愛する彼女の為に僕がたくした10のこと
作者:だっふぃー*
私は、上妻ミサキ。
私には、彼氏がいる。
それは、松瀬ダイジ。
でも、アイツは病気だった。
ミサキ「ダイジ?
お見舞いにきたよ」
ダイジ「おう。サンキュー」
ミサキ「パパとママは?」
ダイジ「今、医者と話してる」
ミサキ「そっか。
あ! 今日はねー、
リンゴ持ってきたんだ。
食べる?」
ダイジ「うん」
ミサキ「ダイジが
退屈しないようにねー、
小説買ってきたの」
ダイジ「あ、これ、
俺が欲しかったヤツ!
うわー! ありがとうー!」
ミサキ「私も読みたかったし、
だからダイジと一緒に
見ようと思って」
ダイジ「いいよなー。
『愛する彼女の為に
僕がたくした10のこと』」
ミサキ「知ってた?
それ、来月映画化するんだって!
退院したら一緒に観に行こうね!」
ダイジ「絶対な!」
ミサキ「うん!
はい、リンゴ」
でも、その約束は
叶わなかった。
*・・・*・・・*・・・*
ミサキ「ねぇ! これなんで!?
私のこと、嫌いなの?」
ダイジ「そんなわけじゃ」
ミサキ「じゃあ、
この女の子は誰!?」
ダイジ「それは・・・」
ミサキ「もう私、無理。
ダイジと付き合えない。
別れよ」
ダイジ「・・・うん」
ミサキ「じゃあ」
あの女の子、誰。
最悪、気晴しに電車で
どっか行こっ!
ガタンゴトン。
ガタンゴトン。
ミサキ「あ、おーりよ!」
どこ行こっかなー?
あ、あの子、さっき
ダイジの写真に
写ってた子。
ミユウ「ふっはははは!
ちょーウケるー!」
うわっ、
スカート短っ!
しかも髪金髪!?
めっちゃ巻いてるし、
もしかしてギャル?
ミサキ「あ、あの」
ミユウ「ん? なに?
どうしたの?」
ミサキ「あの、ダイジと、
松瀬ダイジと
どうゆう関係なんですか?」
ミユウ「ダイジ?
あ! 彼女さん?
あ、私、松田ミユウですー。
ダイジとは、
そんな関係じゃないから!」
ミサキ「え?」
ミユウ「くぁー! もう!
ゴメンみんな!
今日、もう行くね!」
リホ「えー? そうなのー?
じゃあね!」
ミユウ「うん!
ほら、こっち来て」
ミサキ「え、あ、ハイ」
ミユウ「ほらここ、私ん家。
で、隣がダイジの家!
わかる?
私達は、ただの幼馴染ってこと」
ミサキ「え、それじゃあ」
ミユウ「きっとアナタの
勘違いじゃない?」
ミサキ「勘違い・・・
タ、ダイジ!」
ミユウママ「ミユウ! 大変!
ダイジくんが!」
ミユウ「え!?・・・
ほら。行きな!
行かなきゃなにも
始まんないよ!」
ミサキ「うん!」
待ってて!
ダイジ!!
まだ、まだ
死なないで!!
ガラガラガラ!
ミサキ「ダイジ!」
ダイジママ「ミサキちゃん。
ゴメンね。ダイジね、
ミサキちゃんってずーっと
呼んでたんだけど。
もうダメみたい」
ミサキ「嘘。
私、馬鹿みたい。
ゴメン。ゴメンね、ダイジ」
私って、最低。
ダイジの気持ち、
わかってれば。
ダイジママ「それでね、
この子ずっと
この本を持ってたの」
ミサキ「これって」
私がダイジと一緒に
読もうって話してた、小説。
ペラペラ
ミサキ「なにこれ」
手紙?
・・・・・・・ 上妻ミサキ様 ・・・・・・・
ゴメン。
もっと俺が、説明しとけばよかったな。
ミユウは、俺と幼なじみなんだ。
俺、ミサキと映画見たかったな。
でも、もう無理だよね。
俺も、ミサキにたくそうと思う。
1、俺のことをちゃんと
次の彼氏に話してほしい。
2、絶対ミサキが幸せな道を
選んでほしい。
3、俺のことを
忘れないでほしい。
4、ミサキが苦しい時は、
俺を呼んでほしい。
5、俺はいつでも
ミサキの味方だよ。
6、さみしい日は、
俺を思い出してほしい。
7、俺はミサキが苦しんでる時
飛んでいくよ。
8、俺はミサキのことを
絶対に忘れない。
9、ミサキが幸せだと思える相手と
付き合ったり、結婚してほしい。
10、俺は、ミサキのことを
愛しています。
さようなら。
・・・・・・・・ ダイジより ・・・・・・・・
愛する彼女の為に
僕がたくした10のこと。
その本と手紙は、
いまでも私の宝物。
☆END☆
─ ニコ学名作リバイバル ─
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。