秘密の片想い

CAST稲垣来泉

作者：いちごだいふく

2024.09.21

私、稲垣クルミ！
ニコラ学園に入学したての
中学１年生！

そんなニコラ学園なんだけど、
とっても有名な人が
私達と同じ学年にいるらしくて・・・

リコ「クールーミ！
早くしないと遅れるよ！」

クルミ「ちょっ、
あと髪型だけだから
待って！」

そう電話越しで話しているのは
１番最初に仲良くなった
崎浜リコ！

クルミ「よっ、お待たせ！」

リコ「相変わらず
髪型は凝ってるんだね～～
なんで？」

クルミ「いや！
特に理由はないけど・・・？」

リコ「さては、彼氏でも
欲しいんでしょ！」

クルミ「そっ、そんなことないよっ！
ていうか早く行こ！」

リコ「はいはい（笑）」

まだ新学期になって
友達はリコしかいないから
もっと友達作り頑張ろう！

リョウ「あの、よかったら
友達にならない？」

クルミ「えっ！」

そう声を上げたのは
私です（笑）

だって、男の子が
声をかけてきてくれたんだもん！

クルミ「はい！　もちろんです！」

リョウ「よかった！
俺、リョウっていうんだ！
やっと友達ができた・・」

クルミ「私、クルミ！
よろしくね！」

え、そうなんだ！
じゃあ私が、この子の
初友達ってことね・・・

そんな会話を見ていた
人物がいたのである・・・

キーンコーンカーンコーン

クルミ「やっと授業終わった・・・」

ルナ「あの、ちょっといいかな？」

クルミ「ん？　どうしたの？」

ルナ「さっき、リョウ君と
話してたでしょ。
あの人、私の彼氏なんだよね」

クルミ「え、か、彼氏？」

ルナ「うん。
だからあんまり彼に
しつこく話しかけないでほしいの。
私のものだから」

クルミ「あ、うん。
わかった・・」

リコ「クルミっ！
一緒に帰ろ・・
あれ、お邪魔だったかな？」

ルナ「じゃあ私はこれで」

彼氏って・・・
リョウ君、
彼女いたんだ・・・

リコ「クールーミっ。
どうしたの？
そんな顔して」

クルミ「なんかね、
今日仲良くなった男子の彼女が、
さっき話してた子だったって
判明したんだよ」

リコ「え、さっき話してた
超絶美人で、中身は
性格悪そうな女の子？」

クルミ「初対面なのに
すごいあだ名つけるね」

リコ「だって、私とすれ違うとき
ニヤニヤしてたもん！
絶対になにか考えてるよ」

クルミ「まずリョウ君に
彼女いるか聞いてみなきゃ」

リコ「リョウ君?!
私の幼なじみの?!」

クルミ「え、知り合い？」

リコ「うん！
私の幼なじみだよ。
・・・それで？」

クルミ「いや、
それで？　ってなに？」

リコ「好きなんでしょ？
リョウ君のこと」

クルミ「はぁ～～？
そんなこと
あるわけないじゃん！」

リコ「顔にでてますけど～？」

クルミ「もぅ、バレたか・・・」

リコ「きゃ～！
最高じゃん！　応援するよ！」

クルミ「ありがとう」

それから
私に惚れさせる作戦？
が始まった・・・

クルミ「リョウ君！
おはよう！」

リョウ「珍しいな、クルミから
話しかけてくるなんて」

クルミ「今日ちょっと
調子よくてね～！
なんて//（笑顔）」

リョウ（クルミって
笑顔かわいいんだな）

うん？
今ニヤけてたような・・・

ルナ「昨日も彼氏がさ～」

リコ「いいな～！　うらやまし～」

クルミ「あれ？　リコじゃん！」

リコ「あ！　おはよっ！」

クルミ「って・・・・」

ルナ「あ、クルミちゃんじゃん。
おはよう」

あれ？　なんか普通に
話しかけてくれたんだけど？

リコ「今ね、ルナちゃんの
彼氏について恋バナしてたの！」

クルミ「へぇ～～そうなんだ」

リョウ「おーい」

ルナ「あ、リョウじゃん！
どうしたの？」

リョウ「クルミ！
ちょっと来て」

ルナ「え？」

クルミ「あ・・・うん」

ルナ「ちょっと、
なんで２人だけで？」

クルミ「ごめん・・・」

クルミ「話ってなに？」

リョウ「ちょっと
聞きたいことがあるんだけど、
クルミって、好きな人いるの？」

ド直球・・

クルミ「まぁいないけど」

リョウ「よかった・・・（小声で））
俺、クルミが好きなんだ」

クルミ「え？　なに？」

リョウ「なんでもない！」

クルミ「なに？　教えてよー！」

リョウ「やーだよー！」

クルミはこのとき、
全く気づけていなかったのである。

２人が
両思いだったことを・・・

＊ｅｎｄ＊