ダンバト!

CAST太田 雫太田 雫

作者:にこにこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.03.01

3年前の春、
まだクラスに
慣れていない時期に、
その戦いは始まった。





、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





私は太田雫。
思い出の
たくさん詰まった
中学2年生から
3年が経った今、
私は高校2年生になった。





その中でも、特に強く
思い出されるのは、
あの新鮮で純粋な春。





あの春は、
今になっても
忘れられない。





そう、確か
こんな感じだったっけ・・・













・* 。・新潮中学校 ・。*・





受験勉強は3年生から、
と言い訳をして逃げている私、
すごくカッコ悪い。





そんなことを
思っていたら、
担任の先生が歩いて来た。





教卓横の椅子に座り、
「1分前だよ、
早く座ってー」
と呼び掛けている。





私はもう座っていたので、
本を読む手を止めて
前を向く。





真面目ちゃんモード、
突入完了。





シズク「先生、
今日の総合って
何するんですか?」





そう、今からは
総合の授業なのだ。





何をするかは
知らされていないので、
担任の凛美先生に
聞いてみたというわけ。





リミ先生「授業が
始まってから
教えるから待っててー」





シズク「はぁいっ」





リミ先生「楽しみにしててね~」





“楽しみに”って、
どういうことだろう。





レクの計画?





そんなの秋に
1回くらいしか
なかったけど・・・・・・





そう思いながら、
騒いでいる男子に
目を向ける。





生徒会に入っているから、
しっかりしなくては。





シズク「総合ファイル
準備して座ってーーー」





リミ先生「プリント
めっちゃ配るから、
覚悟しといてね」





シズク「何枚あるんですか?」





リミ先生「んー、
10枚くらい」





シズク「えぇぇっ?
何するんですかっっ」





私は驚いて
のけ反った。





10枚なんて、
尋常な量じゃない。





再び口を
開こうとした時、
チャイムが鳴った。





キーンコーン
カーンコーーーーーーン・・・
キーンコーン
カーンコーーーーーーン・・・・・・





ユナ「気を付けっ。
――――――礼っ」





みんな「―――――
お願いしまーす・・・」





学年評議委員の、
“ゆなな”こと
高比良由菜が、
クラス代表として
号令を呼び掛ける。





私もゆななみたいに
信頼されて、
それでいてかわいい人に
なりたい。





密かに
憧れているのだ。





彼女の上履きに
“高比良ユナ”と
書かれている
その字でさえ、
丁寧でかわいらしくて
尊敬する。





リミ先生「はーい。
では、今日やることを
説明します。
まずプリント配るね。
このまま重ねてって」





そう言って先生が
プリントを配り始めた。





それには、
{新潮中学校第1学年、
全員参加!
~~ダンバト~~}
と書かれていたのだ。





男子がすぐに
質問する。





エイト「なんですか
[ダンバト]って???」





リミ先生「それは今から
説明するから待ってて」





エイト「全員参加ってことは
強制だよなーw」





リミ先生「そりゃ
そうでしょ!
みんなで青春しよ?ww」





ダンバト・・・・
・・・・・ダン、
バト・・・・・・
ダンス、バトル・・・





え、ダンスバトル?





シズク「先生っ、
もしかして
ダンスバトルですか!?」





リミ先生「シズク―――
正解っ!」





シズク「えぇぇぇったぁ!」





私は盛大に喜ぶ。





ダンスといったら、
私、密かに
特技にしてる
趣味なんだもん!
面白そうだし!





エイト「先生、
ネーミングセンス
無さすぎwww
そのままじゃーん」





リミ先生「私じゃないし!
内田先生に謝れww
学年主任に謝れwww」





エイト「えぇ~っ!?
後で内田先生に
言っとこ!w」





河島英人というのは、
うちのクラスの人気者。
先生とも明るく話せて
すごいなって思う。





シズク(それにしても、
チームとか
どんなんなんだろ?
すっごくワクワクする!)





私は先生の説明を、
いつもよりも注意深く
聞くことにした。
先生の目を見つめる。
じぃ~~~っ。





リミ先生「シズク、
なんでそんなに見るの?」





シズク「あっすみません!
ダンスバトルとか
楽しそうだな、
って思いまして」





リミ先生「乗っかってくれて
ありがとー、
嬉しいw」





エイト「何それウケる~ww」





シズク「ちょっとエイト、
やめてよー」





見すぎて笑われたのは
内緒ね、てへっ。





リミ先生「最初に
言っとくけど、
そこに書いてある通り、
チームはありません。
個人競技って感じです」





ハアト「え、俺
ダンス苦手なんだけど!
それは嫌だ~~~」





エイト「俺も無理、
チーム戦じゃ
ダメなんですかー?」





リミ先生「もう
決まっちゃったから
ダメだよw
頑張れ2人ともww」





面白がってるわけじゃなく、
本気で個人戦らしい。





うわー、厳しいな。
生き残れるかな。





ふと、そう思う。





リミ先生「1人ひとりね、
ダンスの応用力っていうか、
そんなのを競うんだよねー。
1クラスずつ曲は違うの。
それで、みんなが
踊り終わった後に
金銀銅を決めるっていう
バトルになってます」





ユナ「先生、
質問していいですか?」





リミ先生「どーぞー。
難しくてごめん!」





謝るリミ先生は
微笑している。
ゆななもつられて微笑。





ユナ「金銀銅に
輝いた人たちって、
正賞や副賞があるんですよね。
それはサプライズで
発表されるっていうことですか?」





リミ先生「そうそう、
終わった後に説明があるの。
楽しみにしといてね」





ハアト「あははっ、
何だろそれ。
俺は、今から
楽しみにしておきます!」





「俺も、俺も~」
と男子が絡んでくる。





それに対して、
「だろー?」
とハアトが笑う。





すぐにゆななが
「静かに」
と止めに入って、
それでしーんと
するんだから、
ゆななはやっぱりすごい。





リミ先生「ってことで宿題。
そこに書いてあること
しっかり読んでくること!
暗記できるくらいが目標ね?ww」





課された宿題は、驚くことに
全員ぴっちりやってきたと
知るのは、
約19時間後のお話。





それだけダンスバトルに
興味があったってことだよね。













・* 。・翌日の学校 ・。*・





ユナ「気を付けっ。
――――――礼っ」





みんな「――――お願いしまーす・・・」





体育の授業が始まった。
でも、いたって慎重だ。





活気に満ち溢れている
みんなは、
体育教師のリミ先生が
発した言葉に、
衝撃を受けた。





リミ先生「えーっと、
これからの1ヶ月は、
ダンスバトルに
関わる授業をします」





みんな「・・・えぇぇぇ
ぇぇぇぇぇぇっっっ!?!?!?」





リミ先生「もー静かにして、
まぁ気持ちは
わからなくもないけどさw」





薄く笑いを浮かべる
リミ先生に、
すぐさまエイトが
文句をつける。





エイト「先生、
それ厳しすぎますって!
笑い事じゃないんだけどー。
なぁ、ハアト?」





ハアト「そうだよな!
気楽にいきましょーよ!」





リミ先生「あのね、
気楽にはいってられないんです。
賞が欲しいんじゃなかったの?ww」





そう言って、
また説明に戻る先生。





リミ先生
「ダンバトっていうのは
結構、みんなが
思ってもみないほどに
過酷な闘いなんです。
だから、1ヶ月間
ずっと入念に準備して、
みんな完璧な状態にして、
優勝を目指しましょうってことで
決まりました。
文句はなしですからね」





はいっ、では、
今からやることを
毎回の準備体操にします。
みんな立ってー。





リミ先生の声は
遠くまで響き、
とても強いものだった。





準備体操が終わり、
ダンバトの学習プリントが
配られた。





名前を書いて
ページをめくると、
1ヶ月間分みっちりと
予定が印刷されていた。
2ページに渡って・・・





シズク(なにこれっ、
やる気ちょっと
失くしちゃいそうじゃん!
私はいいけど、
エイトたちとかどうだろ・・・・・・)





エイト(うわぁ・・・
やっべぇ、
やる気すげぇ失くすし)





ハアト(面白そうだけど・・・・・・
多すぎないか、
この量・・・)





リミ先生(うーーーん。
教師として思うのは、
みんな真剣にやってくれたら
いいんだけどって
ことかなぁ・・・)





今ため息が一気に
混ざったところである、
体育館の空気。





いや、
こんなんだったら、
空気もため息つくでしょ!
やばすぎるよっ。





リミ先生「みんな、
ため息つきすぎ~。
でも、こりゃあ
尋常じゃないねw
気持ちわかるw」





ハアト「いやいや、
『気持ちわかる』
じゃないっすよ!
多すぎますって!
俺らの気持ち考えたのー?」





リミ先生「しょうがないでしょ、
1ヶ月だよ?
そりゃ多くなるってww」





語尾に“w”を
付けまくる先生を見ていたら、
何だか腹が立ってくる。





わぁっ、いけない、
いけない!
変なことを考えすぎ!





エイト「ま、これ頑張れば
賞あるんだろ?www
それ考えてやっちゃおーぜ!」





リミ先生「そうだよ~。
中間試験も
これ終わってから
1ヶ月はあるし、
大丈夫だって」





ハアト「あーーーもーーー!
試験なんていらねぇって!
ダンバトもいらねぇって!」





ユナ「あの、ハアト・・・
静かにして」





ハアト「あぁ・・・・・・
ごめん・・・」





リミ先生「あ、ユナごめん。
気を取り直して、
説明しまーす」





そんなこんなで、
「やっぱり
ゆななはすごいな」
って、ポロリと口にした私。





あの力、私にも
分けてほしい。





一瞬で
静かにできるとか、
もう才能だし。





リミ先生「―――で、
―――――――なので、
――――――です。
みなさん――――――ね。
では、これで」





軽く説明を終えた
先生を見つめる。





ダンス経験者の私、





(絶対に
優勝してやるっ!!!)





・・・もちろん、
賞がもらいたいわけ
じゃない。





自分の実力が
知りたいってだけ。





優勝して、推薦でも
もらえたら上等、
って思ってる。





その日の授業は、
そんな感じで終わった。













・* 。・1週間後の学校 ・。*・





ダンバトの練習も、
本格的に始まってきた頃。





ユナ「ねぇねぇ、
シズク」





シズク「はいっ!
・・・あ、ゆなな~」





ユナ「ふふっ、ユナだよ~。
あのね、私、ダンスが
すっごくヘタなの。
だから、上手なシズクに
教えてもらいたいな~
って思って。
いいかな?」





ゆななが
私に駆け寄って来て、
こんなことを
言ってきたのだ。





もちろんOK、
と思った私は、





シズク「私、ゆななと一緒に
練習したいと思ってたの!
一緒に頑張ろーーー!」





と言って、ゆななを
ギューっと抱きしめた。





ユナ「わぁ~。
ありがとねっ、
シズク!
じゃあ早速、
今日の放課後はどうかな?
1年生、ここ1ヶ月間は
部活禁止だから
大丈夫だと思うんだけどっ」





シズク「うんうん、
大丈夫だよ!
はぁ~、
楽しみ///」





ユナ「ふふふっ、
ありがと。
私もすっごく
楽しみだよ///」





私たちは、
「「えいえいお~」」
と、やる気を示して
別れた。













、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





ユナ「あっ、
また間違えちゃったぁ・・・・・・
BBS、
すごく難しいよねぇ」





シズク「大丈夫だよ。
ゆなな、最初よりも
だいぶ上手になったもん!
ねっ、ハアト?」





ハアト「うわっ、
何だよ急に!
まぁ最初の
下手すぎたもんなww」





シズク「わー、酷すぎる。
ゆなな、こんな人の
言うことなんか、
気にしなくていいよ!
・・・私が聞いたんだけどねw」





ユナ「ううん、
私が下手すぎたのは
事実だから」





毎日、放課後に
ゆななと一緒に
練習してきて、
1週間が経った。





最近、新潮公園では、
中2が増えてきたなと
感じる。





みんな、ダンバトの
ためだろう。





生徒に蹴られた砂埃が
舞っている。





シズク「ってか、
私はこんなでいいかな?」





そう言って1分の間、
ゆななとハアトに
踊ってみせた。





私はこのダンスを
完璧に習得したので、
自信満々。





踊った後、
私は息を切らさずに
「どう?」
と2人に質問した。





反応はすごく良かった。





ユナ「すっっっごく綺麗!
お手本になるよ~。
もしかしたら
BBSの人たちより
上手かも!?」





ハアト「悪口とか
叩けないくらい
上手かったw・・・
どーしたらそんな
出来んだよ?」





エイト「あ、
途中から見てたけど、
めちゃくちゃ
上手かったな!
やべぇ、
俺もう無理だわw」





男子たちから一言も
文句を喰らわないんだから、
すごくいい結果ってことだ。
この調子で練習を進めよう。





ユナ「今日もありがとね。
夕方のチャイムなったし、
そろそろ帰ろっか」





エイト「そーだな、
俺もめっちゃいい
勉強になったし。
サンキュー、シズク」





シズク「うん!
さっ、帰ろっか」





せーので「「「「いぇーい!!!」」」」





とハイタッチをして、
笑いながら帰った。













・* 。・翌日の学校 ・。*・





ある意味、男女に人気の
エイトとハアト。
今日もみんなに囲まれてる。





――――――けれど。





今日は
そんな感じじゃない。
今は私が囲まれている・・・





ユラ「ねぇねぇシズク!
あっ、ユナも来て~。
昨日、新潮公園で
ダンスしてたよね?」





ナツミ「そーいえば、
エイトとハアトも
いたよね?
なんで?」





ずいずいっ。
うちのクラスの
人気者女子・ユラナツ―――
近藤結良と佐藤菜月海――――――
が、私とゆななに
迫って来たのだ。





ユナ「私がシズクに
教えてもらってたら、
エイトとハアトも
公園に来たんだ。
せっかくだから
みんなで練習しない?
って感じで、
仲良くやってたの」





シズク「そうだよ。
最近ゆななも
上達してきてね、
すごいの!」





ユナ「すごいのは
シズクだよ~!
えへへ、
昨日のダンス、
ほんと綺麗だった」





そう言って
かまそうとしたら、
またもずいっと
迫ってくる2人。





シズク(つ、強い・・・・・・)





ユナ(2人とも
怖いよぉ・・・・・・)





うう、
負けちゃいそう。





ユラ「あのねっ、
エイトには
彼女がいるんだよ!
2組の河村カホって
知ってるでしょ?」





ナツミ「ハアトにもね、
2組に
藤野アリサっていう
付き合ってる
女子がいるの!」





ユラ「だから、
その2人に
どう言われても、
知らないからね!
人の彼氏を取るとか、
マジでありえないから!」





・・・・・・その説得、
私には意味が
ないんだけどなぁ・・・





シズク「もし私たちが
彼らに好かれたとしても、
関係ないよ。
だって、彼らの方から
好きになってきたんだから」





ユナ「そうそう。
私たちが
彼らを好きになって、
告白して
付き合うなんてこと、
絶対にないから安心して」





ナツミ「ほんとに?
約束する?」





ユナ「もちろん。
変なことを言わないで」





ナツミ「ふーーーん・・・・・・」





なんでそんなに
睨むんだろう。
すごく怖い。





私は、エイトたちと
接しては
いけないかもしれない、
ということを悟った。













・* 。・新潮公園 ・。*・





いつものように
公園で練習していると、
エイトたちが
駆け寄ってきた。





エイト「やほ!
やっぱり2人とも
ここにいたー」





ハアト「俺らも毎日
これに参加させてくれね?」





私たちは戸惑った。
今日、ユラナツに
言われたばっかりなのに。





シズク「・・・・・・ごめんっ、
毎日は、無理・・・かなぁ」





ユナ「シズク・・・っ」





しっかりしている
ゆななは、
私の答えに対して
否定的な姿勢だ。





ユナ「・・・あのね、
ユラナツに言われたの。
『エイトとハアトには、
それぞれ“何とか”っていう
彼女がいるの』って。
『だから、あんまり
関わりすぎて
付き合うとかになったら、
その“何とか”って子たちに
目を付けられるよ』みたいな」





きっぱり説明し、
真面目に彼らを見る。
私も慌てて彼らを見ると、
「んだよ」
という呟きが聞こえた。





エイト「別にさぁー、
お前らが
悪(わり)ぃわけじゃ
ねーんだから。
そーゆーこと
言う奴が悪くね?」





ハアト「そーだよ。
俺らがお前らのこと
好きになっても、
それは自由じゃね?
ただ『他に好きな人ができた』って
だけじゃんなー」





シズク(やっぱり・・・・・・
そうだよね。
私たちが合ってるよね)





そう考えると、
勝手に涙が出てきた。





あの瞬間から今まで、
ずっとずっと、怖くて
緊張してたからだと思う。





ハアト「お、おい!
泣くなってシズクっっ」





ユナ「シズク、
大丈夫?
うんうん、
怖かったよね。
大丈夫だよ」





エイト「ごめんな、
何もしてあげらんなくて」





みんなの慰めに感謝して、
「よしっ、頑張るぞ!」
と立ち上がった。





シズク「みんな、ありがとう。
2人とも、
練習に参加していいよ」





そう言った瞬間に
夕方のチャイムが
鳴り始めたので、
「「「「じゃあね~~~」」」」
と今日はそれで解散した。





――――――ん?





シズク「ねぇねぇ、
なんか視線が・・・
ゆななは感じない?」





ユナ「え?
―――言われてみれば
そうかも」





その時、初めて
その視線を感じた。
けれど、気にも留めず、
私たちはそのまま歩き続けた。













・* 。・翌日の学校 ・。*・





ユナ「おはよ~っ」





シズク「ゆなな!
おはよっ」





気持ち良く日が差した、
爽やかな初夏の朝。





太陽の機嫌が良さそうだ、
と勝手に満足して、
席に座る。





と同時に、





ナツミ「ねぇ~。
シズク、シズク!」





ナツミから
声を掛けられた。
どうやらユラは
休みらしい。





ナツミ「今日さ、
ユラいないから、
あたしに付き合ってぇ?」





シズク「えっ、
つ、付き合う?」





一気にずずんっと
圧をかけてくるナツミに、
一瞬だけ油断しそうになる。





ナツミ「あたしにねっ、
ダンス教えてほしいのぉ~」





ユナ「え、でも・・・
今日もエイトたちと
約束してるし。
休み時間も」





シズク「そうなの。
だから、今日は・・・・・・」





上手く断ろうとした
つもりだったけれど。





ナツミ「そんなさぁ、
毎回やるわけじゃ
ないんだからね?w
ほら、おー願いっ!」





まるで私たちのことを
けなすかのように。
上から目線というか、
50%のぶりっ子というか。





そんな感じで見てくる
ナツミを、
私もじっと見返す。





ナツミ「怖ぁい・・・
そんな睨まないでよ」





シズク「私、睨んでないよ。
そっちが―――」





ナツミ「で、どうなの?
あたしに
付き合ってくれるわけ?」





ユナ「ちょっと、
シズクのこと
無視しないで!」





シズク「そっちの方が怖いよ」





ナツミ「・・・・・・
何それ・・・
意味わかんないし。
もういいよっ」





逃げて行った
ナツミの後ろ姿。





どうも
汚れているようだ。





この口喧嘩は、
一向に終わる気配が
なかった。





エイト「おはよ。
あいつと同じよーに、
俺もハアト
いねーんだよなぁ・・・・・・
寂(さみ)しっw」





エイトが私たちに
声をかけてくるのを見て、
少しホッとした―――のは、
何故なのだろう。





ユナ「そうなんだ・・・
それは寂(さみ)しいね。
けど、私たち――――――」





エイト「大丈夫か?
ナツミに絡まれてただろ。
お前らマジで、
自分から言うの苦手だな」





エイトが
心配してくれて、
少しだけ安心する。





シズク「えー、そんなに?
でも、今のは
ナツミが悪いよ。
厚顔無恥っていうのかな、
自分が悪いこと
わかってない」





エイト「え?
何、コウガンムチってw」





ユナ「恥知らずってこと。
漢字テストで出てたのに」





エイト「嘘だろw
俺そんなの知らねぇしww」





ムチって、
硬い方の鞭じゃなくて、
恥無しって書くのかよ。





ゆななに
漢字を教えてもらう
エイトの後ろ姿を見つめ、
何故かキュンとした。













、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





シズク「あっ、エイト!
おーーーいっ。
こっち、こっち!」





エイト「おー、
待たせてごめん」





ユナ「いいの、いいの。
もうやっちゃおっか!」





このダンバトへの練習で、
ゆななの性格は随分と
明るくなったような気がする。





そして、
かわいくなった。





そういえば、ダンバトは
1日後に迫っている。





焦るみんなを前に、
私たちはもう
完璧に仕上げていた。





音源[♪♪・♪♪・♪♪♪♪~~~]





最初の部分も
キレッキレ。





私もゆななもエイトも、
すごく楽しそうに、
笑いながら踊っている。





ここ1ヶ月で、
私は前よりも、
もっとダンスが
大好きになった。





音源[♪~♪♪~♪♪・
♪♪・♪♪♪♪~~~]





最後のメロディーに
体を乗せて、





音源[♪♪♪♪~
♪♪♪♪~・・・
♪~~~~~~]





自由なポージングを
キメる!!!





シズク「やった!
これで完璧だよ!」





ユナ「うんっ!
すごいねぇ、
私、こんなに
できるようになったんだ。
シズク、
ありがとね」





シズク「それを言うのは、
明日(あす)、ダンバトが
終わってからだよ!
えへへっ」





キャーキャー騒ぐ
私たちを横目に、
エイトは笑った。





エイト「俺もありがと。
めっちゃ上手くなった」





シズク「え~~~。
そんな、そんな」





エイト「ハアトもすげぇ
感謝してるってさ。
明日(あす)、
頑張ろーな」





ユナ「そうだね!
本番、
一生懸命やっちゃお!」





シズク「みんなで
優勝がいいなぁ~」





エイト「それは
ないんじゃね?
流石に難しすぎるだろ」





「体を休めた方がいいかな」
とゆななが言ったので、
この日はもう帰ってしまった。





明日(あす)が楽しみだな。
そう、思った。













・* 。・翌日の体育館 ・。*・





リミ先生「後ろの人たち
聞こえてる?」





クラスメイト「大丈夫でーす、
聞こえてまーす」





リミ先生「おっけー!
ってことで・・・・・・」





暑さも寒さも何もない、
楽しみな感情だけで
埋め尽くされた
体育館の中で、
リミ先生は叫んだ。





リミ先生「これからっ、
{ダンバト}をっ、
始めまぁ~~~~~~すっ!!!」





みんなはノリにノって、
「いぇ~~~い!」とか
「ひゅ~~~ぅ!」とか
言ったりして、拍手している。





私は、これからに
わくわくが止まらない。





リミ先生「ってことで、
ルールはみんな
ご存知のとおりです!
一生懸命、楽しんで
踊ってください!
以上でーす!」





パチパチ。
手を叩く音が鳴り、
先生も自分で
パチパチと手を叩く。





アナウンスも
リミ先生だ。





リミ先生「じゃあ、
早速いきましょう!
・・・3組の、20番さん!
お願いします!」





2320「え~~~っ!?ww
―――あ、はいっ!
2320の南ルワですw」





くじ引きで、
何組かと何番かを
当てられる。





幸い、
トップバッターでは
なかった。安心する。





彼のダンスは
正直とっても
下手だった。





みんなが笑って
注意されるくらい。





ステージの上は
たった1人だから、
緊張するだろうな。





彼のダンスが終わり、
拍手がパラパラと鳴る。





それが終わった瞬間、





「次は、
2組の6番さん!
お願いします!」





とリミ先生が
言うんだから、
焦りすぎて仕方ない。





0206「・・・・・・はぁい」





大人しそうな
女子生徒だ、と思った。





それからは、
もうただただ
見るだけだった。





活発そうな女子、
2組の学評、
静かなクラスメイト。





次々に発表されていき、
リミ先生が





「次は、
1組の13番です!
お願いします!」





と言うのが
聞こえた瞬間、





(あ、ユラだ)と
思った瞬間、
背筋がピンとなった。





ユラ「お願いしまぁ~す」





ステージに上がって、
曲が流れ始めた。





キレは私よりも弱いし、
迫力もない。





そう感じたら、
自信しか
なくなってきた。





リミ先生「次は、
1組の9番さん!
お願いします!」





ハアト「お~エイト!
頑張れ!」





リミ先生「ハアト、
静かにしなさい!」





ハアト「はーいw」





次はエイトだ。
頑張れ、と
心の底から応援する。





音源[♪♪・♪♪・♪♪♪♪~~~]





ダンっ!





足音が響くと、
やったー、と思った。





これが
キレのあるダンス。
大好きなダンスだ。





音源[♪♪♪♪~
♪♪♪♪~・・・
♪~~~~~~]





最後まで
やりきったエイト。





私は精一杯の
拍手を送る。





「次は4組の
36番さん!
お願いします!」





なんて声、
もう聞こえなかった。





確かな恋心が
そこにあった。





エイト「お前めっちゃ
拍手してくれてたな。
サンキュ!」





にかっ。
エイトが笑う。





頭なんて
撫でられないし





(そんな展開は
まんがの中だけだ)、





「次の奴、
サッカー部の
人気者だぜ」





と言ってすぐに
しーんとしてしまったし、
変なことはされない。





けれど、頭の中は
微かな期待感で
溢れている。





その後
10回が終わって
休憩になり、
それも終わって
3番目がナツミだった。





ナツミ「お願いします///」





まんがで
“きゅるん”と
なりそうな感じで、
ナツミが言った。





私は一気に緊張が
込み上げてきて、
鳥肌も立った。





音源[♪♪・♪♪・
♪♪♪♪~~~]





この音楽は
もう聴き慣れた。
私はため息を吐き、
ナツミを見上げた。





キレはある方かな、
と思った瞬間、
ナツミは突然、
動きを止めてしまった。





何故だろう。
見当もつかない。





そして、
数秒後にはまた、
踊り出した。





意味がわからない。





ダンスが終わると、
やっぱりリミ先生は、





「次は何組の
何番さんです!
お願いします!」





と明るく言った。





ナツミ「あーあ。
・・・何やってんだろ、私」





ユラ「・・・え?
あ、あの――――――」





ナツミ「下手すぎたからさ、
ユラ。
合わせてあげようと
思ったけど、
やり過ぎたわ」





その言葉に
私たちがどれだけ
衝撃を受けたのか、
そんなのわからない。





けれど、ユラは
完全に死んでいた。





目も、心も。
全てが傷付き、
堕ちていった。





そして、
25番が過ぎて。





リミ先生「次は、
1組の5番さん!
お願いします!」





とうとう、私の番が
やってきた。





シズク「お願いしますっ!!!」





元気に美しく叫び、
私はステージへと上がった。





音源[♪♪・♪♪・♪♪♪♪~~~]





足を格好良く強く踏み、
ダンスが始まる。





手を天井へと突き上げると、
私は自信満々に
笑顔を見せた。





キレのある動きを披露して
会場のどよめきを
受けることが、





私の笑顔に
とりこになった
男子の声援を受けることが、





ユナやエイトやハアトの
応援を受けることが、





何よりも
気持ち良かった。





音源[♪~♪♪~♪♪・
♪♪・♪♪♪♪~~~]





私は最後の
メロディーが好きだ。





この、





音源[♪♪♪♪~
♪♪♪♪~・・・
♪~~~~~~]





格好いい
メロディーが―――――――――。





ユナ「シっ、シズクーーー!
すごいよーーー!」





エイト「俺も感動した!
最高だぜ!」





ハアト「これ以上はない!
完っ璧だ!」





みんな「「「わぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」





盛大な拍手を
迎え入れた後。





リミ先生「次は、
1組の20番さん!
お願いします!」





ゆななが
ステージに上がった。





ユナ「おっ、
お願いしますっっ!」





私は「頑張れ」と呟いた。





大好きなゆななのこと、
すごく応援してる。





約2分後に
曲が終わると、





「すごい良かったーーー!」





と言いながら
拍手したのは、
私と―――ハアト。





好きなのかな、
ハアトは
ゆななのことを。





ユナ「ありがとね。
私、楽しかった。
すっごく楽しくて。
大好きだよ、シズク」





ぎゅーっ。





ゆななは
私を抱きしめて、
泣いた。





その愛しさといえば、
それ以上ないものだった。





もう完全に、
私は彼女を愛していた。





その後、ハアトは
最後から12番目だった。





優勝が発表されるのは
30分後。





総勢200名から、
たった1人が
選ばれるのだ。





なんて残酷なんだろう。





リミ先生「では、
優勝を発表します!」





その30分後は、
リミ先生の
叫び声から始まった。





リミ先生「デュルルルルルル
ルルルルルルルルル―――――
―――――――」





デンッ!!!!!!





光は、





リミ先生「1組の20番!
高比良ユナさんです!!!」





ゆななに当たった――――――。





リミ先生「ユナっ!
優勝おめでとうっっ!
賞品は、無印良品の
ペン10セットと、
ノート10冊と、
保健体育の成績を、
ちょーっと良くすることっ!
そして、先生からの
ハグですっっ!!!」





ゆななは当然、
戸惑っている。





私は泣きたかったのに、
涙は1粒も
出てこなかった。





「ごめんね」
と言うゆななの顔が、
何故か憎らしく思えた。





ユナ「私は優勝なんて
いただけません。
私にダンスを
指導して下さったのは、
太田シズクさんです。
今回の件で、彼女は
私の親友になりました。
彼女の演技は
素晴らしいものです。
どうか、彼女に
優勝をあげて下さい」





涙と共に、
私への愛情と優しさを、
先生に渡したゆなな。





私は「いいの」と
言いながらもまた、
彼女を憎らしく思った。





リミ先生「そんなことは
言わないで。
ユナ、こっちに
来てちょうだい。
シズク、ごめんなさい」





明らかに
堕ちたリミ先生は、
白い顔を私に向けて、
30度の礼をした。





そんなの、
いらないのに。





でもやっぱり、
涙は出てこない。





ユナ「ごめんなさい、
いただけません」





リミ先生「でも・・・」





ユナ「ごめんなさい・・・・・・」





リミ先生「でも、
もらってくれないと」





ユナ「・・・何も
変わらないのなら」





2人のやり取りを、
ただ憎しみを込めて
見つめた。





拍手は盛大だったが、
戸惑ってパラパラとしか
しない人もいた。





リミ先生「準優勝は、
紀田ナオヤさんです!」





やっぱり、





リミ先生「さぁ、大事な
お知らせがあります!
聞いて下さい!」





もう、





リミ先生「太田シズクさんは―――」





無理だ。





リミ先生「太田シズクさんは、
審査員特別優勝に
輝きましたっ!!!」





信じられない――――――――。





シズク「どういうことですか・・・・・・?
私、何か・・・しましたか?」





リミ先生「審査員特別優勝の
シズクには、
優勝のユナに
贈られたものに加えて、
全日本ダンス選手権への
挑戦権が与えられますっ!
おめでとうっ!」





シズク「・・・・・
・・・・怖っ・・・」





ごめんね、ゆなな。
私、こんなとこで
泣いちゃった・・・・・・





リミ先生「おいで、
シズク。
さっきはごめんね。
本当にすごいよ。
全日本ダンス選手権、
行けるんだから!」





シズク「・・・ありがとう
ございます!」





私は感動して、
涙を溢れ返させて、
ゆななに抱きついた。





よしよし、
よしよし。





私は撫でられ、
また涙を流した。





賞を受け取り、
無印良品の
いろいろなものを
受け取り、
先生とハグをし、
挑戦権をもらった。





満足感しかなかった。













、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





ユナ「ねぇ、シズク」





帰り道、ユナが
口を開いた。





私たちは
涙を流している。





ユナ「愛してるよ。
本当に愛してる。
大好き」





シズク「私もゆななのこと
愛してるよ。
ありがとう」





私はその言葉が
聞けるだけで良かった。





ゆななが優しすぎて、
涙はもう
止まりようがなくて。





エイト「なぁ、シズク。
ちょっと来てくれね?」





ハアト「あ、じゃあ
ゆなな、
俺んとこ来て」





シズク&ユナ「「えっ?
――――――あ、うんっ」」





私はエイトに、
ゆななはハアトに
連れて行かれた。





初夏なのに
枯れ葉の落ちた音が
聞こえる。





それがなんとなく
淋しい。





エイト「俺さ・・・・・・」





シズク「・・・何?」





エイト「・・・俺、さ・・・・・・」





なかなか言わない
エイトがじれったく、
「何?」
とまた聞いた。





エイト「俺、
シズクのこと好き」





シズク「・・・・・・嘘でしょ。
エイト、そんな目で
見てなかったもん。
私のこと好きだなんて、
そんな・・・」





エイト「嘘じゃない。
俺はシズクのことが
好きなの。
返事は今でも
明日でもいいから―――」





その告白は
特別なもので。





私は咳をしてしまう。





わざと息を
詰まらせたように
うつむく。





信じられない。
私がエイトに
好かれていただなんて。





一瞬プロセカに出てくる
男の子に見えたエイトを、
じっと見る。





シズク「今―――
お返事するね」





エイト「ん・・・・・・
わかった・・・」





シズク「――――――
―――エイトのことが
好きです!」





エイト「――――――え?」





シズク「付き合ってほしいな。
ダメかな?」





たったひと言のお返事に
戸惑うエイトを見ていたら、
なんだか可笑しくって
口角が上がる。





ゆなな、私、
恋を叶えたよ。





ゆななは
頑張ってるのかな。





エイト「ん・・・
よろしく、シズク」





シズク「よろしくねっ!///」





照れているエイトは
かわいい。





いつもは見れない顔を
しているエイトは、
すごくかっこいい。





ちょうど、ゆななと
ハアトも戻って来た。





ユナ「私ね、
言ってなかったけど・・・・
・・・・・えっと、
ハアトのこと、好きなの」





シズク「私も、
好きなんだ。
エイトのこと」





ユナ「私、恋が叶ったの。
ハアトから
告白されちゃった。
えへへ」





シズク「私もエイトから
告白されたよ。
良かった~」





再び抱きつき合う
私たち。





この世界の誰にもない、
特別で綺麗な輝きが
そこにあった。





エイト「俺ら、
良かったよな!
こんなかわいい奴らに
好かれんだからさ!」





ハアト「お前ーーーっ、
マジでサンキュー!
楽しすぎる、
こんなにすげぇんだな、
付き合うって!」





ふと、疑問が生じた。





シズク「あれ?
2人とも、
彼女たちはどうしたの?」





ユナ「あっ、確かに」





聞いてみると
感動した。





「お前のことが
好きだから」





「前カノより
付き合ってみたい
人だから」





「もう別れたに
決まってんだろ」





「好きなお前のためだぜ」





私、私たち、
すっごく幸せ///





それが―――
―――最後の記憶。













、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





確か、こんな感じで
幸せだった。













・*。・ 今、シズクの部屋 ・。*・





あの思い出が
よみがえるたび、
切なくなる。





私とエイトは、
高校が離れた。





入学して2ヶ月で
別れてしまったのだ。





とても悲しかった。





それから1ヶ月以上、
夜にベッドで
泣きまくった。





けれど、エイトは
今でも仲がいい。





2人とも、
付き合っている人は
いない。





あれから、一度も。





ゆななは、今も
ハアトと同じ学校で、
付き合っている。





長くていいな。
そう思う。





私たちは大親友に
成長していた。





卒アルは丁寧に
保管してあるけれど、
何度も読み返した。





あのダンバトは
幻の闘いだった。





全日本ダンス選手権に
行った私は、
またも優勝を飾ったので、
ダンスの強豪である
高校に進学し、
今もダンスと向き合う日々が
続いている。





プルルルルルッ―――
プルルルルルッ―――





シズク(あ、電話だ。
誰だろう。
―――――――――
―――え、エイト?)





ピッ





エイト〈もしもし・・・〉





シズク「もしもし、
シズクです」





エイト〈あのさ、
俺、今、
シズクんちの前に
いるんだけど〉





シズク「私んちの前?
なんで?」





突然の発言に
びっくりする。





エイト〈俺、お前と
やり直したくて〉





シズク「え、私と
付き合いたいってこと?」





エイト〈そう。
お前のこと好きなの〉





シズク「うん、
またよろしくね。
でも、なんで急に?」





疑問が尽きない。





しかし、エイトは
こう放った。





エイト〈とりあえず、
家の前に
出て来てくれね?〉





なんだかとっても
焦っている様子。





私は諦めて、
「着替えてから行く、
ごめん」
と言った。





なのに、エイトは
「ダメだ、
このまま出て来てくれ」
と反対するもんだから、
私は仕方なく、
エナメルの
バレエシューズを履いて、
外へ出る。





シズク(エイト、
私も好きだよ。
久しぶりだね)





私はドアを開けて
エイトを見た。





エイト「ただいま」





シズク「おかえり」





そして、
彼とキスをした。













、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・、 。・





大好きだよ。





いつも私のダンスを
見てくれて、
いつも私のそばに
いてくれて、
ありがとう。











・*。・THE END・。*・

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