おとぎ話のお姫様

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:ちはなん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.08.28

どうも、
林芽亜里と申します。





特技は勉強、趣味は読書、
運動音痴で、
トレードマークは
三つ編みのおさげと眼鏡、
いかにもガリ勉って感じの
地味女子です。





そんな私の憧れ。





それは、おとぎ話に
出てくるお姫様。





バカじゃね?
って思うかもだけど、
私は、3歳の時、
初めて絵本で読んだ時から、
ずっと憧れている。





まあ、こんな地味女子が、
フワフワでメルヘンな
お姫様に憧れても
なれるわけないから、
誰にも言わない。





きっと、
なれるわけないから・・・













***





今日は中間テストの返却日。





いつも通り、先生から
受け取ったんだけど・・・





先生「林、成績落ちてるぞ!
頑張れよ」





えっ・・・?





成績表を見ると・・・
総合が380点?!





しかも、順位も
10位に落ちてる・・・





今まで300点台なんて
とったことないのに・・・





はあ・・・私、
勉強が唯一の取り柄なのに。





すると、教室の端の方で、
ザワザワしているのが聞こえた。





見ると、クラスの中心的存在、
関谷ルキちゃんと
高橋カイラちゃん、
紀田ナオヤくん、
南ルワくんが話していた。





カイラ「ルワすごいね~!!」





ルキ「うん、さっすが~!」





ルワ「いや、ちょっと勉強
頑張っただけだって」





ナオヤ「せっかく
1位になれたんだし、
喜べよ!」





え?! 1位?!





まさか、南くんが、
1位?!





ルキ「490点って、
なかなか取れないと思うよ?!
ここは謙遜せずに
自信持っときなって!」





ルワ「そうか?
まあ、期末もちょっと
頑張るわ!」





南くんの
ちょっと勉強頑張る、は
私にとっての精一杯。





元々、才能が
なかったのかも。





はあ、私特技
なにもないじゃん、
結局。













***





家に帰るのが
なんとなく嫌で、
私は近くの公園に
向かった。





そこは、私が小さい時、
よくお母さんに連れて来て
もらっていたところ。





辛い時は、
いつもそこにいく。





日陰になっている
ベンチに座り、
もう一度成績表を見る。





もしかしたら幻じゃないか、
とか思ったけど、
何度見ても数字は変わらない。





お姫様に近づくどころか、
遠くなってんじゃん。





涙が溢れて来て、
眼鏡を外した。





下を向いて泣いていると、
視界の端に、
きつく編まれた
三つ編みがあった。





これは、中学に入った時、
お母さんが
『勉強を頑張れるおまじない』
と編んでくれた。





それから、
ずっとこの髪型。





なのに、頑張るだけで、
成果は出ない。





メアリ「・・・っ!」





私は、その髪を解いた。





もう、勉強は、
頑張ってもできない。





だから、痛いほど
きつく編んだ三つ編みも
役目をなくした。





しばらく泣いていると、
突然前に
誰かの気配があった。





顔を上げると、
南くんが立っていた。





メアリ「南くん・・・?」





ルワ「え、林さん?」





南くんは、
泣いている私を見て、
目をまるくする。





基本学校では
泣かないからかな。





ルワ「誰かと思った」





え?





ルワ「林さんって、
髪下ろしてたら、
すんげー美女だな。
なんか、おとぎ話に出てくる
お姫様みたい」





メアリ「はっ?!」





そんなこと
初めて言われた!!





ルワ「そういえば、林さん
なんで泣いてんの?」





え・・・、これ、
言っちゃっていいのかな・・・





ルワ「なんか悩んでんの?
よかったら話してよ。
話して楽になったらいいし・・・」





南くん・・・





私は、ゆっくりと
口を開いた。





メアリ「私、運動も苦手だし、
可愛いわけでもないし、
勉強だけが取り柄なんです」





ルワ「そんなことないと思うよ?
それに、敬語もいらないって。
・・・あ、ごめん、続けて」





私は、クスッと
笑ってから続けた。





メアリ「今日の中間テスト、
今までで1番悪い結果で。
結構ショックだったの。
そしたら、南くんが
1位だって聞いて・・・」





そこで一瞬言葉が詰まる。





メアリ「南くん、
ちょっと頑張っただけで
1位になれてたって・・・
私、必死でやっても
あんな高得点でない・・・」





泣きそうになって
また下を向くと、
南くんが
慌てたように言った。





ルワ「いや、それは、その・・・
今まで、あんなに
褒められたことなかったし、
恥ずかしくなって、
ちょっと、とか言ったんだ。
本当は・・・
ここだけの話な!
・・・めっちゃ頑張った」





え・・・?





ルワ「嫌な思いさせて、
ごめんな」





メアリ「ううん。
私が誤解しただけだから・・・」





ルワ「俺、林さんに
いつも負けてたからさ、
1回だけでも勝ちたくて。
あっ、また期末の時、
勉強教えてくれよ!!」





メアリ「えっ・・・でも、
私、教えるほどは・・・」





ルワ「じゃあ、お互いの
苦手教科を
教え合うってのは?」





メアリ「そ、それなら・・・」





ルワ「ほんとか?!
サンキュー!!
じゃあ、俺も勉強
頑張らないとだな!!」





南くんは、じゃあ、と
手を振って、
走り去ってしまった。





それにしても、
『おとぎ話に出てくる
お姫様みたい』か・・・





少しだけ、
胸が高鳴った。













***





次の日、いつも通り
教室に入ると・・・





ルキ「林さん、
おはよう!!」





カイラ「おはよー!!」





えっ?





メアリ「お、おはよう・・・?」





ルキ「あ、ごめんごめん!
さっき、ルワから
昨日のこと聞いて。
あの、私たちにも勉強教えて
もらえないかなーと・・・」





カイラ「私も!!
お願いします!!」





メアリ「い、いいですが・・・」





ルキ「ほんと?!
あ、それと・・・
私たちと、友達に
なってくれませんか?」





えええっ?!





こんな地味な私が、
こんなキラキラの人たちと、
友達?!





これは、夢じゃ・・・
ないよね。





メアリ「う、うん・・・」





カイラ「ほんと?!
私、高橋カイラ!
カイラって呼んで!」





ルキ「私、関谷ルキ!
ルキでいいよ~」





すると、後ろにいた
紀田くん達も
こっちに来た。





ナオヤ「俺、紀田ナオヤ。
やかましいけど、
仲良くしてやって」





ルキ「はあ?!
やかましいのはどっちよ!」





ルワ「まあまあ。
で、俺は南ルワ・・・
って、知ってるか。
よろしくな、『メアリ』!」





メアリ「よろしく・・・えっ?!」





南くん、今、私のこと、
『メアリ』って・・・





ルワ「あ、ごめん、
嫌だった?」





メアリ「う、ううん。
全然いいよ。
よろしくね、
カイラちゃん、ルキちゃん、
ナオヤくん、・・・ルワくんっ」





声がうわずっちゃった!
恥ずかしい・・・





心の中でワタワタしていると、
ルキちゃんが私の顔に
手を伸ばして
私の眼鏡を取る。





メアリ「ルキちゃん・・・?」





ルキ「うっわ!
すっごい可愛い!!
超美女!!
え、まって、
めっちゃ可愛いんですけど?!
え、なに、お姫様系?!
超可愛い!!」





え・・・?
私のこと・・・?!





カイラ「ほんとだー!!
あの、もしよかったら、
三つ編み解いてみて」





メアリ「え?
う、うん・・・」





ちょっと不思議に思いながらも
三つ編みを解くと、
目の前にいるみんなが、
目をまるくした。





ルキ「隠れた美女発見・・・!!」





ナオヤ「ルキ達は
比べ物になんねえな」





ルキ「はあ?!
・・・まあ、たしかに・・・」





ええええっ?!
私そんなに可愛くないよ?!





カイラ「ルワが言うだけあるわ。
メアリ、ポニテとかにしたら?」





メアリ「え・・・
でも、三つ編み、
勉強頑張るお守りだから・・・」





ルキ「お守り?!
めっちゃカッコいい!!
じゃあ、ポニテにして、
ゴムのとこ三つ編みで
隠せばいいんじゃない?
あと、このメガネも
度が入っていないっぽいし、
外してても、
可愛いと思うよ」





メアリ「そ、そうかな・・・」





ルキ「うん。絶対そう!!」





ルキちゃんに
面と向かって褒められると、
すごく嬉しくなった。





すると、カイラちゃんが、
後ろにいたルワくんの
背中を押して、
私の前に連れてきた。





ん?
どうしたんだろ・・・





ルワ「えーっと、
あの・・・さ」





普段とはまた違う、
緊張した感じのルワくん。





何かあったっけ?





ルワ「お、俺・・・
メアリのことが好きだ!
俺と、付き合ってください!!」





・・・え?
えええええええええええええええ?!





メアリ「ちょ、
ちょっとまって。
人、間違えてない・・・?」





だって、ルワくんが
私なんか好きになる?!
絶対ないでしょ!!





ルワ「間違えてない!
俺は、メアリが好きなんだ!」





ナオヤ「声でかっ・・・」





教室中に響き渡る声でいう
ルワくんに、ナオヤくんが
ボソッと突っ込む。





メアリ「えっと、その・・・」





どうしよう?
恋なんて考えたことないし・・・





と、昨日のルワくんのことが
頭に浮かぶ。





太陽みたいで、助けられて、
ちょっとだけキュンとして・・・





あれ?
私、もしかして・・・





メアリ「あ、あのっ。
私、恋とかは、
まだよくわからないけど、
多分、ルワくんのこと、
好きなんだと、思・・・う。
なので、えっと、
よろしくお願いします!!」





かなりかみながら
言ったあと、
声でかかったかな、
って後悔する。





チラリと
ルワくんを見ると、
顔を真っ赤にしている。





ルワ「ま、マジで・・・?!」





メアリ「う、うん・・・」





ルワ「じゃあ、これから、
よろしくお願いします!!」





メアリ「私こそ、
お願いします・・・!!」





すると、教室にいた全員が
拍手をした。





み、見られてたんだった・・・!!
恥ずかしい・・・





なんか、
シンデレラストーリー、的な?





横で笑う新しい友達、
そして彼氏を見て、
私は思わず微笑んだ。





お姫様みたいに
お城に住んだりは
できないけど、
私は、今が1番幸せ。





ほんの少しだけ、
憧れに近づけた
気がしたのでした。







*END*

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