ホワイトクリスマス

CAST林美央子

作者：shu-kuriumu

2024.12.25

私は、林ミオコ。

今年の春、ニコラ高校に
入学してきたばっかり。

・・・のはずが

もう、冬になってる。

高校に入学するまえは
幼なじみのリョウスケと・・・

ミオコ「もう、卒業だね」

リョウスケ「おう。ってか
ミオコと高校も同じかよ」

ミオコ「そっちがかぶってきたんでしょ。
でも、リョウスケと同じで良かった」

リョウスケ「な、なんだよ急に。
俺は高校にいったら彼女作るから、
別にミオコがいてもいなくても変わんねーよ」

ミオコ「なにそれ、私の方が早く
彼氏作るからいいもん」

リョウスケ「じゃあ、勝負するか」

ミオコ「いいよ。
負けたら言うこと聞く」

リョウスケ「分かった。絶対負けねえ」

ミオコ「こっちこそ負けてたまるもんか」

っていうやり取りしてたけど、
彼氏できてなーーーい。

リョウスケは、できたのかな？

まあ、あんなやり取り忘れてるよね・・・

もう、最近しゃべってないし、
中学生のときリョウスケのこと
好きだったのにな・・・

？「コちゃん・・・オコちゃん・・・
ミオコちゃん？」

ミオコ「ミアンちゃん？」

この子は、高校になって
クラスが同じで仲のいい
友達のミアンちゃん。

ミアン「ミオコちゃん
次、移動教室だよ。
だいじょうぶ？　ボーッとして」

ミオコ「あ、うん。全然平気。
ごめんね、行こっか」

ミアンちゃんに
リョウスケのこと話しても、
ミアンちゃんは可愛いくて人気者で
彼氏もいるし、
わかってくれそうにないや・・・

ミアン「もうすぐクリスマスだね」

ミオコ「ほんとだ。忘れてた。
ミアンちゃんは、
予定とかあるの？」

ミアン「彼氏が、クリスマスツリーが
きれいに見えるところがあるから
行こって誘ってくれたんだ。
ミオコちゃんは？」

ミオコ「何にも予定ないや。
家族とケーキ食べると思う」

クリスマスの精霊さん、
クリスマスの奇跡とやらを
起こしてくれませんか・・・

＊。・クリスマスイブ・。＊

お母さん「今日は、
リョウスケくんの家族と一緒に
クリスマスパーティーよ」

ミオコ「?!
お母さん、それどうゆうこと?!」

お母さん「どうゆうことって
そのまんまの意味よ。
でも、リョウスケくんは
彼女とクリスマスツリーを
見に行くらしいの。
ロマンチックねぇ。ママも昔は・・・」

やっぱり、リョウスケには
彼女いたんだ・・・

落ちこんでるうちに
パーティーが始まっていた。

「ピーンポーン」

ミオコ「はーい・・・」

誰だろ？

「ガチャ」

玄関を開けたら、
リョウスケが立っていた。

ミオコ「どうして、ここに？」

リョウスケ「ミオコが
さびしいだろうと思って。
ちょっとついてきて」

ミオコ「え、でも、リョウスケには
彼女が・・・」

リョウスケ「いいから、早く」

強引に連れだされた先は、
クリスマスツリーだった。

リョウスケ「メリークリスマス。
ミオコ」

リョウスケの手には
プレゼントが。

ミオコ「なんで・・・
リョウスケ、
彼女できたんじゃなかったの？」

リョウスケ「彼女？　ああ、友達だよ。
プレゼント選びに
つきあってもらっただけ」

ミオコ「ありがとう・・・
うれしい・・・」

プレゼントを開けると、
くまのぬいぐるみが入っていた。

ミオコ「かわいい。ありがとう」

リョウスケ「あのさ・・・ミオコ、
俺とつきあってくれないか」

ミオコ「え？」

リョウスケ「中学校のときから
ミオコが好きだった」

ミオコ「私も、リョウスケのことが
好きだった」

リョウスケ「ホントに?!
じゃあ、あの勝負、
引き分けだな」

覚えててくれたんだ。

そのとき、雪が降りはじめた。

リョウスケ「ホワイトクリスマスだな。
今日は、俺たちのとっておきの記念日」

ミオコ「そうだね」

ライトアップされた
クリスマスツリーの下で
私たちは、今までで１番最高な
クリスマスをおくりました。

＊ＥＮＤ＊