相合傘じゃなくて愛愛傘！

CAST松尾そのま

作者：芹澤ちゃちゃ

2024.08.08

こんにちは！
松尾そのまです！

いきなりですが、
私は今、恋してます（笑）

相手は・・・

「どけよ、邪魔」

コイツ。

クラスでは、モテモテの
今井ハルトくん。

こう見えて、私たちは
幼稚園も小学校も
そして中学校も一緒なの。

だから、
結構仲良しで・・・

「お前ら、
付き合ってるのかよ?!」

なんて、
言われることも。

「はい、そうです」

って、言いたいのに・・・

「は、んなわけないじゃん。
なんでこんな奴と?!」

って、
ハルトは言うのー（涙）

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

そんなある日。

「なーに、
ぼーっとしてんの？」

「うわっっ、あ。
ヒナノか・・・
びっくりしたー」

この子は、私の心友の
十文字ヒナノ。

「ねえ、今の話
聞いてた？」

「え、ごめん。
聞いてなかったー」

「だ・か・ら。今日、
転校生が来るんだって」

転校生かー・・・、
どんな子だろ？

ガラッッ

「みんな、席につけ～！」

と、先生が言う。
先生の後ろには・・・

「か、かわいい～」

そう、めちゃくちゃ
かわいい子が来たのだーっっ！

「初めまして。
白尾ルナです」

その後、
私とヒナノとルナちゃんは、
すぐに仲良くなりました！

でも・・・

ある日こんな噂を
聞いたのです。

「大変だよ、そのま！
ルナちゃんが・・・」

と、ヒナノが慌てて
教えてくれたの。

ハルトとルナちゃんが
一緒に帰ってたんだって。

もしかしたら
付き合ってるかもって・・・

「ハルトに聞いてくる！」

タッタッタッタ

「い、いった！
ハルトー・・・？」

隣にいる女の子は・・・

「ルナちゃんだ・・・」

もう・・・
あきらめよう。

あの噂は、
本当だったんだ・・・

ハルトの中の私は、
ただの幼馴染なんだ。

今日は、雨。

私の心にも、雨・・・

この後、とても素敵な
奇跡が起きるなんて、

私も誰も、神様すら
知らなかったと思う（笑）

*・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ *・。+ ・。

はー、やっと
授業が終わったーぁ！

「そのま～、ごめんね。
今日は委員会があって
一緒に帰れないやー！」

と、ヒナノ。

「オッケー！
・・・さてと、帰るか」

そして、下駄箱に行くと、
ルナちゃんがいたの。

なんか探してるみたい。

「ない！　ない！
傘がない！」

って、言ってる。

助けなきゃ！
と、ルナちゃんに
声をかけようとすると・・・

「どうしたの、白尾？」

この声は・・・
ハルト?!

やばい・・・

この流れだと、このまま２人で
相合傘して帰るんだ！

ど、どうしよう・・・

「じゃぁ・・・
俺の傘、貸すよ？」

やっぱり・・・？

「そしたら、ハルト君が
ぬれちゃう！」

あぁ、
もうだめだ・・・

私は思わず、
ギュッと目をつぶった。

「俺は、大丈夫！
彼女の傘で帰るから！」

え??　か、彼女??

「わかったよ・・・」

ルナちゃんは、そういって
１人で帰って行ったの。

そのあとすぐに、
ハルトはクルッって
こっちを向いて、

「帰ろう？」

って、言ってくれたのです！

「わ、私がいたこと
気づいてたんだ？」

「まぁね。
俺、天才だからさ！」

「ははは。
あ、それより彼女って・・・」

「お前に決まってるだろ」

って・・・

はい、衝撃発言でましたー（笑）

「いいの？　私で？
私たち、ただの幼馴染かと・・・」

「は？　だれが
そんなこと言ったの？
俺はずっと、
お前のこと好きだよ？」

「わ、私も！
好き・・・大好き！」

そして、２人で
一緒に帰った。

１つの傘で・・・

☆ＥＮＤ☆