最高のバレンタイン

CAST藤野有紗

作者：ユキナ

2021.12.03

私の名前は、藤野有紗。
二コラ学園中学２年生です。

私には、
付き合っている人がいます。

それは、河島英人。

エイトは、頭も良く、
スポーツも得意で、
優しくて、カッコイイ。

この学園では、王子と
呼ばれている。

そんな人と私が
付き合っているなんて
信じられませんよね。

私たちはカップルらしい、
カップル・・・
だと思いました。

ルキ・カイラ「おはよう」

アリサ「おはようルキ、
カイラ」

ルキとカイラは、
私の親友。

ルキは、恋にくわしい。

自分は恋したことない
らしいけど。

カイラは、
しっかりしていて
すごく頼りになる。

ルキ「ねぇ、王子との
デートの話聞かせて」

アリサ「このあいだ帰りに
文房具屋によって・・・
おそろいの文房具買ったの」

はずかしい。

ルキ「帰りに？」

アリサ「うん」

ルキ「帰りに？」

アリサ「うん」

なんで２回も聞くの？

カイラ「やばいね」

どういう意味？

ルキ「そんなの
デートじゃない」

アリサ「なんで？
おそろいのものだって
買ったのに」

カイラ「あのね、帰りだと
制服のままだから
おしゃれできないでしょ」

たしかに、
かわいい洋服のほうが
おしゃれかも。

カイラ「それに、文房具屋より
映画館や、遊園地とかのほうが
デートらしいでしょ」

ルキ「思い出に残るデート
したくない？」

アリサ「したい」

カイラ「それなら、
バレンタインが近いから
デートにさそってみたら？」

それいい。

ルキ「たしかに、デート帰りに
手作りチョコレートをわたせば
思い出に残ること間違いなし」

カイラ「さっそく、
さそってみたら？」

アリサ「うん」

その日の帰り、さっそく
デートの話をもちかけた。

アリサ「エイト、
バレンタインの日・・・
どこか行かない？」

エイト「デート？」

アリサ「・・・うん」

小さな声でうなずいた。

・＊。・　デート当日　・。＊・

アリサ「おまたせ」

エイト「アリサ・・・」

いつもはクールなエイトが
めずらしく照れてる。

それもそのはず。

今日はおしゃれしたんだもん。

洋服はガーリーにして、
髪は頑張って巻いた。

エイト「かわいいよ」

うれしい。
頑張ってよかった。

アリサ「じゃあ、
行こっか？」

今日は映画館に行く予定。

ルキおすすめの恋愛映画、
楽しみだな。

・＊。・　デート帰り　・。＊・

さすがルキのおすすめ、
キュンキュンしちゃった。

あとは、チョコを
わたすだけ。

チョコレートクッキーを
手作りしたの。

チョコペンで
『スキ』の文字もかいたし。

アリサ「エイト、これ
チョコクッキー
食べてくれる？」

エイト「ありがとう」

エイトが中をみたら
『？』をうかばせたような
顔をした。

私も中をみてみると、
『スキ』の文字が
ぐちゃぐちゃになっていた。

アリサ「そんな・・・」

私は、今にも
泣きそうだった。

アリサ「えっ？」

エイトは
チョコレートクッキーを
食べて笑みを浮かべた。

アリサ「食べなくていいよ、
見た目が良くないから」

エイト「たしかに、見た目も
大事かもしれないけど、
アリサの愛がこもった
チョコレートクッキーは
おいしいし、うれしいよ」

アリサ「エイト・・・
ありがとう」

エイト「そういえば、
ちゃんとしたデート
今日が初めてだったね。
ごめんな」

アリサ「大丈夫だよ」

エイト「これからは、
俺からもさそうね」

エイト「アリサのこと
好きだから」

耳もとでささやいたその声が
私の胸の奥にささった。

今年のバレンタインは、
最高の思い出になりました。

＊ｅｎｄ＊