されてしまったんです。





男「ご、ごめん！」





あわてて、男の子は
どきました。





私も、上体を起こします。





男「だいじょうぶ？　ケガしてない？」





ヒマリ「は、はい・・・
ちょうど、芝生だったんで、
平気です」





やっぱり、
新潮学園の生徒さんだ・・・





どうしよう、顔が赤くなるの
止められないよ・・・





男「そっか・・・なら、よかった。
俺、学校に忘れ物しちゃって、
急いでてさ。ほんと、ごめんな」





ヒマリ「私がちゃんと
前を向いてなかったのが
いけないんです。
あの、何を学校に
置いてきちゃったんですか？」





男「高１用の英語の教科書」





えっ、この人、
私と同じ高１!?





じゃあ、同じ教科書かも・・・





私は鞄の中から
英語の教科書を取り出しました。





ヒマリ「もしかして、この教科書、
使ってますか？」





男「あっ、これこれ!!
あのさ・・・
これ、借りてもいい？」





ヒマリ「いいですよ！」





私は笑顔でうなずきました。





男「ありがとう！
・・・くにもと・・・
ひまりちゃんっていうんだね」





男の子は私の教科書の裏の
名前欄を見て言いました。





ヒマリ「はい！
あの、お名前は？」





男「ん？　俺は安藤イルマ。
よろしく」





イルマ君が
手を差し出してきました。





わぁ、男の子と握手なんて、
久しぶりすぎて
ドキドキしちゃうな・・・





照れながらも私は
イルマ君の手を握りました。





ヒマリ「よろしく、イルマ君」





イルマ「笑笑
ヒマリちゃん、
手の握り方かわいい」





キュン・・・





かわいいなんて、
率直に言われたら
恥ずかしくて死んじゃうよ・・・





イルマ「明日、教科書返すから、
そこのニコーラで待ち合わせしよう。
日曜日だし、ヒマだよね？」





えっ、喫茶店で
待ち合わせなんて・・・
デートみたい。うれしいな。





ヒマリ「全然、だいじょうぶ！」





イルマ「よし、じゃあ、
明日１０時にニコーラで。
またね、ヒマリちゃん」





ヒマリ「うん、またね！」





わぁ、明日が楽しみだな。













・＊。・　次の日　・。＊・





９時４５分か・・・、
早く着きすぎちゃったな・・・





私はすでに
ニコーラにいました。





イルマ君を入り口で
待っていると・・・





チャラ男(1)「あ、君１人？
ねーね、俺達と遊びにいかない？」





チャラ男(2)「結構、かわいいじゃん。
一緒に遊びに行こうぜ～」





チャラ男(3)「楽しいぜ？
行こう行こう！」





どうしよう・・・
ナンパにあっちゃった・・・
誰か助けて！





イルマ「おい、俺の彼女に
何すんだよ!!」





えっ、イルマ君！





か、彼女って・・・





イルマ君のおかげで
男の人たちは
去っていきました。





ヒマリ「イルマ君・・・ありがとう」





イルマ「彼女とか急にいっちゃって
びっくりしたよな？」





ヒマリ「ううん、
かっこよかったよ」





私が答えると、
イルマ君は顔を赤らめました。





私・・・
イルマ君に恋しそうです・・・





そのあとニコーラに入って
教科書を返してもらったり
メアドを交換したり、





お互いのことをどんどん
知っていきました。





イルマ「あのさ、
この後どこか行かない？
ヒマリちゃんの好きなところ、
どこでもいいからさ」





ヒマリ「行きたい！　いこいこ!!」





イルマ君から、
そんなこと言ってくれるなんて
うれしいな。





私、もっともっと、
イルマ君と一緒にいたい！





その後、私たちは
遊園地に行ったり
ショッピングしたりして、
幸せな時間を過ごしました。













＊。。・。。＊。。・。。・＊。。・。
。＊。。・。。＊。。・＊。。・





時間はあっという間にすぎて
もう、帰る時間に
なってしまいました・・・





イルマ「ヒマリちゃん、
また、会おうね！」





ヒマリ「うん、連絡するね！
またね！」





私はイルマ君に会えない日は
彼のことで頭がいっぱいでした。





私たちは、休みの日は
必ず２人で出かけ、





いつしか、呼び捨てして
名前を呼びあうようになりました。





私たちが出会って
１ヶ月ほどたった日曜日、





いつものように
ニコーラで雑談していると・・・





イルマ「ヒマリ！」





イルマが急に
立ち上がりました。





イルマ「俺、ヒマリの笑顔が
頭から離れなくて
授業に集中できないんだ。
だから・・・責任とれよな？」





え・・・
私は首をかしげました。





イルマ「だーっ、もう!!
だから、俺は
ヒマリが好きなんだ!!」





えーっ、うそ・・・!!
私の耳がおかしいのかな？





だって、イルマが
私のこと好きって・・・





イルマ「ヒマリ、
俺の彼女になってくれ！」





イルマ・・・





私も椅子から
立ち上がりました。





ヒマリ「私も、イルマのこと、大好き!!
だから、イルマの気もち
大切に受け止める！」





イルマ「ヒマリ・・・」





私はイルマの
彼女になりました。





もしも、あの日、あの曲がり角で
ぶつからなかったら
イルマとは出会ってなかったと思うと
ちょっぴり、不思議です///







＊ＥＮＤ＊

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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