ことの全てはシンデレラから

CAST凛美凛美

作者:さと

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.08.12

私は凛美。
高校1年生だ。





ことの全ては・・・





この話は後にしよう。





私は、みんなをまとめる
優等生・・・
を演じている。





ゆら「凛美って、
すごい先生から
信頼されてるよね」





ゆなな「それに
成績もいいし」





みんなが私のことを
そう話しているところを聞くと、





――― これでいいんだ





と安心する。





そんな私には
妹がいる。





中1のシャノンだ。





シャノン「おねーちゃん!
勉強教えて!」





持ち前の
きゅるきゅるおめめの
おねだりを繰り出す。





――― あ~あ





私も課題
終わってないのに・・・





そう思いながらも、
女手1つで育ててくれた
お母さんに
大変な思いを
させたくないので
教えてあげることにした。





そんな私の努力のかいもあり、
シャノンは成績トップクラスだ。





私が苦労してることを
お母さんは
知らないんだろうなぁ。











・*。・ ある日の休み時間 ・。*・





「凛美!
ちょっといいか?」





先生に呼ばれた。





「はい!」





「あのな、もうすぐ
文化祭があるだろ。
その総合リーダーを
信頼できる凛美に
頼もうと思って」





――― あ





嫌だな。





そう思った。
だけど、





「もちろんです!」





と答えてしまった。





なぜホントのことを
言えないのだろう。





私には
好きな人がいる。





英人くんだ。





私とは対照的で、
思ったことは
ズバズバ言うタイプだ。





彼のそんなところを
好きになった。





そんな彼が
私の運命を変えるなんて、
この時の私には
知る由もなかった。













*...・・・*...・・・*





いつになったら、
自分の意見を
言えるんだろう。





みんなの顔色を伺うのは
もううんざり。





常にそう思っていた。





――― 明日、文化祭の
準備をするので、
放課後集まってください





るき「友達と遊ぶ約束
しちゃったからごめん!」





ゆら「私は補習があるから!」





ゆなな「ダンスの練習しないと!」





――― じゃあしょうがないね





そう私は
言ってしまう。





本当は協力して
欲しいけれど。





「おい!」





後ろから
鋭い声がした。





英人くんだった。





英人「それで文化祭
成功すると思ってんのか?
本気でやってんのか?」





――― 英人くん、やめて、
しょうがないじゃん!





私はそう言った。





英人「いつもお前は
そう言って、
他人の顔色伺って、
自分の意見言わずに
同情して、
それでいいのか?」





――― 酷い





私はみんなに
好かれたかった
だけなのに・・・





英人「みんなもみんなだ。
シンデレラの台本
できてるか?」





るき「――― まだ・・・」





英人「ゆななは?
主役だろ?」





ゆなな「――― 全く何も」





英人「は?
明日から毎日やるぞ、
俺が監督になってやる」





そこからは早かった。





英人くんが
みんなをまとめ、
思ったことはズバッと言い、
どんどん劇が完成していった。













―――――― 文化祭当日





各クラスの出し物が
始まった。





私たちは3番目だ。





いよいよだ。





私は観客席から
皆の様子を見ていた。





なんだか胸が苦しかった。













――― 終わった・・・





「凛美!」





先生に呼ばれた。





「すごいじゃないか!
やっぱりお前に総合リーダー
頼んでよかったよ!」





――― 私じゃない・・・





とは言えなかった。





自分の未熟さに、
悔しくなってきた。





――― 凛美ちょっといいか?





英人くんに呼ばれた。





――― 何?





英人「ずっと前から
思ってたんだけど、」





――― あ





またズバッと
言われるのかなぁ?





英人「好きだった」





――― え?





思ってたのと違う
ズバッとだ・・・





英人「お前がシャノンに
優しくして、
お母さんに
心配かけないようにして、
人の顔色伺って、
全部知ってる。
俺なら、お前が
意見言えるようになるまで、
いやそうなっても、
幸せにできる自信がある!」





――― 私も好きだよ





ダメだ。





言えない。





でも、





ちょっと変わろうと
思えたから。





英人くんは
勇気をくれたから。





凛美「私もずっとずっと前から
大好きだった!」





――― 言えた!





それからというもの、
また私はリーダーにたち、
みんなをまとめ、
本当の“信頼”を
手に入れられたと思う。





シャノンも、自分で
図書館や自習室で
勉強してくれるようになったり、





「おねーちゃん!!
今勉強教えて貰える?」





と私のことも
気にかけてくれるようになった。







ことの全ては
文化祭から始まった。





彼は私の人生を
変えてくれた。





これからも
大好きだよ!







*end*

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