スケボー番長

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:ユズぽん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.11.06

皆さんこんにちは!
髙橋カイラ、
ニコラ学園中学校
2年生です!





趣味は読書で、
特技はお菓子作り。





ちょっと人見知りな
JCです。





学校でも、基本的には
教室の隅でいるから、
教室の真ん中ではしゃいでいる、
いわゆる『陽キャ』なる人達は、
少し苦手。





その中でも、ちょっと
乱暴な学年番長、河島英人くんは、
先生がいない所では、
いつもいたずらを考えたり、
人をからかったりして
笑っている。





私には、河島くん達の考える
『楽しい』の基準が
よくわからないから、
関わったことも、関わろうと
思ったこともない。





これからも
関わるつもりはない・・・





はずだった。













*     *     *





ある日の昼休み、
私は教室で
本を読んでいた。





すると、先生に、
教卓に置いてあるワークを
職員室まで持っていっておいて
欲しいと頼まれた。





断れなかった私は、
仕方なく本を閉じて、
席を立った。





ワークは、
30冊近くあるからか、
運動が苦手な私には
かなり重く感じられた。





少しよろけそうになりながら
廊下に出ると、
クラスの『陽キャ』の人達が
騒いでいた。





と、突然、誰かに
後ろからぶつかられた。





カイラ「あっ・・・!」





そのまま私はこけてしまい、
高く積まれて私の
腕の中にあったワークは
バラバラに廊下の床に
散らばった。





?「あーごめん」





そう謝ってきたのは、
クラスの番長、河島くん。





カイラ「あ、こちらこそ、
ごめんなさい・・・」





消え入りそうな声で
なんとか返事をして、
私はワークを集め始めた。





?「あーあ、人のワークを
こんなに散らかして、
ごめんとかないの?」





突然そう言って
私の前にしゃがんだ女子は、
クラスの女帝的存在、
宮本ワカナちゃん。





小顔で、
スタイルも良くて、
運動神経抜群。





完璧美少女だ。





・・・性格以外は。





ワカナ「っていうかさ、
エイトが謝ってくれたのに、
なんでそんな小さな声しか
出せないの?!
普通『ごめんなさい!』って
叫ぶよね?」





え、なんでそんなことを
宮本さんに
言われなければならない・・・





エイト「謝ってくれない?」





河島くんまで、
私を見下ろしながら
低い声で言ってくる。





廊下にいた子達は、
何事かと見に来る。





う、いたたまれない・・・





とりあえず私は、
「ごめんなさい!」
と言って、
職員室まで走って行った。





もちろん、
ワークは集めたけど。





はあ、
なんでこうなるの?





私は、ワーク運びを
頼んできた先生を
恨むほかなかった。

















*     *     *





土曜日。





私は、弟の付き合いで
スケートボード場にきていた。





弟のルワは、
私より1つ年下で、
スケボーが大好きなの。





普段はお母さんが
ついて行ってるんだけど、
今日は仕事だから、
なぜか私がついていくことに。





で、今私は楽しそうに
滑っているルワを
ぼーっと見ている。





と、ルワが誰かと一緒に
こちらに来た。





ルワ「カイラ!
こいつ、
俺の友達の河島英人!」





カイラ「へえ~・・・え?」





河島・・・?!
それって、
うちのクラスの
河島くんだよね?!





エイト「おい!
こいつって言うな!」





当の河島くんは、
私に気づいていない・・・





もとい、
知らないようで、
ルワの頭をこづいている。





ルワ「いてっ!
エイト、
スケボー上手いから、
いつも教えてもらってんだ。
ちょっと乱暴だけど」





エイト「乱暴って言うな!」





カイラ「えと、弟が
お世話になってます・・・」





バレないように
(多分バレないけど)
小さな声で言う。





お世話になってるのは
事実だし。





エイト「あれ?
お前、なんか
見たことある」





カイラ「えっ・・・」





エイト「あっ、お前、
この間俺と
ぶつかったやつだ!」





バレた・・・!!





ルワ「えっ、知ってんの?!」





カイラ「う、うん・・・、
まあ・・・」





ルワ「へえ~、意外だな!
あ、俺ちょっと
飲み物買ってくる!」





ルワはそう言って、
店の方に走って行った。





しばらく、
沈黙が続く。





・・・気まずっ!!





エイト「お前、
名前なんだっけ」





カイラ「髙橋・・・
カイラです・・・」





エイト「へえ。
あと、声小さい。
なんかイラつく」





カイラ「ごめん、なさい・・・」





また沈黙。





ああ、ルワ、
早く帰ってきて!!





下を向いて
じっとしていると、
河島くんが私の顔を
覗き込んできた。





カイラ「ええっ?!」





何?!





私なんかした?!





エイト「あのさ、
俺がスケボーやってること、
内緒にしといてくれねえ?」





カイラ「・・・は?」





エイト「いや、
スケボーとか
俺のキャラじゃねえし。
だから、絶対に誰にも
言わないで欲しい。
頼む!!」





まさか、あの番長・
河島くんに
頭を下げられる日が
来るとは・・・!!





カイラ「いい、けど・・・
私、キャラじゃないとか、
関係ないと思います!
スケボーが好きなのも、
学校で友達と話してるのも、
全部合わせて河島くんでしょ?
わたしは、キャラじゃないとか
思いません!」





うわ、今私
すごい変なこと
言わなかった?!





これ、下手したら
殴られるんじゃ・・・





そう思っていたのだけど、
私の頭に置かれたのは、
暖かくて大きな手。





エイト「サンキューな、カイラ」





そのまま、ぽんぽんと
頭を撫でられる。





これは、かの有名な
『頭ぽんぽん』?!





私、河島くんに
されてるの?!





それにいま、しれっと
カイラって
呼ばれなかった?!





顔が熱くなる。





ルワ「お待たせ~!!」





ちょうどいいところで
ルワが帰ってきた。





はあ~、
よかった。













*     *     *





月曜日、
私はいつも通り
教室に入った・・・ら、





河島くんが
話しかけてきた。





エイト「よっ」





えええええ?!
人前で話しかけてきます、
普通?!





カイラ「おはようございます・・・」





エイト「礼儀正しいな、お前」





カイラ「え、いや・・・あの、
河島くん・・・」





エイト「その『河島くん』っての
やめろ」





カイラ「すみません・・・
あの、え、エイトくん?
学校で話しかけるのは、
なるべくやめて
いただけないでしょうか・・・?」





エイト「は? なんで?」





あ、ヤバイ。
河島くん・・・
じゃなくて
エイトくんの機嫌が・・・





なるべく
刺激しないように、
恐る恐る口を開く。





カイラ「その・・・、
目立っちゃう・・・から?」





エイト「は?
別にいいだろ、
目立っても」





はあっ?!





絶対に嫌なのに!!





抗議しようかどうか
迷っていると・・・





ワカナ「エイト、
おはよっ!
どうしたのっ?」





う、なんかめちゃくちゃ
かわいこぶってる感が
あるんですが・・・
(ごめんなさい!)。





宮本さんは、
ちらっと私を見て、
ふふんと笑う。





ワカナ「何?
エイトがこんな陰キャと
話すと思ったの?
ウケるんですけどー!!
え、まって、
私のこと睨んでんだけど、
こっわ~。
言っとくけど、
私が1番エイトのこと
わかってんだからね?」





エイト「・・・ざけんじゃねえ」





ワカナ「え?」





エイトくんが唸るように
言ったので、
流石の宮本さんも驚いてる。





エイト「ふざけんなっ
つってんだよ!
お前が俺のこと
1番わかってる?
んなわけねえだろ!
俺のこと1番わかってるのは、
カイラだ!」





・・・は?
うえええええええええええ?!





何故私?!





私、ぜんっぜん
知らないんだけど・・・





エイト「言いたくなかったけど・・・
俺、スケボーやってんだ」





いきなりの
エイトくんの告白に、
みんな驚いて固まってる。





だけど、宮本さんが
少し肩を震わせながら言った。





ワカナ「は・・・?
エイト、
サッカーやってんじゃないの・・・?
番長だったら、
サッカーか野球でしょ?
なんでそんなダサい嘘つくの?!」





『ダサい嘘』。





エイトくんは、
この言葉を怖がって、
隠し続けてたんだ。





唇を噛むエイトくんを見て、
私は何かがプツンと
切れた気がした。





カイラ「何・・・、それ・・・
ダサい嘘って何?!
どういうつもりで
言ってるんですか?!
エイトくんは、そう言われて、
キャラじゃないって
思われるのが嫌だから
ずっと隠してたんです!
今だって、エイトくん、
きっとすごく勇気を出して
言ったと思うんです。
なのに・・・なのに、
ダサい嘘ってなんですか?!
ふざけるのもいい加減に
してください!!」





気づいたら、自分でも
驚くほどの声が出ていた。





これには、さすがの
宮本さんも驚いている。





エイト「・・・ありがとな」





エイトくんが、
私を見てポツリと呟いた。





ワカナ「私は、ただ・・・
エイトが、
あんたのことかばって、
そんな嘘ついたのかなって・・・
別に、エイトのこと
否定したわけじゃないし・・・」





エイト「・・・じゃあ、
嘘じゃないとは思わねえの?
俺は番長だから、サッカーか
野球しかやらないって?
スケボーする番長はダサいって?
はっ、結局俺のこと
否定してんじゃん。
もう1回言っとくけど、
俺のこと1番わかってくれるのは
カイラだから」





カイラ「え・・・」





だからなんで?!





するとエイトくんは、
私の正面に立ち、
私をじっと見下ろした。





エイト「カイラ。
俺、カイラが好きだ。
お前以外、多分本当の俺を
わかってくれる人は
ほとんどいない」





・・・・・・





カイラ「・・・これは、
夢でしょうか?」





エイト「んなわけねえだろ、バカ」





これは、夢じゃない・・・





ってことは、現実?!





えっ、じゃまさか・・・





カイラ「エイトくんが
私を好きってこと?!」





エイト「さっきから
何度も言ってるだろ、
理解が遅い」





えええ、なんで
落ち着いてるの・・・!!





えっと、
これは、どうすれば・・・





エイト「イエスかノーで
言えばいいんだよ」





カイラ「・・・イエス」





自分で言ってから、
カーッと顔が熱くなる。





私すごいこと
言っちゃったんじゃない?!





恐る恐る
エイトくんをみると、
少し笑って、
私の頭をポンポンとなでた。





それから、
教室にいるみんなを
ぐるりと見回した。





エイト「おい、
もしコイツに何かしたら、
許さねえから」





?!





エイトくん、
何という爆弾発言を
なさるのですか・・・!





ワカナ「そ、そんなの、
ひいきじゃない!
それに、
番長がスケボーとか・・・」





エイト「あーはいはい、
お好きにどーぞ」





ムキになって叫ぶ
宮本さんを
軽くかわしたエイトくん。





そして、
私をチラッとみて
微笑んだ。





私は、こそっと呟いた。





カイラ「私は、カッコいいと思うな。
スケボー番長」











*END*

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