大阪弁でも、恋したる!!

CAST湊胡遥

作者：ラズベリー

2019.06.29

コハル「ヤバい、このマンガ
めっちゃきゅんきゅんする
ねんねんけど～!!」

私は中学２年生、
コハル。

生まれも育ちも
大阪府!!
バリバリ大阪人です。

大阪人で損した！
ってことは
特にないねんけど・・・

１つだけ。。
バンッ（←机を叩く音）

恋愛マンガみたいな
ステキな恋ができな～い!!

コハル「いやいや、
『こんな私だけど
付き合って下さいっ！』って・・・
（↑マンガを見ながら）」

コハルの妄想「『こんな私やけど
付き合ってくれへん？』」

コハル「こうなるに
決まってるやんか」

私がこんなにも
恋愛マンガに夢を抱くのは
大阪人やからっていう
理由だけじゃない。

もう１つの理由は・・・

高校１年生の姉、
ノノの影響でもある！

私の姉は中学１年生のときに
大人気雑誌『nicoma』で
モデルデビューを果たし、
翌年には超大ヒット恋愛ドラマで
ヒロインの友達役に大抜擢。

それからというもの、
映画に、ドラマに
引っ張りだこで、

今年の夏に公開される
超大人気恋愛マンガの
実写版映画の
ヒロインをすることに。

そして、ノノは
その映画の絶賛撮影中。

ピロン（←ラインの着信音）

コハル「ん？
ノノからや」

～ラインの会話～

ノノ《コハルー、
只今撮影休憩中＼（^o^）／》

コハル《へー》

ノノ《え～、コハル興味ないの～？
あの大倉ユウキくんに
壁ドンとかされてさ～、
もうキュンキュンだよ～（///∇///）》

・現実・

この通り、ノノは
会話はもちろん、
ライン会話までも標準語。

な～んか、
東京かぶれしてさ、
調子乗っちゃって。

＊。・　１週間後　・。＊

学校の先生「今日は転校生が来ている」

ガラガラガラ
（↑ドアを開ける音）

？「はじめまして。
大倉タカトです」

コハル「ん？
大倉・・・？」

クルミ「コハル、
知ってるん？」

コハル「んー、なんか
聞いたことあるなーって」

タカト「俳優、
大倉ユウキの弟です」

皆「えーー！」

ザワザワザワザワ。

＊。・　放課後コハルの家にて　・。＊

クルミ「あー、なるほどな。
タカトくんも
イケメンやったやん！」

コハル「うーん。
ノノに言ったら
まためんどくさいから
言わんとくけど」

＊。・　翌日　・。＊

男子Ａ「おーいタカト、
お前、ユウキの弟なんやって？」

タカト「あ、あぁ」

男子Ｂ「調子乗ってるやんなぁーｗ」

男子Ｃ「なんか、
標準語喋ってる辺りから
うざいねんけどｗ」

バンッ（←机を叩く音）

コハル「いい加減にしいや」

男子Ｂ「どーした！　コハル、
お前こいつの味方するんか？」

コハル「敵も味方もないわ。
いじめられてるやつを
助けるのは当たり前やろ」

クルミ「ほんまに」

コハル「ほら、タカト
（手をさしのべる）」

タカト「うん。（手を掴む）」

＊。・　帰り道　・。＊

コハル「今日は、
クルミ居残りやし、
１人かぁ～」

？「今日は、ありがとう」

（バックハグされる）

コハル「えっ、誰・・・っ
タカトくん?!」

タカト「俺は小さい頃から体が弱くて、
何をしてもお兄に負けてばかりで、
両親にも見捨てられて。。
ずっと乳児院に入ってた。
ある日、両親との面会で
ずっとテレビで見ていた
あの大倉ユウキが
俺の兄だと知らされたんだ」

コハル「そんな・・・」

タカト「ずっと強くなりたいって、
いつかお兄を越えてやるって、
思ってた。
そんなときに君に、
コハルちゃんに、」

コハル「コハルでええよ」

タカト「コハルに・・・出会った」

コハル「私でよかったら・・・、
こんな私やけど・・・
付き合ってほしい」

自分でも意味が
わからなかった。

なんでこんなこと
言ったんやろう・・・

でもきっと、
タカトの強い思いに、
ひかれたんやと思う。

タカト「僕も、コハルと、、
一緒にいたい」

＊。・　その夜　・。＊

プルルルル・・・
プルルルル・・・
（着信音）

コハル「もしもしー」

ノノ「コハルー、
嬉しいお知らせが２つ！」

コハル「私も１つ！」

ノノ「じゃあー、、私から！」

コハル「はいはい（笑）」

ノノ「まずは、映画の撮影終了！
もうさ、監督に
ベタ褒めされちゃってぇ～・・・」

コハル「話が長いわ（笑）」

ノノ「あと１つ！
大倉ユウキくんと
お付き合いすることに
なりましたー！」

コハル「私も！」

ノノ「へっ？」

コハル「大倉ユウキくんの弟、
大倉タカトくんと
お付き合いすることになりました！」

ノノ「えぇーーー！
でも、この間ユウキくんから
弟くんの話聞いたんだ。
それにしても、コハル、
東京の人はいけすかん～
とか言ってたじゃん」

コハル「それとこれとは
また別や!!
それにしてもタカトは
ユウキくんよりも
イケメンやから～」

ノノ「ふーん。それじゃあ、
来月の３日、ユニバで
ｗデートか！」

コハル「大阪で遊べるん!?」

ノノ「うーん！
ユウキくんと２人で
飛行機のって
大阪行っちゃう！」

コハル「やったー!!」

大阪人でも、
どんな恋愛マンガにもない、
最高の恋、
スタートやん!!

＊ｅｎｄ＊