私の素敵な勉強日記

CAST凛美凛美

作者:にこにこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.11.30

受験勉強の時期、
愛し合っている人って
大切だって、私は思う。







*リミの家*





ピピッ――――――





聞き慣れた電子音が鳴り、
問題集を押さえる手を
タイマーのほうへ伸ばす。





45分のタイマーは止められ、
今度は休憩用の
百均タイマーに手を伸ばす。





限られた時間は10分、
今は10時半だ。





40分まで、
腹筋背筋を4分ずつ、
残りは次の45分の準備を
することになっている。





土日の計画表を睨み、
腹筋を始める。





リミ(1・・・2・・・
3・・・4・・・)





いずれ受験が終わり、演劇部に
帰ってきたときのために。





2年の妹が
言っていたけれど、
最近の部の活動に、
腹筋と背筋を少しずつ
取り入れてきているらしい。





だから、今までの量より
増やして、美しい声を
保っている。





――――――もうひとつ、
理由はあるけれど。





リミ(96・・・97・・・
98・・・99・・・)





100、と言ったところで、
ちょうど4分になった。





ひっくり返り、
背筋に切り替える。





1、2、3、4。
背筋は、腹筋よりも
早いペースでできる。





ピピピピッ――
ピピピピッ――





次の準備を終えた直後、
百均タイマーが鳴った。





すぐに止め、
勉強用タイマーに
手を移す。





その後45分は
また勉強だ。





―――毎日、このサイクルを
繰り返す。





22時45分、
今日の約11時間に渡る
勉強を終え、息を吐く。







リミ「ふぅ・・・・・・」





リビングのソファーに
腰掛ける。





リミ「・・・あっ」





途端、テーブルに置いてある
スマホがヴーッと鳴った。





手に取ると、それは
ラインの通知だった。





誰だろう、
公式ラインからかも
しれないな。





そう思いながら
Face ID で開ける。





リミ「えっ、ルワじゃん」





彼氏の南龍和だった。





気さくな彼とは
よく話す方で、男子の中では
良い印象の人。





今でもそう。





付き合った理由は
そんな感じだったっけ。





そういえば、
彼から通知が来ると言うことは、
彼も今スマホを
手に持っているということで
あるのだけれど、
何故か少しむず痒い感覚だ。





ルワとの個人トーク
画面を開く。





ルワ〈やっほー、
夜遅くごめん《苦笑い》〉





ルワ〈起きてた?〉





わ、すごい。
最近ルワを含め
クラスメイトとラインを
していなかったから、
久しぶりの感覚で楽しいな。
そう思ってしまう。





そして、少し考えて
返信をする。





リミ〈起きてるよ(笑)
さっきまで勉強してた。
どうしたの?〉





既読がつくと、
自然に口角が上がった。





ルワ〈ごめん。
明日でもいい?
休み時間に話す〉





リミ〈そっか《笑顔》
OK!〉





リミ〈あ、おやすみ~《月》笑〉





ルワ〈ありがと。
おやすみなさーい〉





リミ&ルワ[おやすみ]





私とルワの
“おやすみ”スタンプが
同時に現れて、
少し嬉しくなる。





リミ「ルワ、
おやすみなさ~い」





口に出して
私は微笑んだ。





受験勉強真っ最中、
こうやって
大好きな人がいるだけで、
やる気は全然違う。





私たちは一緒に
勉強できる。





私は今でも、
恋愛を楽しめる。













・*。・ 学校 ・。*・





リミ「おはようございま~す」





ルワ「あ、リミおはよっ」





リミ「おはよっ!
ねぇねぇ、
昨日の話って
今聞ける?」





学校について
早速ルワと会話する。





本当はすぐにでも
勉強を始めたいけれど、
昨日の話がすごく気になって、
ルワに跳びつく。





ルワ「今ならいいよ。
ちょっと廊下行かない?」





リミ「おっけー。
ルワありがと」





ルワ「ん、大丈夫。
じゃあ行こっか」





リミ「うんっ」





廊下に出た私たちは、
向かい合う。





ルワ「セナから聞いたんだけど、
リミって新潮
目指してんの?」





リミ「え、そうだよ。
それがどうかしたの?」





確かに私は、
新潮高校を目指している。





県内2位の偏差値で、
ここら辺では
有名なところだ。





まさか、リミには
無理だろとか言われるの?





いろいろな意味で、
少しドキドキしてしまう。





ルワ「実はさ」





リミ「うん」





ルワ「―――俺も新潮
目指してんだ」





リミ「・・・・・・えっ」





予想外の発言に
驚いてしまった。





ルワ「もうあと少しで
受験だけど、
これからでも頑張ろーよ、
って思って」





リミ「そうなの?
え~~~もっと早く
知りたかった!」





ルワ「あー・・・ごめん」





リミ「えっ、こっちこそごめんっ。
私のわがままだったよ」





謝り合う私たち。
あははっ、と笑い合う。





ルワ「それよりさ、
来週私立も
受験するだろ?」





リミ「うん、
私は2校受けるよ」





ルワ「あ、俺も2校だ」





リミ「ほんと? 同じだ~」





些細なことでも
笑ってしまう。





この時間を
大切にしたいな。





そんなことを、
私はふと思う。





受験勉強の時期、
誰かと支え合うことは大切だ。





ルワ「だね。
それでさ、俺、
リミのこと
全力で応援する」





リミ「えっ嬉し!
私もルワのこと応援する~。
一緒に頑張ろ!」





ルワ「乗ってくれると思った!
で、俺ら恋人の仲じゃん?」





顔が一気に熱くなる一言を
もらった。





恋人・・・・・・
うわぁ、最高な響きだね。





疲れを吹っ飛ばす。





リミ「恋人の仲って(笑)
まぁそうだけど、何?」





ルワは一息吸い、
こう言った。





ルワ「――――――毎晩、
勉強の報告し合わない?」





リミ「・・・え、いいよ。
なんで・・・・・・?」





疑問に思い、
首をかしげて彼に聞く。





ルワ「リミが頑張ってたら、
俺も頑張れるから」





リミ「そっか、
私もルワと一緒なら
やる気出るな」





ルワ「だろー?
あぁ、リミが一緒だと心強い」





リミ「嬉しい~。
ルワがいるから、
絶対合格するなぁ」





ルワ「何今の天使すぎない?
ははは」





ふたりで、はははははは、
と笑い合う。





もうすぐチャイムがなる学校で、
それはスタートした。













・*。・ リミの家 ・。*・





リミ「・・・ふぅ・・・・・
・・・・」





私は息を吐き、
スマホを手に取る。





今日の勉強記録を
愛用アプリに記入し、
ラインのところをタップする。





開かれたそれのトーク画面には、
〔Ruwa_3235〕の個人ラインが、
ピンで1番上に表示されている。
母は2番目だ。





リミ(えへへ、
名前変えちゃおっ。
こんなこと知ったら、
ルワ、どんな顔するかな?)





ちょっといじって、
〔Ruwa_3235〕を
〔Ruwa_love*Rimi〕に変える。





リミ(ルワ_リミが好き)





直訳してみたら
恥ずかしくて、
私はさっさと
報告しちゃおうと、
文字を打ち始める。





リミ〈ルワ~
こんばんは《笑顔》〉





リミ[夜分遅くにすみません]





リミ〈私今日ね、家だけで
5時間勉強したの!
ルワはどう?
《にやり》〉





ぽん、と既読がついた。
あはは、早いなぁ。
そう笑い、返事を待つ。





ルワ〈うわ、5時間とか
尊敬する〉





ルワ[キラキラ]





わ、尊敬する、だって。





嬉しくて、調子に
乗りそうだ。





リミ〈ありがと~。
あ、ルワの運動神経、
尊敬してるよ《キラキラ》〉





ルワ[ありがとう]





ルワ〈あ、俺は3時間半だ、
少なっw〉





ルワ〈中1のテス勉の量じゃんー
《苦笑い》〉





リミ〈ルワなりに
頑張ってるんでしょ?
それならいいんじゃない?〉





ルワ〈励ましサンキュー、
じゃあおやすみ〉





えっ、もう?
そう思ったが、
もうすぐ23時だ。
仕方がない。





リミ〈おやすみ、
漫画読まないようにね(笑)〉





ルワ〈なんで知ってんの??《汗》〉





リミ〈クラスメイトが
言ってたから~〉





わぁ・・・・・・
どうしよ、
いけないこと
言っちゃったかな。





そう思い、
スタンプで誤魔化す。





リミ[おやすみなさい]





ルワ〈そっか、
俺ラインで誰かに言った
記憶がある〉





ルワ[おやすみなさい]





同じ“おやすみ”
スタンプを使ってくれて、
嬉しい。





リミ[おつかれさま]





リミ[大好き]





明日は放課後に図書館で、
彼と一緒に
勉強をする約束がある。





疲れを回復させるために、
もう寝なくてはいけない。





私は部屋に戻り、
ベッドにダイブした。





リミ(ルワ・・・―――――――――
おやすみ)













・*。・ 図書館 ・。*・





火曜日の夕方は毎週、
ふたりで図書館で
勉強をしようと決めた。





今日はその初回だ。





私が彼に教えることが
多いと思うけれど、
私の勉強にもなるだろうし、
さほど問題はないはずだ。





ルワ「絶対に合格するぞ~!」





ルワ&リミ「お~~~~~~っ!」





小声でそう言う、
そんな感じで
緩く始まった。





――――――――――――が。





ある時は。





ルワ「あのさ。
ここわかんないんだけど、
リミわかった?」





リミ「もちろん。
これ二次関数のやつじゃん。
この前の県トップ授業で
ちょっとやったよ?」





ルワ「嘘っ!
あ、ほんとだ。
ありがとー、リミ天才」





リミ「それは言い過ぎ。
ほら、集中しないと
終わらないよ!
私もあるんだからっ」





ルワ「はぁ~い」





またある時は。





ルワ「おーいリミ、
これお願い。
教えてくんない?」





リミ「え、どれ?」





ルワ「これこれ~。
めっちゃ難しくて」





リミ「はぁい・・・・・・
ってこれ?
超簡単だよ、
中1のやつじゃん」





ルワ「えっ?
60度の回転移動と、
平行移動と平行移動と、
えっと、この線mを軸に
対称移動するでしょ?
で・・・・・・えっと・・・
こうして・・・・・・・・・
できた。うわははは」





またある時は。





またある時は。





またある時は。





リミ「はぁ~疲れた。
ルワ、質問多すぎでしょ」





ルワ「嘘だぁ。
記憶にございませーん」





リミ「それは酷いでしょ、
人に教えてもらっておいて。
新潮受かるには、
もっともっと頑張らないと
ダメだよ?」





ルワ「わかってるよ。
じゃ、ばいばーい」





ばいばい、と別れる。
ふふふっと笑い、
日が沈んだ空の下を歩いた。













・*。・ リミの家 ・。*・





私立は2校とも受かり、
新潮高校の受験も終えた今日、
とても緊張している。





なぜなら。





ルワ「今日は合格発表だな。
あ~~~緊張するっ」





リミ「ね。
私もすごく緊張する」





合格発表の日だからだ。





それは私の家で
ふたりで見ることに
なっているのも加わって、
非常にドキドキする。





10時30分まで
あと3分を切った今、
全ての準備は整った。





リミ「あと3分弱・・・・・・
やばいなぁ」





ルワ「ね。ほんと、
心臓もたない」





リミ「私、受かってるかな・・・・・・」





ふと、口から出たその言葉。
顔を覗き込まれ、
ぼそっと言われる。





ルワ「俺らは受かってるに
決まってるだろ。
心配するなよ」





リミ「ほ、ほんとに
大丈夫なの?」





ルワ「あのさ」





ふぅ、とため息をついて。





ルワ「俺らなんだから
大丈夫だって」





リミ「でも・・・」





ルワ「ほらリミ、
これ受け取れよ」





そう言われて
手に渡されたのは、





リミ「R・・・・・・・・・?」





Rの形をしたものだった。





リミ「え・・・何、これ」





ルワ「あげる。
ルワのRとリミのR。
そうだろ?」





リミ「え、うん・・・
ありがとう!」





ルワ「幸せをお裾分けする、
お守りだと思って」





リミ「うん・・・・・・
ほんとにありがとう!」





ルワとお揃いの、
“R”のお守り。





勇気が出てきた。





リミ「実は私、さっきまで
見る勇気なかったの。
だけど、これを貰って
勇気が出てきたよ」





ルワ「そっか、よかった」





リミ「ありがとねっ、ルワ」





そうこうしている間に、
10時30分に
なってしまった。





不安な空気が漂う。





リミ「ね、ねねっ、
ルルル・・・ルワっっっ!
あ・・・・・・あのさっ、
み、見てもいい?」





ルワ「緊張しすぎでしょ、
見ていいよ。
俺は大丈夫だから、
いつでも」





リミ「ル・・・ルワ
すごい・・・・・・」





ぽち。
ログインページを
クリックする。





どんどんどんどん、
打っていく。
キーボードの打たれる音が、
嫌に部屋中に響き渡る。





音が、私の心を、
深く刻んでいく。





最後の記入欄を埋めた途端、
とん、と肩を叩かれ、
私は振り向いた。





ルワ「打つの終わった?」





心の傷は、ルワの声が
治してくれる。





リミ「・・・う・・・・・・うん、
お、終わった」





ルワ「良かった、
もう見れるんだ。
見よっか」





リミ「―――え・・・・・・
心の準備が・・・」





ルワ「まだ緊張してんの?
時間が経つほど
緊張しない?」





リミ「え・・・」





確かに、と思って
ルワを見上げる。





ルワが微笑む。





ルワ「まぁ」





とすん。
彼の声が肩に落ちる。





ルワ「リミの好きな
タイミングでいいよ」





瞬間。





私の心は落ち着いた。





リミ「・・・・・・私・・・見る。
もう・・・・・・見れる」





ルワ「よかった」





かすかな微笑みは、
私の心を揺らす。





ルワ「頑張った成果は、
絶対に出てるよ。
リミだけのものも、
俺ら2人のものも」





ぽち、
そんな音がしても、
不安はもう
波に乗って来ない。





大丈夫、大丈夫。





どんなことも、2人なら
乗り越えていける。





リミ「・・・わ、私は、
196番だよ。
ルワくんは?」





ルワ「153番。
割と近いな。
俺が先だから・・・
ちょっとは落ち着く?」





リミ「うん。
・・・あ、100番台に入った」





ルワ「だな。
わぁ俺もうすぐじゃん」





頑張って。





心の叫びは、
君に届いたかな?





リミ「124番から、
152番まで・・・
の、列だ」





ルワ「じゃあ、
俺は次の列の、
1番左にあるってこと?」





リミ「・・・・・・そう、
なるね・・・」





ルワ「・・・俺、見るね」





リミ「うん、
私も真剣に見るよ」





彼の“ありがとう”という
言葉が聞こえた瞬間、
画面がサッとスクロールされて。





ルワ「・・・・・・わっ、
俺・・・あった!!」





リミ「す、すごい!
新潮高校に受かるなんて・・・
・・・・・・」





ルワ「ほんと良かった。
リミ、ありがとう。
次はリミだな」





リミ「・・・うん」





ふぅ、と息を吐く。





その下の段が見えた。





もう一段下がったら、
私の番号らへんが
映るはずだ。





リミ「・・・いいよ、ルワ」





ルワ「じゃあ見るよ」





リミ「ルワと私を信じて・・・・・・」





すっ。





そこに、私の番号は――――
―――――――――――。





リミ「・・・・・・1、9、6・・・
・・・・・・・・・あったよ、
ルワ!!」





ルワ「やったな、
リミっ!」





リミ「うんっ―――――――――!」





同じ高校で、県内2位の
素晴らしい高校で、
私たちは一緒に
生活を送れるんだ。





リミ&ルワ「大好きだよ」





被ったその声も、
私は大好きです―――――――――。





リミ(ありがとう、ルワ)













*THE END*

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