ありがとう！東京オリンピック!!

CAST林芽亜里

作者：ちーご☆

2019.12.05

恋ってなんだろう。

楽しいの？

私にはわかんないな～、

エリナとココハといる方が
楽しいよ！

って、ずっとそう思ってた。

もちろん今だって
エリナとココハといると
楽しい！

だけど・・・
６年生になって
初めて恋をした。

かわいくて
太陽みたいな笑顔と
他にない優しい心を持つ
男の子だった。

好きだって
伝えたいけど・・・
怖くて、

ただただ
見つめているだけ。

たまーに目が合うと
恥ずかしくて
そらしてしまう。

でも嬉しくて。

それにたまーに
話しかけてくれて

まっ、
委員会同じだし、、、

それだけで今日１日が
ずっ～～～～と
大好きになる。

そんなとき
事件は起きた。

本を棚に返すとき
その彼もいたから、
ぎこちなかったけど

「さ、さきど、どーぞ」

って譲ったら、
男の子は本を返すと、
そのまま席に帰ると思ったのに
私が入れるよう、
スペースを開けて
あの大好きな笑顔を向けて

「ありがと・・・
どーぞ・・・！」

って、

あの時
思ったんだ。

あぁ私
このままただの
クラスメートってだけで
終わりたくないって。

それからというもの
もっともっと
日に日に
好きになっていった。

でも私受験して私立の、
彼は公立の中学。

もう会えないの？

私はいままで
感じたことのない感情に
襲われた。

・＊・―――・＊・―――・＊・

まだ彼のことは
エリナとココハに
伝えてない。

はずいもん、

私の口からは
絶対無理。

もちろん誰にもね。

ふと私はまわりを
キョロキョロ見渡した。

やっぱいないかぁ。

そう、私はひそかに
彼を探していた。
いつも。

でも会えたことなんか
１度もない。

会いたい！
どうしても。

勉強頑張るために
自分から受験したのに。

私はひどく後悔した。

毎日。

泣いても仕方ないって
思って、テレビをつけた。

すると２０２０年に
東京オリンピックがあるって！

★当日★

「わぁぁぁ!!
ひろっっ！」

３人同時！

当たり前、だよね！

気分上がる～！

なんと・・・！

私ったら開会式が
当たっちゃったんだよ！

明日は～
オソロコーデで
ディズニーだし、

明後日原宿も行くから
楽しみすぎっっイイネ！
東京！

もうすぐ
始まるってときに、
となりがきたみたい！

ふととなりを見ると・・・
うそでしょ～！

な、なんととなりに
彼がいるんだもん。

「あ、あ～～！
メアリ達じゃん！
僕らもきたんだ～！
楽しみだねっ」

って・・・
話しかけて来るなんて・・・！

エリナとココハも
ビックリ!!

こ、こんなとこで
会えるとか、
運命じゃん。

って１人でコーフン!!

って訳にもいかず・・・
私の胸は大パニック!!

開会式が終わって
帰ろうとした。

せっかく会えたのになあ。
・・・と？

「あ、あの！
メアリ・・・
ちょっといいかな！」

だって！

彼が話しかけて
来るなんて！

「えっ！
な、なぁに？」

彼が手招きしている。

人気のないとこ。

なんだろ・・・！

とたん

「すっ、好きですっ!!」

え、

「よかったら
付き合ってください！」

って彼が言う！

「じ、実は私も好き・・・！」

おもいっきり言った。

すると彼は

「ほんとっ？
よっしゃぁぁ～～～！」

だって！

よっしゃぁ！
私も心の中で叫んだ！

まさか彼が私を
好きだなんて！

ありがとう！
東京オリンピック！

こうして私達の
新しい毎日が始まった。

＊ｅｎｄ＊