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ラベンダーの風が吹く頃に

CAST伊藤 沙音伊藤 沙音

作者:ぺんたん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.01.28

私、シャノン。
中学3年生。





背は低い方で、
髪は肩につくくらい。





みんなからは
「普通だね」って
よく言われる。





そんな私には
秘密がある。





友達の美優のことが、
ずっと好きだった。





美優は
クラスの中心にいる子。





笑うと目が細くなって、
いつもみんなを
楽しませてくれる。





そんな彼女を見てるだけで、
胸がぎゅっと締めつけられる。





でも、女の子が
女の子を好きなんて、
普通じゃないよね?





言ったら嫌われるかもって、
ずっと心の中に閉じこめてた。





「シャノン、
何か悩んでる?」





幼なじみの北島みさきに
聞かれたのは、
夏の終わりだった。





みさきは私が困ってると、
いつもすぐ気づく。





「ううん、
なんでもない」





そう言ったけど、
みさきは首を横にふった。





「嘘だね。
美優のこと、でしょ?」





びっくりして、
持ってたペンを落とした。





「なんでわかるの!?」





「わかるよ、昔から
ずっと見てるんだから」





みさきは笑いながら言った。





「言った方がいいよ。
言わないと後悔する」





みさきの言葉に背中を押されて、
私は勇気を出して
美優に気もちを伝えることにした。





放課後、
ラベンダー畑が見える
丘の上で。





「美優、ちょっと
話があるんだけど」





「なに、シャノン?
改まって」





心臓が飛び出そうなくらい
ドキドキした。





でも、もう逃げられない。





「私・・・
美優のことが好き。
ずっと前から」





一瞬の沈黙。





風がそよいで、
ラベンダーの香りがただよう。





美優はおどろいた顔をしていたけど、
すぐにほほ笑んだ。





「ありがとう。
私もシャノンのこと、
好きだよ」





え?
信じられなかったけど、
美優の笑顔は本物だった。





私は思わず泣きそうになって、
顔を隠した。





「これからも、よろしくね」





美優がそっと
手を握ってくれた。





ラベンダーの風が吹く頃、
私たちの新しい物語が始まった。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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