女子力0の恋物語

CAST阿部 ここは阿部 ここは

作者:りなまなくるみんちょ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.04.19






私は、阿部ココハ。
ニコ学に通っている
中学2年生。





でも他の女子とは
違うところがある。





それは
女子力がない
ということだ。





私の髪はいつも
ボサボサ。





結びもしないし
床屋にも行かないし、
まるで鳥の巣状態。





顔はニキビばかり。
ムダ毛処理もしないから
ブス面。





私服はパジャマみたいで
可愛さじゃなくて
機能性を求める方。





そんなこんなで
私は1つもモテない。





友達も私といたら
自分もそういう風に
思われるって言って、
近づこうとしない。





でも、私に声を
かけてくれる人は
1人だけいる。





それは
紀田ナオヤだ。





ナオヤは私の幼馴染で
唯一私に声を
かけてくれる存在。





でも私とは桁が違って、
ナオヤはモデルをしている。





髪は整っていて
顔にはニキビ1つもない。





服はシンプルで
大人っぽい。





私とは何1つ
同じところがない。





だから友達も
たくさんいて、
女子にもモテる。





そんなナオヤが
突然言った。





ナオヤ「お前、
変わりたくない?」





それは、約1週間前の
ことだった・・・





ナオヤ「お、ココハ。
おはよう」





ココハ「・・・おはよう」





ナオヤ「お前今日も
髪ボッサボサだな」





ココハ「私、そういうの
気にしないので」





ナオヤ「女子なのに?」





ココハ「女子なのに」





ナオヤ「少しでも、
あ、あの女の子
可愛いなとか、
憧れたりしねーの?」





ココハ「・・・しません」





ナオヤ「お前、
変わりたくない?」





ココハ「・・・?」





ナオヤ「ちゃんと女の子らしく
なりたくないのかって
聞いてんの」





ココハ「別に・・・」





ナオヤ「ならいい。
お前は一生髪ボッサボサで
ニキビ顔で
同じパジャマで・・・」





ココハ「やめてっ!
わ、私・・・変わります!」





ナオヤ「よし、よく言った。
じゃあ明日から
5日間の修行開始だ。
分かったな?」





ココハ「・・・はい!」













*。・ 1日目 ・。*





ナオヤ「今日はお前の
その鳥の巣みたいな髪だ」





ココハ「はい・・・」





ナオヤ「まずお前・・・
毎日髪洗ってるか?」





ココハ「髪くらい洗ってますよ。
バカにしないで!」





ナオヤ「じゃあ・・・
ドライヤーしてるか?」





ココハ「それは・・・」





ナオヤ「お前・・・
ドライヤーくらいしろよ・・・」





ココハ「だって
めんどくさいんだもん」





ナオヤ「はいそこ!
めんどくさい禁止な」





ココハ「・・・はい」





ナオヤ「じゃあ明日から
ドライヤー毎日すること」





ココハ「了解しました」





ナオヤ「じゃあその鳥の巣ヘアを
サラサラヘアにする
方法を教える」





ココハ「え?
この髪をサラサラに?」





ナオヤ「そうだ。
準備はいいか?」





ココハ「あいあいさー!」





ナオヤ「まず、
ヘアアイロンで
ストレートにする」





ココハ「ヘアアイロンで
ストレートに・・・?」





ナオヤ「次にゴムで髪を結び、
ハーフアップに」





ココハ「ゴムで髪を結び、
ハーフアップに・・・?」





ナオヤ「最後にマトメージュで
アホ毛を防いで完成」





ココハ「マトメージュで
アホ毛を防ぐ・・・?」





ナオヤ「どうだ」





ココハ「す、すごい・・・
あの髪を、
こんな可愛く・・・?」





ナオヤ「俺の腕は確かだ。
分かったな?」





ココハ「はい! 師匠!
これから毎日
これを1人で・・・?」





ナオヤ「そうだ。
できるよな・・・?」





ココハ「はい師匠・・・(泣)」











*。・ 2日目 ・。*





ナオヤ「今日はお前のその
ニキビ面をどうにかしよう」





ココハ「どうにかお願いします・・・」





ナオヤ「お前いつも
洗顔してるか?」





ココハ「顔は洗ってます、
けど洗顔は・・・」





ナオヤ「明日から洗顔必須な。
分かったな?」





ココハ「はい!」





ナオヤ「じゃあ顔を洗った後、
化粧水と乳液塗ってるか?」





ココハ「いや・・・
めんどくさくて・・・」





ナオヤ「めんどくさい・・・?」





ココハ「いや!
なんでもありません・・・」





ナオヤ「じゃあ明日から洗顔後、
化粧水と乳液バッチリ塗ること」





ココハ「あいあいさー!」





ナオヤ「あと、
お前のニキビは酷いから、
これを毎日塗ること」





ココハ「なんですかこれ」





ナオヤ「ニキビを治すために塗るもの。
毎日洗顔して化粧水、乳液塗って
これ塗っておけば
修行が終わる頃には
よくなるだろう」





ココハ「欠かさず頑張ります!」













*。・ 3日目 ・。*





ナオヤ「今日はお前のその服だ。
それ、どこで買ってる服だ?」





ココハ「これはいとこからの
お下がりで・・・」





ナオヤ「お下がり以外、
持ってないのか?」





ココハ「・・・はい」





ナオヤ「じゃあ明日、
原宿行くぞ」





ココハ「・・・あ、明日?」





ナオヤ「用意しとけよ」





ココハ「・・・了解」













*。・ 4日目 ・。*





ナオヤ「よし、行くぞ。
って・・・なんだその格好は」





ココハ「今日は個人的に
気合入れてきたのですが、
どうでしょう」





ナオヤ「どうって酷すぎる!
こんな奴と歩きたくない!」





ココハ「そこまで言われると・・・(泣)」





ナオヤ「だからそのコーデを
直しに来たんだろ。
早く行くぞ」





ココハ「あいあいさー・・・」





ナオヤ「まずはここ」





ココハ「ここって・・・?
なんていうお店?」





ナオヤ「今時の女子が
この店も知らないのか?
ラピピアラマラオだよ」





ココハ「聞いたことは
あるけど興味は0!」





ナオヤ「まぁいい・・・行くぞ」





ココハ「可愛いお店・・・」





ナオヤ「ほら、
さっさと決めろ」





ココハ「えぇと・・・
これとこれは?」





ナオヤ「それじゃあ上下
柄×柄だろ。
オシャレ初級者なら
どっちかシンプルに
しといたほうがいいぞ」





ココハ「今の流行りって・・・?」





ナオヤ「今はバタフライとか
チェリーが
流行ってるみたいよ」





ココハ「じゃあ、
上はワンポイントチェリースウェットに、
下はチェック柄のスカートでどう?」





ナオヤ「おう、いいぞ。
試着してこい」





ココハ「ど、どうかな?」





ナオヤ「・・・いいんじゃない?」





ココハ「私、これにする!」





ナオヤとのお買い物は
楽しかった。













*。・  ・。*5日目





ナオヤ「今日で最後だな。
今日は俺の姉ちゃんに
来てもらった」





ココハ「お姉様?」





カナミ「ヤッホー!
ナオヤの姉の、
カナミって言います!」





ココハ「今日は
よろしくお願いします!」





カナミ「よろしく~」





ココハ「今日は何を?」





カナミ「ココハちゃんを
可愛くメイクして
あげようと思って!」





ココハ「メイク・・・!
人生初です!」





カナミ「そう?
じゃあ道具の説明からね。
これはアイシャドウって言って、
まぶたにつけるもの。
マスカラはまつげに
つけるもので・・・」





ココハ「は、はぁ」





ナオヤ(楽しくやってそうだな)





カナミ「ナオヤー。
メイク、できたよ」





ココハ「どう?」





ナオヤ「・・・いいんじゃねーの?」





カナミ「もうっ、
照れちゃって笑」





ナオヤ「照れてねーし」





ココハ「うふっ、ははっ!」





ナオヤ「何がおもしれーんだよ!」













*。・ 6日目 ・。*





ナオヤ「もうこれで、
俺が教えることはねーな」





ココハ「ありがとう。
ニキビももう治って、
すべすべよっ」





ナオヤ「良かったな」





ココハ「でも、どうして
ここまで私に?」





ナオヤ「お前が好きだからだよ」





ココハ「お前が好きだからって・・・
え? 私?」





ナオヤ「お前、
性格はいいし、
顔も整ってるし、
髪とか服とか、
そーゆーのやれば
絶対可愛くなるって思ったんだ。
だから俺の勘は
当たってたみてーだな!」





ココハ「ナオヤ・・・
私、私もナオヤのこと好き!
ナオヤに褒められたら嬉しかった。
ナオヤとお買い物できて楽しかった!
だから、私の彼氏として
ずっと隣にいてくれませんか!」





ナオヤ「そーゆーのは男が言うの」





私とナオヤはぎゅっと
抱きしめあって、
お互いを見つめあって
ふふっと笑った。





少し照れくさかったけど、
嬉しかった。





私を変えてくれた
ナオヤには、感謝してる。





これからは
ナオヤが好きな
私でいたいと思う。







*end*

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