嘘ついた回数大がつくほど君が好き

CAST池 未来実池 未来実

作者:あんこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2018.06.23

――いつも否定してごめんね





君のこと嫌いなんかじゃないよ――







*。・ 4月 ・。*





「やったー!!
ねぇー聞いてー。
あたしCクラスから
Bクラスに上がれるって!
やっとだよ!
必死に勉強してよかったー!!!」





私、池くるみの通ってる塾は、
進学塾。





学力が上のひとから
Aクラス、Bクラス、
Cクラスって
分けられている。





私は、1番したの
Cクラスから
真ん中のBクラスに上がる。





「え! まじで?
上のクラス上がるの?」





彼は、翔大郎。
私の片思い中の子だ。





中学校が違うから、
塾のある水曜と
金曜しか会えない。





上のクラスに上がれるのは
嬉しいけど、
翔大郎と離れるのは、悔しい。





「ごめんねー。
先上がるわー。
上のクラスで
待ってるね!」













*。・ 8月 ・。*





「くるみさん、
最近学力が低下しています。
Cクラスに戻ってください」





塾の先生に
呼び出されたかと思ったら
こんな嫌な話をされるなんて・・・













*。・ 9月 ・。*





あんな「あ!! くるみ。
学力下がったの?
どんまいドンマーイ」





塾中の数人にいじられて、
笑いながら返す。





くるみ「仕方ないじゃーん」





あんな「まあ、くるみ
戻ってきてくれて嬉しいよ!!」





私は、4月と変わらない
塾の雰囲気で、
テンションが上がった。





Bクラスは、真面目で
どこかそわそわしたけれど、
Cクラスは、
私のハイテンションに
ぴったりの雰囲気で、
ホッとする。





その上、
翔大郎もいる。





翔大郎との出会いは、
3月。





お互いに同じ月に
3日違いで生まれてきてて
左利きで、うるさくて、
肌が白い方で・・・





数え出したら
きりがないくらい。





こんなのって
運命でしかないと思って、
気づいたら好きだった。





あ! そーなんだ。
授業始まってから
気がついた。
翔大郎、私の後ろの席。





授業が終わると
何となく後ろを
振り向いてしまった。





「お! くるみ!
久しぶり!」





翔大郎が気がついて
話しかけてくれた。





翔大郎から
話しかけられるなんて・・・





「あ! うん。
翔大郎、久しぶり!」





それから私たちの仲は、
深まっていった。













* ――― * ――― *





ある日、
事件は起こった。





国語の時間だった。





いじられ系の
翔大郎と私は、
よくクラスのみんなから
いじられる。





個性的な前髪をしてる
翔大郎は前髪を、
いつもハイテンションな私は、
テンションについて。





「おいー。
翔大郎前髪がー」





クラスの人が
翔大郎をいじり出すと
みんな一斉に笑った。





「えー。
かわいそうだよー」





思わず私は、
いってしまった。





「えー!!!
翔大郎の味方するってことは?
好きなの?!
付き合ってるの?」





「えーそーなの?!」





みんな私を
いじり出した。





「違うよー。
ありえないー」





私は、笑いながら答えると、
翔大郎も嫌だーといって
その場は、すんだ。





しかしそんなんじゃ
済まなかった。





だんだん
塾だけじゃなくて
その疑惑は、
学校にも広まった。





私は、学校でも
いじられるようになった。





けれど、私たちの仲は
深まっていった。













* ――― * ――― *





きづいたら
次の4月になっていた。





私たちは、
中学3年生になる。





塾は火曜、
木曜になった。





塾でも、翔大郎と
同じクラスになれた。





「ねえー、
見てみてー」





翔大郎は、
私にいってきた。





「え?
なにそれ!
やっバー。
あははははははは」





ペットボトルに
目を近づけていて、
目がおっきく
なっていたのだ。





私は、みんなに
嘘をつきつづけた。





『翔大郎好きなんでしょ?』
って聞かれても
『嫌いだよー』と言い続けた。





そして私は、
翔大郎にも好きだと
伝えられずにいた。





この関係を
失いたくなかった。





でも、
もう決めたのだ。





伝える、
この気持ち。





否定してきた分、
大好きだと。













* ――― * ――― *





「どーした?」





塾の授業後、
呼び出した。





「翔大郎、ごめんね」





「なにが?」





「なんか、
否定しすぎたかなって」





「別にいいよ。
俺だってみんなに・・・
いや俺はみんなに
嘘ついてきてて・・・」





「え?
嘘ってなに?」





予想外の言葉に
驚いた。





「嫌いって
みんなに言った。
嫌いなんて嘘なのに」





「ほ、本当?」





「うん」





「私も大好き!」





本当に嬉しい。
多分私、いま顔赤いな。





「だからさ、
塾のクラス違くなっても
僕の隣にいて欲しいな」





「はい!」





私たちは、
無事高校に合格して
私は今も彼の隣で
頑張ってる。







*end*

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