友達が彼氏に変わるとき

CAST関谷 瑠紀関谷 瑠紀

作者:たんぽぽそーだ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.09.23

「なぁ、関谷、
お前テスト何点だった?」





また優が来た。





点数を聞くなら、
わざわざ教室に
入ってこなくても、
廊下で聞いたらいいのに。





「瑠紀、また優に
点数聞かれてるー笑」





友達に笑われながら、
私は廊下に行く。





「全教科、
総合何点だったの?」





「227点だけど」





「やった!
俺1点勝った!
今回は、俺の勝ちだね」





小学校のころから
ずっとクラスも
一緒だった優は、
今年初めて
クラスがわかれた。





前までは、席も
よく隣になった。





すごく仲がいいから、
一時期私たちが
付き合っている、
っていう噂が流れた。





優に対して、恋愛感情が
ゼロだったわけではないけど、
友達以上、恋人未満って
感じだった。





優が私のことが好きって
噂もあった。





けど、今は
テストの点を競い合う
いいライバルでもある。





夏休み明けのテストが
終わって1週間、
私たちの学年は、
宿泊訓練のために
バスで2時間ぐらいの
山に行った。





2泊3日の宿泊訓練は、
とっても楽しかった。





ハイキングをしたり、
キャンプファイヤーをしたり、
夜にはコイバナをしたりと、
とても充実していた。





最終日のおひるごはん、
私は食堂で
優の隣の席になった。





ドレッシングの種類は
何が好きか、なんていう
どうでもいい話をして
ワイワイご飯を食べた。





急に優が、
まじまじ私の顔を
見始めた。





そして、
見る見るうちに
顔を赤くする。





「俺、お前のこと、、、、
馬鹿だと思うよ」





え、、?
意味が分からない。





「だからさぁー。
関谷さっきから
ずっと口にご飯粒
ついてんの。
笑いこらえるの
必死だったんだぞ。
ご飯粒がついてた時間、
記録7分32秒」





「もう、優
からかわないでよ」





なんだ。
そんなことだったんだ。





こっそり
何かに期待してた
自分がいる。





でもすぐに
ばかばかしいと思って、
こんなことを
考えるのはやめた。





それから3週間後、
中間テストがやってきた。





「なあ、関谷、
テスト何点だった?」





また教室に来た。





もうお決まりだが、
廊下に行って
点数を伝える。





「やった!
俺が6点も勝った!
今までで1番大差で
勝ったね!」





「うわ、完全に負けたわ」





優の後ろの方には、
隠れているつもりなのか、
複数人の男女が遠巻きに
ひそひそ話ながら見ている。





「俺、お前のこと、、」





「馬鹿だと思うんでしょ 笑」





先に私が言ってみる。





すると、優は
声を一層張り上げて言った。





「もちろん馬鹿だと思うよ。
だけど、、、
お前のこと好きなんだ。
付き合ってください!」





廊下にいる大勢の人が
私たちを見ている。





馬鹿だと思うけど、
好き、、。





えっ?! 私、今
告白された?





胸がドキドキする。





ひそかに
待っていたことが
現実に起きたのだ。





頭を下げ、
まっすぐに伸ばした
優の手をに握る。





「よろしくお願いします」





これがちょっと
不器用な
彼からの告白だった。







*end*

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