ライバルだって恋人になれるもん!
作者:にこらぶ
みなさんこんにちは。
中3の佐々木ハナです。
私はいつも
三つ編み&メガネなので
ザ・優等生と呼ばれています。
でも裏では
大人気アイドルの
オタクなんですよね・・・
ハルハ「でさ~
今日転校生が来るんだって!
超楽しみじゃない?!」
ハナ「転校生、か。
陽キャじゃなきゃいいけど・・・」
ハルハ「もう、ハナったら~!
ていうか、そろそろ
優等生キャラやめたら?」
ハナ「いつかは辞めるけど、
私はただ頭が良いキャラで
居たいだけだし?」
ハルハ「あ、先生来たよ!」
ハナ「話聞いてないし・・・」
先生「じゃあ転校生
紹介するよ~、入って」
ミサキ「初めまして。
北島ミサキです。
よろしくお願いします」
先生「じゃあ席は・・・」
身長70点、体格68点、
雰囲気60点、顔72点、
ってところかな。
女子からモテそうな
顔立ちね。
先生「佐々木の隣かな。
あそこだよ」
え? 私の隣?!
いや絶対
聞き間違いだよね・・・
いや、本当に座ってる?!
先生「じゃ、北島さんは
後で佐々木に
校内案内してもらってね」
ハナ「え?! 私ですか?!」
先生「そんな驚くことないと
思うけど・・・よろしく!」
まぁ・・・
校内案内だけなら・・・
いいか。
・*。・ 昼休み ・。*・
ミサキ「あの・・・」
ハナ「はい?」
ミサキ「そろそろ校内案内・・・」
ハナ「あ、はい、すみません!
じゃあ一緒に・・・」
ハナ「で、ここが体育館で
あそこに部活の道具とかが
しまってあるんだ」
ミサキ「へぇ~~
色々教えてくれて
ありがとうございます」
ハナ「いえ、こちらこそ
役に立てたなら・・・」
ハルハ「わぁっ!」
ハナ「きゃっ!
なんだハルハか~
びっくりさせないでよ!
本気で心臓止まるかと思ったよ!」
ミサキ「えっと・・
この子は?」
ハルハ「ハナの親友の
星名ハルハ!
よろしく!」
ミサキ「よろしく」
ハナ「じゃ、そろそろ教室に・・・」
ミサキ「あの、しばらく
佐々木さんと
話してもいいかな?」
ハナ「え? 私?」
ハルハ「あ、私
やることあるんだった!
じゃ、お先に~」
ハナ「え、ちょっと!」
ミサキ「あの、1つ
聞きたいんですけど・・・」
ハナ「え、なんですか?」
ミサキ「今までのテストの中で
5教科合計
何点取ったことあります?」
ハナ「えっと・・・480点」
ミサキ「おぉ、俺よりも低いな」
ハナ「あなたは
何点だったんですか?」
ミサキ「500点だけど?」
ハナ「え・・・ってことは
5教科すべて100点・・?」
ミサキ「そういうこと」
ハナ「・・・なら
バトルしましょうよ」
ミサキ「バトル?」
ハナ「そう、4ヶ月後に
テストがあるから
そこでの点数を競い合うんです。
負けた人は、勝った人の
お願いを聞いてあげるって
どうですか?」
ミサキ「・・・いいね。
じゃ、俺が勝たせてもらうよ」
ハナ「私だって
負けていられませんよ!」
ミサキ「あ、でも・・・」
ハナ「なんですか?」
ミサキ「タメ口っていいかな・・?」
ハナ「ま、それなら
許してあげる」
ミサキ「ありがと、ハナ」
え、ちょっと!
今・・・名前呼びされた?!
なんなのこの人!
超イラつくんですけど!
絶対勝ってやる!
・*。・ 1ヶ月後 ・。*・
ハナ「ミサキ、
最近調子はどうなの?」
ミサキ「もちろん
良いっていうか毎日良いよ。
小さい頃から
勉強好きだったから
ゲームとかテレビは
一切見なかったね」
は?! 小学生の頃は
ゲームざんまいだった
私と比べたら
月とスッポンとしか
言えないじゃない!
ハナ「・・・私こそ
スマホとゲームは
もちろんやってないよ!」
ミサキ「じゃあ今の数秒の
間はなんなの?」
ハナ「それは・・・・」
ミサキ「もう、
我慢はほどほどにね?
疲れすぎると
俺が余裕で勝っちゃうよ?」
ハナ「っ・・・!」
この人とは
熱い戦いになりそうね・・・
それからさ3ヶ月、
私はミサキに負けないように
全力で勉強した。
ハルハと一緒に
勉強会を開いたりもしたり、
5教科全て
満点をとる準備も
バッチリ。
・*。・ テスト当日 ・。*・
先生「じゃあテストはじめ!」
ペラッ
よし、最初の問題は簡単ね。
あ、これも勉強したやつ!
キーンコーンカーンコーン
国語と数学が終了。
ハルハ「ねぇ! ハナ!
私、今回、国語と数学
自信あるかも!」
ハナ「ほんとに?
よかったじゃん!」
ミサキ「よっ、優等生さん」
ハナ「あ、ミサキじゃん」
ハルハ「あ!
噂の優等生!」
ハナ「なにそれ?」
ミサキ「僕のあだ名です」
はぁ~?!
私のあだ名を
真似するんじゃないよ!
ハルハ「ごめんねぇ~ハナ!
ミサキも頭いいらしいから
勝手にあだ名つけちゃったぁ~!」
ハナ「ま、そのぐらいなら・・・」
次は、理科と社会と
英語か・・・
やば、勉強したはずなのに
ここだけ分からん!
どうしよ・・・
当てずっぽうで
やってみるか?
キーンコーンカーンコーン
ハナ「終わった・・・」
ハルハ「やばいよ、ハナ!
理科絶対赤点なんだけど!
どうしよ~(汗)」
ハナ「大丈夫だよ!
ハルハいつも
勉強がんばってるから」
ハルハ「そう言ってもらえると
思ったよ!
さすが親友!」
ミサキ「お2人さーん、
テストはどうだった?」
ハナ「私なりには
全力でがんばったよ」
ハルハ「私もがんばったよ!
後でほめてくれる?」
ミサキ「まぁ、そうだな
ハルハが喜んでくれるまでは
いっぱいほめるよ」
ハルハ「やったー!」
え、何この会話・・・
付き合ってるぐらいのレベルで
話してるけど?
なぜか胸がズキズキする・・・
これってなに?
私、まさか
ミサキに恋してるの~~?!
いや、落ち着け私!
ミサキはライバル、
好きな人なんかじゃない!
先生「じゃあテスト返すよ~」
ハナ「お、100点だ・・・」
ミサキ「これなら勝てるかも・・」
・*。・ 帰り道 ・。*・
ハナ「じゃあいくよ・・・せーの!」
ペラッ
国語
ハナ 100点
ミサキ 98点
数学
ハナ 95点
ミサキ100点
社会
ハナ 100点
ミサキ 97点
理科
ハナ 98点
ミサキ 98点
英語
ハナ 100点
ミサキ100点
ハナ「えっと・・合計は・・」
ハナ、ミサキ「493点!」
え、一緒・・?
これは本当なの?
ミサキ「ふーん。
こんなことあるんだな。
で、お願いはどうするの?」
ハナ「じゃ、じゃあ
お互いのお願いをききましょ。
じゃ、私から」
ミサキ「どうぞ」
ハナ「質問なんだけど・・・
ハルハとは、どういう
関係なの?」
これ、聞いても
よかったのかな・・・
これで
恋人関係だったら・・・
私はどうなって
しまうのだろうか・・・
ミサキ「あ~ハルハのこと?
ただの幼なじみだよ」
ハナ「お、幼なじみ?!」
ミサキ「そう。
だからハルハも
舞い上がっちゃったみたいで、
めっちゃ陽気になってたよね?」
ハナ「確かに・・・」
ミサキ「なに、もしかして
恋人同士だと思ってた?」
え、この人
心の中見える超能力でも
持ってるんですか?
ハナ「ちっ、違うもん!」
ミサキ「その可愛さ
反則でしょ」
ハナ「え、なに?」
ミサキ「いやなんでもないよ?
じゃ、俺のお願い
聞いてくれる?」
ハナ「あ、どうぞ・・・」
え、今の言葉って何~~?
可愛いって、言ってた?!
ライバルなのにどうして・・
ミサキ「俺も質問なんだけど、
今、好きな人、
もしくは彼氏がいますか?」
ハナ「ど、どちらも
いないけど・・・」
ミサキ「嘘つけ、顔に出てる」
ハナ「は?
本当にいないんですけど?!」
こんなところで
あなたが好きですなんて
言えるわけない!
ていうか、私って
ミサキのこと・・・
ミサキ「正直に言って欲しい。
あなたは、好きな人がいますか?」
ハナ「・・・・
いるっちゃいるけど///」
ミサキ「何その答え。
今まで俺の前で
見せてなかった顔じゃん」
ハナ「だって、
恥ずかしかったらから・・・」
あーー!
何言ってんだ、私!
本当にバカ!
ミサキ「・・・・」
これじゃドン引きだよね、
ライバルなのに・・・
ミサキ「俺と一緒だね」
ハナ「え?」
ミサキ「そんなに
ドキドキしてくれてたんだ」
ハナ「そっ、そんなこと・・・」
ミサキ「本当に言いづらいけど、
俺も好きなんだ、ハナのこと」
ハナ「え・・・・?」
ミサキ「本当は転校初日、
可愛い子がいるなぁって
思ってたら
まさかの隣の席でさ」
ハナ「え」
ミサキ「俺と付き合ってくれる?」
ハナ「っ・・・私だって
ミサキのこと好きだもん!」
ミサキ「ふっ、可愛い。
これからもよろしくね、ハナ」
ハナ「こっ、こちらこそ!」
ライバルにだって
恋人になれるもん!
*end*
※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
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