僕と君の大切な話

CAST小原 唯和小原 唯和

作者:ゆ~ゆ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2018.06.04

「ねぇ、小原くん。
特に大切な話じゃないんだけど
聞いてくれる?」





特に大事な話でもないのに
人の朝の貴重な読書タイムを
奪うと言うのか? ん?





「良いけど」





それでも返事を返す俺。





「何故、男子は
人を傷つけるようなビームやキック、
パンチが好きなの?
自分がされたら嫌じゃないの?」





何を言う。
傷つけるといっても
最初に傷つけてきた『悪役』だ。





やり返さないと
もっと傷つけられて
しまうではないか。





そんなことを言えば、
少女漫画もそうだろう?
さえない主人公に
2人の整った顔のやつが言い寄る。
おかしいだろ。





「そこが少女漫画の
良いところじゃない。
他に何を求めろと言うの」





なぜ分かる。
超能力者か? お主。





「そして、小原くん。
私はあなたが好きです」





「は?」





「えっ」





「その反応は・・・
無理ですか?」





「その前に・・・
誰ですか?」





「ニコラ中学校2年B組
泉口美愛です」





同じクラス?





「お、なじクラスなのに
気づいてもらえてな、い?」





「え、いや、その・・・
すみません」





「やっぱり・・・
アピール足りないか・・・」





「アピールとは?」





「え、と、尾行とか、
わ、忘れ物貰ったりとか」





「それ、思いっきり
犯罪ですよ」





「そうなんですか・・・?」





「いやいやいや、
泣かなくて良いって。
で、何ぬす・・・何もらったの?」





「理科室にあった
シャーペンの折れた芯とか、
消ゴムの消しカスとか・・・」





「そんなんもらうって
言わないでしょ!」





「でも、一応小原くんの
持ち物から出てるし・・・」





「何か切ないわ。はい」





「何・・・?」





「俺のお気に入りのシャーペン。
それは俺からのプレゼント
ってことで良いよ」





「・・・ありがとう!」





か、わい・・・





「どうかしましたか?」





「いや、別に」





僕と君の大切な話。
明日もあれば良いのにな。





「ねぇ、小原くん。
消しゴム、良かったら
もらえませんか?」







シャーペンあげなきゃ
良かった・・・







*end*

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