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残り1年の私の笑顔とあなたの笑顔

CAST星乃あんな星乃あんな

作者:セロリと大根

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.03.09

医者「アンナちゃんが、生きられるのは
あと1年」





お医者さんに
そう告げられた。





ふーん。





ヨメイセンコクって
やつね。





大変だな。





なんて、テレビのドキュメンタリー番組を
見てるみたいに、それが自分のことだなんて
考えられなかった。





医「あと1年、
好きな人と好きなことを
好きなだけするといいよ」





好きな人・・・





私にはつきあってもう3年経つ
彼氏のタイヨウがいる。





あと1年でタイヨウとも
会えなくなる・・・?





そうわかったとき。





私は小さい子供みたいに
えんえん泣いた。













**:・。・ oo ・。・:**





私がなった病気は
原因不明の病気。





普段の日常生活には
ほとんど支障はないらしい。





ほとんど支障は、ないなら・・・





と、私は病院にこもってないで
普通の生活をして





タイヨウとの時間を
大切にしようと思った。













**:・。・ oo ・。・:**





タイヨウ【今日アンナから
メールこなかったけど、
だいじょうぶ?】





アンナ【だいじょうぶ笑
心配してくれたの?】





タイヨウ【いや別に
そんなんじゃねーし】





アンナ【ふーん。今何してた?】





タイヨウ【今は、数学の勉強】





タイヨウは、将来医者になるために
数学の勉強を一生懸命している。





そこでハッと気づいた。





私の命があと1年だと
タイヨウが知れば、
きっと私のことを心配してくれて
なるべく多くの時間を
私と一緒に過ごしてくれる・・・





でも・・・





そしたら、きっとタイヨウは、
医者になる夢をあきらめないと
いけなくなるんじゃないかな・・・





だったら私は
タイヨウの夢を優先しよう。





あと1年のいのちの
私の笑顔より、





タイヨウの将来の笑顔を
優先する。





私はタイヨウと別れることを
決意した。













**:・。・ oo ・。・:**





学校の帰り道。





タイヨウまだかな?





私はいつもタイヨウと
帰っている。





それもきっと今日で
おしまいだね。





この帰り道で
私は別れ話をするよ。





あ! タイヨウだ!





タイヨウ「お待たせ。帰ろ」





アンナ「うんっ!」





    *





タイヨウ「それで、あいつがさー笑笑笑」





アンナ「・・・・・」





なんか緊張してきたな・・・





これで、本当にさいご・・・





タイヨウ「ん? 今日どうした?
やっぱ昨日なんかあった?」





アンナ「あ! ううん! 何にも!」





タイヨウ「・・・うそ・・・
本当は、なんかあったでしょ?」





キュン・・・





アンナ「・・・・・・
私たちもう別れよ????」





タイヨウ「・・・は?
・・・なんで?」





アンナ「もうさ、私
タイヨウといるの
あきちゃった」





ちがうよ。





アンナ「私の好きなタイプは
タイヨウみたいな人じゃないって
わかったの」





ちがう。





アンナ「ちがう好きな人ができたんだ」





そんなのうそ。





アンナ「だから別れよ?
じゃあね。バイバイ」





そう言って私は走った。





泣いちゃうのがタイヨウに
ばれそうだったから・・・





終わっちゃったんだ、もう。





タイヨウとはもう話すことが
なくなってしまうかもしれない。





でも、タイヨウが
将来笑ってくれれば。





アンナ「それでいいよねっ」













**:・。・ oo ・。・:**





次の日の帰り道。





今日はなんかつかれたな・・・





タイヨウと話せないし・・・





帰りも1人だし・・・





そんなこと考えながら
私の足はいつのまにか
公園に向かっていた。





その公園のブランコで
いつも私とタイヨウは
いろんな話をした・・・





かなしい話、楽しい話
うれしい話・・・





そのブランコに座ってみると
いろんなタイヨウとの思い出を
おもいだした





アンナ「うわっ、やだ・・・
私、泣いてんじゃん・・・」





3年前にここで、
ずっと一緒にいようって
約束したな・・・





アンナ「・・・タイヨウ・・・
タイヨウと離れたくない。
・・・タイヨウに会いたいよ」





?「・・・呼んだ????」





私の後ろに立っていたのは、
タイヨウだった。





アンナ「タイヨウ!
私ね、タイヨウに話さないと
いけないことがあるの」





私はポロポロと泣きながら、
全部話した。





あと1年しかないこと、





タイヨウと別れた
本当の理由・・・





アンナ「うそつきでごめんなさい。
でも私はタイヨウ以外
好きになったことなんかないよ。
わっ」





タイヨウがアンナを抱き寄せる。





タイヨウ「俺も・・・アンナ以外
好きになったことなんてない。
どんなことがあっても一緒にいよう?
最後まで」













**:・。・ oo ・。・:**





それから1年たち
アンナは、眠るように
息を引きとった。





そのアンナの手にはしっかりと
タイヨウの手が握られていた。







*END*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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