リレーで起こった恋

CAST阿部ここは

作者：プリンのカラメルソース

2019.08.25

中学２年生
阿部ここはです！
よろしく！

今日は私の嫌いな
体育祭なの。

昨日は雨だったのに・・・
なんでいい天気なのよー。

足遅いのにくじ引きで
リレーの選手に
なっちゃったし。
最悪だー。

でもね、
いいこともあるの。

私がバトンわたす人、

私の幼馴染でもあり、
片思いの相手でもある
雨宮翔君なの！

みんなに
迷惑かけないように
がんばろう！

ここは「行ってきまーす！」

＊。・　学校　・。＊

ここは「ついたー」

めあり「ここは、おはよう！」

この子は林芽亜里。
１番の親友なんだ。

ここは「おはよう。
今日はがんばろーね」

バシーン！

翔「よう。ここは」

ここは「何すんのよ」

翔「じゃあ。
今日は頑張ろうな」

ここは「何よ、あいつ」

めあり「そんなこと言わないの。
好きなんでしょ？」

ここは「そうだけど・・・」

＊。・　体育祭開始　・。＊

ここは「あぁ～。始まったね」

あむ「あのー。阿部さん。
ちょっといいかしら？」

ここは「うん」

これは怪しい。
ぜっっったい何かある。

あむ「私リレーで
あなたと同じ走者なの」

ここは「そうだったんですか。
一緒に頑張りましょうね」

あむ「それでさ。
勝った方が翔君に
告白するっていうのは
どうかしら？」

ここは「こっこっ告白??」

あむ「うるさいわね。
いいわね。それで」

ここは「受けて立つわ！」

午前の部が終わり、
残りは最後の
リレーだけになった。

ここは「あれ??
ハチマキがない！」

めあり「何してんの？
リレー始まるよ？」

ここは「ハチマキが、
ハチマキがないの！」

めあり「えっ？　どうすんの？
私も探すの手伝う」

ここは「ありがどう～泣」

めあり「泣かないの」

あむ「あら？　阿部さん
どうしたのかしら？」

ここは「ハチマキがないの！」

あむ「あら可哀想に。
頑張って探してね」

ここは「まさか。まさか
あなたが隠したの？」

あむ「私は知らないわよ。
じゃあね」

ここは「どうしよう」

めあり「私、あっち探してみる！」

ここは「ありがとう」

翔「おい。何してんだよ。
もう始まるぞ！」

ここは「ハチマキがないの！」

翔「ハチマキがない？」

ここは「うん。ないの！」

翔「ったくしょうがねーな。
俺の貸してやるよ」

翔は優しく私に
つけてくれた。

手が暖かく
穏やかな気持ちになった。

ここは「ありがとう。
でも、翔はどうするの？」

翔「俺はいらねぇ。
お前がつけろ！」

ここは「本当にありがとう」

翔「じゃあ。行くか」

ここは「うん！　がんばろ！」

＊。・　リレー開始　・。＊

「位置について、
よーいスタート！」

ここは「始まった。
緊張する」

次だ！

私はバトンを受け取った。
あむも同時だった。

私は一生懸命走った。

しかし、
ズッデーン！

転んでしまった。

どんどん抜かされ、
最下位になってしまった。

私は立ち上がり走ったが
追いつくことはなく、
どんどん遠ざかっていくだけだった。

ここは「本当にごめん」

翔「大丈夫」

翔はとても速かった。

でも、あむのチームに
負けてしまった。

そして、体育祭は
幕を閉じた。

あむ「では。
行ってきまーす！」

私は泣いた。
泣いて泣いて
泣きまくった。

ポンポンッ

頭を触られた。

顔を上げて、
そこにいたのは・・・

ここは「翔？　なんでいるの？
あむとはどうなったの？」

翔「断ったよ。
俺の好きな人に
イタズラしたからな」

ここは「好きな人って誰なの？」

聞きたくなかったけど、
聞いてしまった。

翔「お前に決まってんだろ」

ここは「えっ。えっ。
今なんて言った？」

翔「だから、
お前が好きだって
言ったんだよ」

ここは「私も翔のこと大好き」

ここは「あっ。
ハチマキ返すの忘れてた」

翔「もういいよ。
それはお前のものだよ」

ここは「ありがとう」

＊。・　１年後　・。＊

ここは「今日の体育祭も
がんばろー」

翔「頑張ろう！」

私達はあの日から
美男美女カップルと
言われた。

とても嬉しかった。

リレーが始まっても
翔はハチマキをつけない。

翔のハチマキは
私がつけるから。

＊ｅｎｄ＊