あの子がいる図書館
作者:コハルンルン
あの子がいる
図書館。
ぼくがいつも
そう呼んでる
図書館の端の机で
いつも本を読んでる
女の子。
そうメアリだ。
ぼくはあまり
人と話すことはなく
1人でいることが
多いのだ。
そんなぼくが
恋をしてしまった
ある中学3年生の秋、
メアリを見つけて
しまった。
その日からずっと
目で追ってしまう。
メアリは
いつもと変わらず
あの図書館にいた。
ぼくは勇気を振り絞り
何を読んでるのか聞いた。
するとメアリは
まるでずっと
友達だったかのように
毎日話しかけてくれた。
そんなある日
ぼくばメアリを
デートに誘おうとした。
でもその前に
メアリから
話があると言われた。
その話とは
引っ越しの話だった。
お父さんの仕事の関係で
引っ越さなければ
いけなくなったらしい。
ぼくは突然
何が起こったか
分からなくなって
その日から
メアリのことを
避けてしまっていた。
*・*・・・*・・・*・*
引っ越しの日
ぼくはメアリの家へ
歩き出していた。
あの本を持って。
メアリが教えてくれた
『あの子がいる図書館』
という本を持って。
メアリはずっと
トラックの出発時間を
過ぎてまで
僕のことを
待ってくれていた。
メアリはもう来ないと
思っていたぼくを見ると
真っ先にこっちに
走ってきてくれた。
好き!
そのことを真っ先に
僕はメアリに伝えた。
*end*