いつか会えたなら・・・
作者:流れ星レンズ
小6――
それは夏休みのできごと―――
いつものように、家の前で
岬と2人で
遊んでいるときだった・・・
岬「リコ・・・
話したいことが、ある」
リコ「なぁに?
あらたまって」
岬「実はおれ・・・
引っ越すことになった」
リコ「え・・・?
ど、どこに・・・?」
岬「北海道・・・」
リコ「な・・・に、それ・・・
すぐ会えないじゃん・・・
いついくの?」
岬「明日・・・」
リコ「な、何でそんな急に!?
なんでもっと早く
言ってくれないの!?」
岬「それは・・・」
リコ「もういい!
岬なんて、
はやくひっこしちゃえ!
さよならっ」
岬「ちょっ・・・まっ・・・」
+.. +.. +.. +.. +
明日・・・
なんて・・・
リコ「ははっ・・・」
笑っちゃうよ。本当。
リコ「なんで・・・
なんでこんな急に・・・(泣く)」
+.. +.. +.. +.. +
翌日・・・
最後だし・・・
見送りくらい、いこうかな・・・
昨日はあたし、あんなに
どなっちゃったし・・・
いま何時だろ・・・
[(AM)9時12分]
よし・・・いくか。
間に合いますように・・・
家にいるかな。
一応行ってみよう。
+.. +.. +.. +.. +
「ピンポーン」
「・・・・・」
「ピンポーン」
「・・・・・」
あれ・・・
もしかして・・・
もう・・・、
いない・・・・・・?
なわけないよね・・・!
1回、家に戻って
電話しよう。
リコ「あれ・・・
ポストになんか入ってる」
リコ「!!」
――――――
リコへ
――――――
私宛?
ひらいてみるか・・・
―――――――――――――――――――
リコへ
昨日はごめん。
事前に話すつもりだったけど
タイミングがなくて。
ごめん。この手紙見てるってことは、
おれはもう、ここにはいないのかな。
あと、もうひとつ。
こんなこと手紙で言うのもなんだけど、
好きだ、ずっと伝えたかった。
でも、勇気がでなかった。
多分この先会えないと思うけど・・・
またいつか、会えたなら・・・
あらためて告白する。
だから忘れないで。ずっと好きだから。
岬より
―――――――――――――――――――
リコ「(泣く)岬・・・
なんでっ・・・やだよ・・・
いかないでっ・・・・・・・・・
あたしもっ・・・
好き、だったのに・・・!」
なんで今まで
きづかなかったんだろう。
なんで・・・
もっとはやく・・・
きづいてたら・・・・・・
また、いつか
会えたなら、
あたしの方から
告白する。
+.. +.. +.. +.. +
リコ「ワカナ! リョウ!
クラス名簿みにいこ!」
ワカナ「うん!」
ワカナは、中学でできた親友。
リョウは、中学でできた男友達。
リョウ「はぁ・・・まったく。
リコは、元気すぎだなぁ~」
ワカナ「まあ、そこが
いいとこなんだけどねww」
あれから、4年。
私達は、今日から高1。
変わらず、私は
岬のことが好き。
会えたことは、
ないんだけどね。
ワカナ「ねっ!
あたしたち3人とも
E組だよ!!」
リョウ「まじで? うぇーい」
ついつい
探しちゃうなあ~。
岬の名前・・・
あるわけな・・・・・・
リコ「え!?」
ワカナ、リョウ「どした?」
リコ「そのっ・・・
えとっ・・・うそ!?」
うちのクラスの名前に・・・
〈北島 岬〉
リコ「何で!? なんで・・・
岬の名前が・・・」
クラス名簿に、
岬の名前があった。
本当に岬かは
わからないけど。
あたしは、全力で
走り始めた。
教室に向かって―――――。
+.. +.. +.. +.. +
ガラッ
岬は・・・
どこだろう。
「!!」
リコ「岬!」
岬「リコ!」
「!」
3人同時にいった。
ぶわっ。
涙が溢れる。
このときがくるのを・・・
ずっとずっと、
まってたんだから。
岬「屋上、いこう」
手を引かれて
屋上にいった。
リコ「(泣きながら)
岬! うぇーん!
またあえたよー!」
岬「あぁ・・・
また、会えた。
わすれてない?」
リコ「うん。
忘れるわけない」
リコ&岬「好きだよ」
ずっと、これが
いいたかった。
好きだよって。
今までいろんなことがあった。
辛いことも、悲しいことも
色々あった。
でもまた、こうして会えた。
好き。
もうずっと、離れないよ―――――。
☆END☆
─ ニコ学名作リバイバル ─
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。